“ダンケルク塗り”のパンで、疲れを癒やす  #深夜のこっそり話 #831

映画に出てきた料理に惹かれて、無性に同じものを食べたくなること、ありますよね。私の場合、パンと粉もんにその傾向が見られます。

『アルプスの少女ハイジ』に出てきた白パンにはじまり(こちらはアニメですが)、一昔前だと『しあわせのパン』のカンパーニュにクグロフ、『ホノカアボーイ』のマラサダなどがそれ。お店で売っているものを食べるだけでは満足できず、本場仕込みの味わいを求めて映画の舞台を旅したり、レシピを調べて自分で作ったりすることもありました。

そしていま、はまりにはまっているのが、大ヒット公開中の映画、『ダンケルク』に出てきたジャムがたっぷり塗られたパン。命からがら帰国船に乗り込んだ兵士たちに、温かい紅茶と一緒にもてなされた、まるで“救い”のような食事シーン。映画ライター 萩原麻理さんも書かれていたように“没入体験”が売りのこの映画。緊迫する場面の連続で手に汗握っていた私も、そのシーンをみて、ほっと緊張から解き放たれるような類似体験をしました(それもつかの間……の展開が待っていますが)。

それからというもの、疲れやプレッシャーを感じるときは、バゲットやトーストに、これでもか!とジャムを塗って食べる“ダンケルクスタイル”がマイ定番に。

聞けば、このジャムたっぷりパン&紅茶のセットを「#ダンケルク飯」というハッシュタグでポストするのが一時流行ったそうです。多くの人にとっても印象的なシーンだったんだなと改めて実感しました。

先日紹介したエストニアのジャムはすでに空っぽ。新しいジャムとおいしいパンを求めて、週末はパン屋ホッピングをしようと思う金曜の夜です。(エディターR)

>映画ライター 萩原麻理さんの『ダンケルク』レビュー

>エストニアから届いた、“ツンデレ”な苺ジャム