30HOURS大作戦、休暇のど真ん中に仕事が入ったってLCCさえあれば

休みに旅行の計画を立てていても直前に仕事が入っておじゃんになるというのは、職業柄珍しいことではありません。幸いなことにこれまでの編集者人生ではこのような事態を免れてきましたが、ついに起きてしまいました。GW中に家族と台湾旅行を企てていたのですが、ど真ん中の5月3日にどうしてもやらねばならぬ任務が発生。しかもそれがわかったのが4月27日夜。エアもホテルもキャンセル料はフルフルでかかってしまいます。青ざめてアタフタする私に同僚が「ひとりっP先輩みたいにLCCを駆使すればいいじゃないですか!」と激励してくれました。「そうか、えるしーしーという手があったか!」と思い立ったが吉日。今更ながらのLCCデビューに向け、まずはひとりっP先輩の著作『今日も世界のどこかでひとりっぷ』を読み込み、さらに直々にアドバイスを仰ぐと「まずはスカイスキャナーで適切な便を選定せよ!」とのこと。(その他ブランケットのことなどありがたいアドバイスも賜りましたが、詳しくは『今日も世界のどこかでひとりっぷ』を。今回はこれが本当に役立ちました)。先輩の託宣通りスカイスキャナーとにらめっこしてもろもろ勘案しPeach Aviationにて席をゲット。

往路は取材前日の20:10に台北の桃園空港を出発、同日深夜23:00くらいに羽田空港に着。翌3日夜に取材をこなし、そのまま羽田空港へ直行。4日早朝5:55の便に乗って再び台北着というスケジュールです。日本滞在は約30時間という弾丸出勤に、ミッション・インポッシブルのあのテーマ曲が脳内に盛大に響き渡りました(「大袈裟な」と思うことなかれ)。

出発当日の14時の時点でまだ小籠包を食べていました。台南の上海好味道小籠湯包にて。

さて当日。LCCはチェックインも搭乗も時間に厳しいと聞いたので、2時間前の18:00に桃園空港のチェックインカウンターに到着しました。Peach Aviationはキーカラーがビビッドなピンクなのでカウンターの場所が見つけやすく、空港でテンパりがちな私にはありがたい。ちなみにこの時点で長蛇の列(ひとりっP先輩の著書に書いてあった通り)。チェックインに30分弱かかりました。ちなみに復路の羽田では、同じ2時間前の朝3:50でこの半分の列でした。

こちらは朝3:50時点での羽田空港でのチェックインカウンターの様子。

さらに問題が勃発。機内持ち込みのラゲージが10kgをやや超えてしまったのです。半泣きの私に「中にジャケットやコートは入ってない? 出して着ればいいんじゃない?」と女性スタッフが助け舟を出してくれ、「ハイ、わかりましたー!」とばかりにラゲージを開けようとすると「フライトの前にしといてくれればいいから」と優しいお言葉。ちなみに復路の羽田空港ではラゲージのサイズを測ったり、「DUTY FREEで免税品を買う場合は2袋まで、買ったものも入れて10kgに収まるようにしてください」と注意を促され、基本的には守るべきルールが細かくあるということを知っておくべきです。

いよいよ搭乗です。気になる座席はこんな感じ。たしかにクッションは薄くシートはふかふかではありませんが、たった3時間の空の旅なので問題ありません。固いシートが苦手な方は辛いかもしれませんが。どちらかというと、頭の部分がせり出している作りが気になりました。リクライニングした状態でも首が前のほうに倒れてしまうのでちょっと肩が凝ってしまいました。

それよりも課題は深夜早朝出発(帰着)の便が多いという点でしょうか。今回は仕事という事情もあり体力に懸念があったので、帰着後の2日はタクシーで自宅へ戻り、3日の夜は羽田空港直結の某ホテルに宿泊という選択をしました。羽田でのチェックインが朝3時台ということもあり国際線カウンターが目の前というメリットに「素泊まりで2万円強」の宿泊費を支払ったのですが、これがコストに見合わない結果に終わりました。少しでも睡眠時間を長く取り体力を温存するための苦渋の選択だったのですが、壁が薄いのか他部屋のドアの開け閉めの音や話し声がつつ抜けに。気になって眠れませんでした。

とはいえ行きは約1万円、帰りは約3万円と5万円以内で往復できてしまう手軽さ(GWかつ直前に購入したのでこれでも高い方だと思いますが)。今までの出費はなんだったんだ! とすら思います。LCCのおかげでミッション・インポッシブルが完遂できたわけです(「大袈裟な」と思うことなかれ)。国境もフットワーク軽く超え、ひとりっP先輩言うところの京都-東京間くらいの感覚で往復でき、旅行の残りも楽しめました。これは払ったお金に十分見合うのでは? とつくづく感じたLCC初体験でした。

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エディターNAMIKI

ジュエリー&ウォッチ担当。きらめくモノとフィギュアスケート観戦に元気をもらっています。永遠にミーハーです。

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