『幽麗塔』 #萬波ユカの「 まんなみずむ 」 24

1954年、神戸。天野は働きもせず、アパートの一室にてカストリ雑誌を読み漁る生活をしていました。そんな時、学生時代想いを寄せており、現在記者をしている美しい同級生と再会します。再び恋に燃える天野。しかし、その女は幽霊塔と呼ばれる時計塔に取材目的に忍び込み何者かに襲われ無残に殺されてしまいます。彼女の無念を晴らそうと天野も続いて塔に忍び込むも、同じく時計台の針に貼り付けられてしまう。時が進むにつれて軋み出す身体。死の寸前、謎の美青年・テツオに助けられます。間一髪救出された天野にテツオはこう持ちかけます。「幽霊塔の財宝探しを手伝えば、金も名誉も手に入る」。しかしテツオという名は偽名であり、その正体は。。。
この漫画は元々の海外原作があり、それが時代を追うにつれてどんどん改変されていき、とうとうコミカライズされたお話。男になりたい女と、昔愛した女になりたい男。自らが愛する、男になりたい女のために女になろうとする男、男が好きな男がでてきます。脳を移植するだとか、いつか世界を変えられるだとか、なんだか夢物語なんだけどどこか現実的で、人間の欲望渦巻く残酷なお話。昭和20年代の日本についても垣間見れます。
絵がとても美麗。男になりたい女をとても妖艶に女らしく描きます。そんな所も残酷。
テツオと天野の行く末、ご期待ください。

『幽麗塔』 乃木坂太郎/小学館 舞台は昭和29年、神戸。下宿先で毎日カストリ雑誌を読みふけるだけの天野太一は、部屋代も払えないほど貧乏な生活を送っていた。ある日謎の美青年・沢村鉄雄(テツオ)と出会い、殺人事件が起きた「幽霊塔」に隠されている財宝探しを手伝えば、「金も名誉も手に入る」と持ちかけられる。テツオと共に「幽霊塔」の謎に迫ることになった天野は、その莫大な財産をめぐる様々な事件に巻き込まれていく。

まんなみず名言チョイス

自分の手だけは決して汚さず、キレイな体で生きてきたけど、初めてをお前にやるよ。
萬波ユカプロフィール画像
萬波ユカ

モデル。あくまでもにわかだと言い張る24歳漫画・ゲーム好き。上京半年にして最近やっと漫喫マンボーの歌が歌えるようになりました!独断と偏見にまみれた私の一部をどうぞご賞味あれ、、、

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