JOMONと折り紙

SPURで「8月を満喫するミッション」のひとつとして絶賛オススメしている『特別展「縄文― 1 万年の美の鼓動」』。遅ればせながら私も行ってきました。国宝6件も含む土器土偶を堪能したあとのお楽しみは、ミュージアムグッズ。キッチュなペンライトもいいですが、グッときたのはこちらの「折る土偶ちゃん」です。展示作品の写真と、それを再現する折り紙が折り図つきで掲載されています。

折り紙の仕上がりがイマイチなのは……大目に見てください。

土偶の愛らしさが、折り紙のクラフト感でより際立っています。折りながらその有り様をふたたび心に刻み付けられるのも素敵だし、子供といっしょに夏休みの自由研究感覚でトライするのもいいんじゃないか、と購入。よくよく見たら以前こちらのコラムでご紹介したデザインユニットCOCHAEが手掛けていました。いやがおうにも、期待が高まります。

というわけで帰宅後早速トライしてみましたが、……難しいよう! 土偶のまろやかな曲線を紙でいかに表現するか、ということにこだわって作られたのかと推察します。折り図とにらめっこしつつ、冷房のきいた部屋でも汗だくになり1時間でやっと2体。しかもこのざまです。折り紙初心者にはかなりハイレベルだということはお伝えしておかなければなりません。

折り紙の出来はともかく、折るという作業を通じてアッそういえばアレアレ、アレに似てる、と思い当たりました。アルベルト・ジャコメッティの『女=スプーン』。昨年ちょうど同時期くらいに国立新美術館で行われた『ジャコメッティ展』で鑑賞したあの作品。抽象化された女性の肉体の造形美に妙に惹かれ、絵葉書まで購入したのでした。

プリミティブでありながらモダン、大らかな創作意欲に裏打ちされた縄文時代の作品群をぜひ皆様も見てみてください。

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エディターNAMIKI

ジュエリー&ウォッチ担当。きらめくモノとフィギュアスケート観戦に元気をもらっています。永遠にミーハーです。

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