ここでしか読めないパリコレ耳より話

2月末から9日間に渡って開かれた、パリ・ファッションウイーク。各ブランドのルックはSNSやネットに譲るとして、ここではプレゼンテーションが面白かったショールームやストアをご紹介しましょう。

まずは、ラ・フェティッシュのショールーム。ソニア・リキエルで「ソニア・バイ」のニット・デザイナーだった二人の女性、エイプリル・クリシュトンとオーレリー・フォレスティエが昨年立ち上げたブランドです。ベーシック・アイテムにモダンなツイストを加えたシャツやニットを、アーティストの什器を使ったインスタレーションで。ラ・フェティッシュで“カラーブロック・フォーエバー!”とうなづき、次にイリエのショールームに行くと、なんとここでも色の洪水!マーク・ロスコの抽象絵画に似た色合いのモヘアの毛布?で仕立てたジャケットやマフラーに、目を奪われます。アートに溢れたショールームには、ロスコの画集が置いてありました。

左岸にオープンして話題なのは、CALVIN KLEIN 205W39NYCの自社ショールーム。NYの旗艦店や本社と同じく、スターリング・ルビーのアート作品に溢れたスペースが、やっとパリでも見られるようになりました。ちなみにルビーは、ラフ・シモンズが自身のメンズ・ブランドで数年前にフィーチャーして以来、コラボレーションを続けているアメリカ人のコンテンポラリー・アーティスト。

さて、毎回演出が楽しいクリスチャン ルブタンのプレゼンテーション。幾つかのテーマの中で最もフォトジェニックだったのは、インテリアにインスパイアされた靴のセットでした。

最終日は、今回初めてランウェイを開いた注目の若手デザイナー、マリーン・セールの自社ショールームへ。服や生地の問屋街にある彼女のショールームは、ロゴのガムテープをディスプレイに使ったり、コレクションにもリンクする“再使用”のコンセプトに則って残り生地でテーブルをくるんだりと、アイディアに溢れていました。

 

ブティックのネタも、幾つか。ファッションウイーク期間のみで既に終了してしまいましたが、楽しかったのがアメリー・ピシャールの「オアシス」です。自身のブランドのアイコニックな靴やバッグと共存していたのは、Ugly Designのインスタで見つけた雑貨や、アトリエ・プレリーのドライフラワーなどなど。場所は半年ほど前にオープンした、ロンドンの人気ブティックホテル「ホクストン」のパリ・ブランチです。

The Hoxton Paris 30-32 rue du Sentier 75002

また、表から一歩入った中庭奥にある、コムデギャルソンの数店舗のうちのひとつ「トレーディング・ミュージアム」では、ロバーツウッドの春夏コレクションを入荷。これを記念して、2年前にデビューし、ヴォーグ・タレンツ・アワードを獲得して注目されたロンドンの若手デザイナー、ケイティ・ロバーツウッド本人によるプレゼンテーションが開かれました。

Trading Museum Comme des Garçons 54, rue du Faubourg Saint Honore 75008 Paris

そして、数か月間ホテル「プラザ・アテネ」のスイートルームを仮店舗場所としていたセレクトショップ、モンテーニュ・マーケットが、やっと新店舗をオープン。ここの上階が、ヴェトモンの期間限定ストアです。例によってあまり大々的な宣伝はされてませんが、口コミでマニアックなファンやファッション関係者に情報が広まっているとか。

Montaigne Market 18, Avenue Matignon 75008 Paris 4月7日まで。

ファッション・ジャーナリスト 乗松美奈子プロフィール画像
ファッション・ジャーナリスト 乗松美奈子

パリ在住。ファッション業界における幅広い人脈を生かしたインタビューやライフスタイルルポなどに定評が。私服スタイルも人気。
https://www.instagram.com/minakoparis/

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