TOKYO ベトナミーズが、呼んでいる

老舗から新店までが軒を連ねる美食の街TOKYOで、ベトナムラバーが心揺さぶられたあの店、あの一皿とは? 「ご指名」メニューにスポットをあてれば、最高の"ベトナミーズ"体験が待っている!

 

ヨヨナムのたっぷり野菜のカリカリ和え麺

マジカルなおいしさに出会えるニューフェイスコンセプトはフランスにあるベトナム料理店。人気ビストロを手がけるオーナーが、料理家の植松良枝さんをフードディレクターに迎え、今年1 月に開店。「一軒家の静かな佇まいや洒落た内装にときめきます。特にメニューの和え麺はいくらでも食べられてしまうシメの一皿」(遠藤さん)、「お皿いっぱいの野菜と細麺、そして自家製のピリ辛だれがよく合います」(MICHIRUさん)と、半年にして、ファッションプロの熱愛ベトナミーズに。人気の和え麺は、極細麺をスパイシーな鶏そぼろ、パクチーやクレソンなどの葉野菜、チリオイルをからめたもやし、ローストピーナッツなど一つひとつ丁寧に調理された15種以上の食材がぐるりと囲む圧巻のビジュアル。和えながら食せば、多彩な味が、食感が、香りが、かけ算式にめくるめく。誰もが恋する、ベトナム版冷やし中華だ。ランチはスープつきで¥1,300。

この和え麺、麺よりも具のほうが多い!

エム&アソシエイツ代表 遠藤美和さん

和え麺は絶対。あとはデザートもぜひ!

メイクアップ&ビューティディレクター MICHIRUさん

SHOPDATA
東京都渋谷区代々木5 の66の4 03-6407-1545 営業時間:12時〜14時30分(LO14時) 18時〜22時30分(LO21時45分) (休)火曜、第1 ・3 水曜(休み明けはディナー営業のみ) ※写真の和え麺は、夜は要予約

ベトナムレストランTHI THIのチャージョー

食べれば世界が一変する! ここは" 蒲田にあるベトナム"さまざまなアジア料理店が軒を連ねる東京・蒲田。秘密にしておきたいほどの名店が「ティティ」だ。「ファッション撮影で、味も雰囲気もいいお店を探していたときに出会いました。ミントやエゴマの葉などの葉野菜といっしょに食べるフィンガーサイズの揚げ春巻き『チャージョー』(¥900)は、記憶に残る味でした」。それもそのはず、中にはミンチにした海老や蟹、春雨、サツマイモ……意外な食材がぎっしり詰まって絶妙にからみ合い、口中で旨みが爆発。アメージングな余韻が広がる。ホーチミン出身の女性店主、ニャンさんが作る故郷の味は、家族に食べさせるように手をかけ、心を込めたものばかり。メニューや味のバリエーションが豊富なうえ、ひと皿ひと皿も見目麗しい。大半のお客が再訪する、という噂にも納得。

スタッフ全員ベトナム人。ローカル気分も味わえる!

カメラマン 三部正博さん

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東京都大田区蒲田5 の26の6 のB1 03-3731-1549 営業時間:17時〜23時、12時〜22時(土・日・祝日) (休)月曜

チョップスティックス 高円寺本店のあっさり蒸し鶏のフォー

生麺のフォーはきらめくおいしさ! 高円寺駅1分のディープなスポット「ベトナム料理はエキゾチックなのになんだかやさしいところが好き。約10年前、DJのL?K?Oに教わったお店で、当時まだどこでも食べられるという状況ではなかった大好物のパクチーが、無料でトッピングできるオアシスのような場所でした。日本では珍しい、自家製麺のフォー(¥650)も相変わらずおいしいです」。"日本の米はとびきりおいしい。それを使って世界一のフォーを作りたい"との思いから完成した生麺は、作りたてにこだわり、つるつるモッチモチ(麺の量も1.5倍は+¥100、2 倍なら+¥200と太っ腹)! 化学調味料不使用、鶏ガラやモミジ、香味野菜とともに炊いた澄み渡るスープとからめれば、どこまでもやさしく、滋養にあふれる一杯に。場所は高円寺、東南アジアの屋台を思わせるディープスポット・大一市場内。

「ハマグリのレモングラス蒸し」( 右上¥650)も飽きないおいしさ

タブラ奏者 ユザーンさん

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東京都杉並区高円寺北3の22の8 大一市場内 03-3330-3992 営業時間:11時30分〜14時30分(LO) 17時〜23時(LO) 無休 ※税込み。スープが売り切れ次第終了

ベトナムちゃんの牛肉しゃぶしゃぶフォー

まるで漢方のようなスープに惚れぼれ長く現地に住み、ベトナムをこよなく愛する金子真己さんが腕利きのベトナム人シェフらと切り盛り。おちゃめな店名とは裏腹に、由緒正しき正統派の料理に出会える。「野菜やハーブがたっぷり食べられるところが好き。シグニチャーのひとつ、『牛肉しゃぶしゃぶフォー』(¥980)は、長時間煮込んだ牛骨だしに八角やクローブ、シナモン、丁子など多彩なスパイスをきかせた、まるで漢方のようなスープが魅力」。あつあつのそれをフォーと生の牛肉にかけて仕上げれば、繊細でよどみない旨みがグラデーションのように広がり、細胞にしみ入る。唯一無二の味だ。

