「肥満憎悪」を指摘されたテイラー・スウィフト、新作ミュージックビデオを修正

発売当日から驚異的なセールスで次々と新記録を打ち立て、世界的な大ヒットとなっているテイラー・スウィフト(32)の最新アルバム『ミッドナイツ』。その矢先にリードシングルのMVのワンシーンがSNS上で議論を巻き起こし、該当部分を削除するという事態に!

日本時間2022年10月21日にリリースされた、テイラー・スウィフト(32)通算10作目となる新作アルバム『ミッドナイツ』。ファーストシングル『Anti-Hero / アンチ・ヒーロー』のミュージックビデオ(以下:MV)は、テイラー自らが脚本を書き、監督を務めている。

「肥満憎悪」を指摘されたテイラー・スウィの画像_1

Photo:Getty Images

アルバムリリース日と同じ10月21日に公開された、このMVにはアンチヒーローな“悪い”自分と、それについていけない自分という“2人のテイラー”が登場。ワインボトルをラッパ飲みしたり、『不思議の国のアリス』のアリスのように巨大化したり、さらには自分のお葬式で想像上の子どもたちが遺産を巡って争う場面まであるユニークなストーリーで、YouTubeの再生回数は公開6日目にして3,600万を突破した。

自身がInstagramに投稿した“曲の裏側”動画によると、『Anti-Hero / アンチ・ヒーロー』はテイラーが今まで書いた曲の中で、もっとも好きな曲のひとつとのこと。「ここまで細かく自分の不安を掘り下げたことはなかったと思う」と本人も語っているように、歌詞はダークな内容となっている。

テイラーはMVの公開を告知するにあたり、自身のSNSで「私の悪夢のシナリオと煩わしい思考」を描いたものだと説明。そのため、このMVで語られるストーリーは、テイラーにとってネガティブなものであると捉えられ、その一部が削除されることとなった。

削除されたのは、体重計の目盛りに“FAT(太っている)”と表示されるシーン。公開当初のMVには、その体重計を見下ろすテイラーを、もう一人の“悪い”テイラーが、太っていてはダメだといわんばかりに首を横にふるシーンが存在していた。それが、太っているのは悪いことだというイメージを助長するものとして、一部で「肥満憎悪」や「肥満恐怖症」と非難されることに。

その声はテイラーの耳にも届いたのか、まずApple Musicで公開されていた動画から、体重計のクローズアップが削除され、体重計にのったテイラーがショックを受けたような表情で、“悪い”自分を見ているだけの映像に変更された。このことが話題になった時点では、YouTubeはオリジナルバージョンのままだったが、その後、編集されたMVに更新されている。

「肥満憎悪」を指摘されたテイラー・スウィの画像_2

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過去には摂食障害に苦しんだ経験について語っていたテイラー。特にNETFLIXのドキュメンタリー映画『ミス・アメリカーナ』(2020)では、「数回あっただけで、決して自慢できることではない」と前置きした上で、「お腹が出ているように見える自分の写真を見たり、誰かに妊娠しているみたいと言われたりしたのがきっかけで、食べるのを我慢するようになってしまった」と認めている。

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その経緯を知るファンの間では、問題とされたシーンはあくまでも彼女のボディイメージの葛藤を表現するものであり、個人的な経験やストーリーを正直に描こうとしただけと擁護する意見も多い。しかし、「太っている」と思われることが彼女の最大の恐怖の一つである、と暗に示していることは、一部のファンにとっては動揺を与えるものだという批判が相次いだ。今のところ、テイラー側からの公式な声明はない。

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一方で、アルバム『ミッドナイツ』はSpotifyにおける24時間で最もストリーミングされた作品となったことを皮切りに、歴史的なセールスを記録中。

ビルボードによると、現地時間10月24日時点の調べでは、発売後3日間で全米120万枚以上のアルバム換算ユニットを獲得、2022年もっとも売れたアルバムとなり、11作目の全米No.1も射程圏内とのこと。テイラーは2017年にリリースしたアルバム『レピュテーション』が初週の最大売り上げを記録していたため、この新作で“自己ベスト”を更新することになるようだ。

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Photo:Getty Images

2022年10月24日(現地時間)には、米トーク番組『ザ・トゥナイト・ショー・スターリング・ジミー・ファロン』に出演。最新アルバムに対するファンの反響について、圧倒されていると答えたテイラー。「私は32歳。年老いたポップスターだと思われている」と笑いながら、普通なら「25歳で追いやられ始めるもの」なのに、「私はここにいられて幸せ」と話した。


司会のジミー・ファロン(48)に、「4年もツアーに出ていない」ことについてふれられると、「やるべきだと思う」と即答。「時期が来たらやるつもり」とライブ開催の可能性をほのめかし、「(ツアーが)とても恋しい」と語っている。その際はぜひ、来日公演も期待したい。

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