トラヴィス・スコット主催のフェスで8人が死亡、300人以上が負傷。カイリー・ジェンナーも声明を発表

自身が主催した音楽フェス「アストロワールド・フェスティバル」で多くの犠牲者が出てしまったトラヴィス・スコット(30)。参加者から提訴された内容の一部が明らかになった。

2021年11月5日(現地時間)、米テキサス州ヒューストンで開催されたトラヴィス・スコット(30)主催の「アストロワールド・フェスティバル」で、人が押し寄せるなどのバムラッシュ現象が発生。8人の死者と300人以上の負傷者が出た事故を巡り、複数の訴訟が起きている。

Photo:Getty Images
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米メディア『PEOPLE』によると、フェスで負傷した参加者のひとりは事故の翌日、ハリス郡地方裁判所に「フェスでの悲劇は予測できたはずだ」とトラヴィスに対して訴状を提出。

少なくとも100万ドルの損害賠償を求めており、証拠隠滅を防ぐため、トラヴィスの一時的な拘束も要求しているという。トラヴィスの他に、ステージに途中参加したドレイク(35)、ライブ・ネイションやスコアモアといった今回のイベントに関わった大手企業、トラヴィスのレコードレーベルなども訴訟の対象になっているそう。

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事故が起きたのは、現地時間5日の午後9時15分頃。トラヴィスのステージには約5万人の観客が駆けつけたが、セキュリティバリケードを突破し、人が押し寄せるなどのバムラッシュ現象が発生。呼吸困難や心肺停止などにより8人が亡くなった。また、地面に倒されたり踏みつけられたりした負傷者が続出。ヒューストン市長は、「亡くなったのは14歳から27歳の8人」と公表している。

原告は「参加者の安全を犠牲にしてまで利益を求めたことにより、少なくとも8人が命を落とし、数百人が負傷した」「会場の制御されていないところから人が押し寄せ、わたしは地面に叩きつけられて大怪我をした」「この負傷は、数時間前からエスカレートしていた参加者への危害のリスクを無視した結果だ」などと主張している。

ちなみに、2019年に開催された同フェスでもトラヴィスのステージでバムラッシュ現象が起きており、今回の起訴でトラヴィスが過去に問題視されてきたコンサートでの暴動が再び注目されている。

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2015年に音楽フェスに出演した際、観客に向かって「セキュリティバリケードを乗り越えてステージに上がれ」と煽り、逮捕されたトラヴィス。2017年にもコンサートで暴動を扇動したとして逮捕され、いずれも起訴されている。

一方でトラヴィスは、今回の事故後に複数のSNSを更新。

事故後の翌日に、「昨夜の出来事に完全に打ちのめされている。わたしの祈りは、アストロワールド・フェスティバルで起きたことによって影響を受けた、すべての人々に向けられている」とツイート。さらにその晩、インスタグラムのストーリーに「ファンを支援するために全力を尽くしている」「ファンに前向きな姿勢を取りたい」などとコメントし、犠牲者の家族に追悼の意を表すとともに、ヒューストン警察に全面協力していることを発信した。

さらに、トラビスのパートナーであるカイリー・ジェンナー(24)もインスタグラムのストーリーで、「トラビスと私はとてもショックを受けており、精神的に打ちのめされている」と投稿。

Photo : Instagram (kyliejenner)
Photo : Instagram (kyliejenner)

トラヴィス側の情報筋によると、トラヴィスは「ステージは眩しいから何が起こっているかわからなかった。観客が失神しているのだと思った。コンサートではよくあることだから」などと弁明しているという。

text: Mai Kamei

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ステージで熱唱するトラヴィス。
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会場のようすを写した一枚。
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トラヴィスのコンサートにて。2015年に撮影された一枚。
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トラヴィスは、事故の翌日にメッセージをツイートし、犠牲者の家族や被害者に追悼の意を表した。
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