自家製レモングラスオイルを足して味の変化を楽しんで

ライター 桂 まりさん

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東京都新宿区百人町1 の19の17の1F 03-3365-0107 営業時間:11時30分〜14時30分(LO14時15分) 17時30分〜23時(LO22時) 無休

スガハラ フォーのチャーカー

自然派ワインに合うモダンな一皿オーストラリア、メルボルンでワイン醸造に励んだ菅原勉さんによる、ワインに合うベトナム料理の店。ベトナムのローカルな味を、モダンな一皿に昇華したメニューが並ぶ。「一部の専門店でしか食べられないディルと白身魚、オイルで作るチャーカー鍋が、ここではプレートスタイル(¥2,480)に。爽やかな味わいが魅力です」。米粉とターメリックをまぶして揚げ焼きした紅鮭と香りよいディルを、春雨をからめてチリオイルやチリソースで味わう。呑み疲れず、しかし個性豊かな自然派ワインとのマリアージュで、かつてないベトナム料理が楽しめる。

ベトナミーズとワインの新しいマリアージュ!

編集T

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東京都目黒区大橋2の8の21 03-6407-0562 営業時間:12時〜15時(LO14時30分) 17時30分〜24時(LO23時) (休)月・火曜不定休 ※ランチは木・土・日曜のみ

バインセオサイゴンのバインセオ

ベトナム版お好み焼きは皮が決め手ベトナム人も認めるバインセオなら、店名に"バインセオ" を掲げるここ。「ベトナム風お好み焼きと呼ばれる南部でおなじみの屋台料理。野菜といっしょに食べるのですが、ここの『バインセオ』(¥980)は、特に皮がおいしい!」。米粉にターメリックなどを混ぜ、直径32㎝の特製フライパンでごく薄く揚げ焼きした生地は、想像以上にバリッとクリスピー。ミントや大葉、パクチーなど香りもよいハーブや葉野菜で包んで食す。具は定番の海老&豚肉&もやしのほか、海鮮や4 種のきのこも。ワイルドで巨大だけれどとびきりヘルシー! 際限なく食べられる。

クリスピーさがおいしいバインセオ

ベトナム航空 スタッフ レ・トゥ・トゥイさん

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有楽町店 東京都千代田区有楽町2の7の1有楽町イトシアB1 03-3211-0678 営業時間:11時〜23時(LO22時30分) ◯休施設に準ずる

ECODA HẺM(エコダ ヘム)のコム・ディア

「こんなベトナムがあるんだ!」ベトナムの伝統と革新に出会える江古田の「マイマイ」に続く2 号店で、コンテナを活かした現地の屋台街のようなユニークな空間が目印。店主の足立由美子さんが、旅するというよりも通う感覚で、日々刻々と進化するベトナム料理の今を貪欲に味わい、自身のフィルターにかける。そこから生まれるメニューは実にバリエーション豊かだ。「日本在住のベトナム人が認めるお店です。『コム・ディア』(¥1,100)は、現地では非常にポピュラーなのに日本では珍しい屋台の朝食メニュー。遠方からわざわざ食べに来る人も多いんですよ」。さっぱりとしたインディカ米には、自家製の甘辛だれをからめて焼いたジューシーな豚肉とねぎ油やナッツをたっぷりと。五目蒸し玉子、甘酸っぱくてシャキシャキのなます、さらにヌクマムベースのたれをからめれば、口の中は幸せのカオスに!

生粋の食いしん坊・ベトナム人も満足のお店です

ベトナム料理研究家 伊藤 忍さん

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東京都練馬区旭丘1の74の9  03-3953-0021 営業時間:12時〜17時(LO16時30分) (休)火・水曜 ※売り切れ次第終了、不定期でイベント開催 http://hem.ecoda.jp

ベトナム料理 オーセンティックのコム・ヘン

やめられない! 止まらない! 辛すぎてうますぎるしじみ汁ごはんむき出しの昭和感が味わい深い、日本最古の地下商店街にある、4 坪だけの小さな空間。スパイスやハーブ使いが巧みで、マニアックなベトナム料理が楽しめると評判の店だ。中部地方にあるフエの名物、しじみ汁ごはん『コム・ヘン』(¥1,100)は、現地以上に辛いと評判のメニュー。生唐辛子、唐辛子ベースのたれ、唐辛子オイルという唐辛子のトリプルパンチをガツンときかせているのが特徴だ。「一口目は貝の旨みがぱっと広がり、その後はほのかな酸味、豊かなコク、そしてとてつもなく刺激的な辛さがうわっと押し寄せる。大汗をかきながら食べるのが最高!」。現地の食堂を想起させるようなキッチュなムードやベトナムラバーのふたりのシェフとの楽しい会話のおかげで、ベトナムを旅した気分も満喫。

いつ行ってもベトナム料理の新しい発見があるんです!

ビームス プレス 河野奈美子さん

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東京都台東区浅草1の1の12浅草地下街36号 090-4013-8519 営業時間:12時頃〜14時30分(LO) 18時〜22時(LO)(休)月曜+不定休 ※税込み。ランチの営業は不規則

SOURCE:SPUR 2017年9月号「TOKYO ベトナミーズが、呼んでいる」
photography:Nao Shimizu edit:Yukino Hirosawa

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