瞬時にウエスト−10cm!セレブの「コルセットブーム」に専門家がアドバイス

今や、セレブたちの間では空前のコルセットブーム。ダイエット目的でいち早くコルセットを巻いていたカーダシアン姉妹たちも、最近では服の上からベルト感覚でコルセットを巻く姿が目撃されている。


カイリー・ジェンナーはシンプルなビッグTシャツの上にグリーンのコルセットをオン。Photo by instagram @kyliejenner

運動せずに一瞬でウエスト−10cmも夢じゃない

モードとしてもダイエット法としても脚光を浴びるこのブームについて、コルセットを扱って16年になる東京・原宿のセレクトショップ「ベビードール トウキョウ」の緑川ミラノさんにお話を伺った。
「マリー・アントワネットの時代には、ウエストが50cm以下が美女の条件とされ、コルセットでウエストを締めつけるしきたりがありました。そんなコルセットも、現代では自立した女性が自分でチョイスして身につけるもの。中世の貴婦人レベルに締め付けなくても、瞬時にウエスト−10cmは叶うので、シルエットがガラッと変わるのが魅力。フェティッシュなファッションだけでなく、コーディネートのポイントとしてカジュアルに合わせるのも今年らしいですね」(緑川さん)。

白いシャツドレスをブラックサテンのコルセットで引き締めた、ジジ・ハディッド。Photo by instagram@stuartweitzman

ただし、肋骨の締め付け過ぎは注意が必要!

その一方で、この道16年の先駆者だからこそ、警鐘を鳴らしたいことがあるという。
「コルセットで肋骨を締めて簡単ダイエット、というような記事を見かけると危ないなぁと思います。コルセットで肋骨を締め付けることで呼吸が妨げられると、肺炎などの呼吸器系疾患を引き起こす原因になってしまいます。とくに、肋骨がやわらかい20代には注意してほしいですね。また、重すぎるコルセットは骨盤を圧迫してリンパの流れを阻害することも。私も最初のころは、加減を知らずに中世の女性が悩まされたような病気になりかけたんです」(緑川さん)。

肋骨を締め付けるデザインは注意が必要。Photo by instagram @haileybaldwin

入門編にはショートコルセットがおすすめ

そんな経験から、身体に負担をかけずに今年らしいコルセットルック楽しみたい初心者には、ウエストを中心に引き締めるショートコルセットと呼ばれるタイプがオススメだそう。「身体の側面を触ってみるとわかりやすいのですが、骨盤の上に骨のない部分があって、その上に肋骨が続いていますよね。コルセットで締めていいのは、この骨のない部分と、肋骨の中でも浮遊肋と呼ばれる下の2本だけ。ベビードールでは、締めていいところだけを締める、骨盤に負担をかけない軽い素材でできた"現代コルセット"を、日本人の骨格に合わせて作っています。ダイエットも視野に入れているなら、安全のためにも私たちのような専門家に相談してほしいですね」(緑川さん)。

「ベルト感覚で身につけられ、下腹部が気になる方におすすめのデザイン」(緑川さん)。レースアップ・デザイア コルセット ¥39000/ベビードールトウキョウ Photo:miyoshi iwasawa,model:Hanachiyo

エフォートレスなゆるいファッションに慣れた心身に一瞬で緊張感を取り戻してくれる、コルセット。セレブの真似してトライするなら、「締めていい肋骨は下2本」を合い言葉に試してみよう!

BabyDollTokyo(ベビードールトウキョウ)オーナー デザイナー 緑川ミラノ
2000年ショップ・オープン。コルセットの女性らしい曲線、ディテールに魅了され ロココ、バーレスク、フェティッシュなどのエッセンスを盛り込んだ独自のファッションを確立。その耽美な世界観に惚れ込むセレブ顧客も多数。 レディ・ガガからもラブコールを受け、来日時の衣装デザインも手がける。問合せ先:babydolltokyo@gmail.com  03-5785-2507