ランウェイのあの曲に心酔

ぽかぽか温かい日もあり、気分はすっかり春モードですが、まだまだお天気は安定しませんね。みなさん、いかがお過ごしでしょうか?今日はおすすめの音楽を紹介したいと思います。

ロンドンのアーティスト、SAULT。2019年に出た「5」というアルバムでその存在を知り、すぐ虜になったのですが、そこから「7」、「Untitled(Black is)」を立て続けにリリースするも、その存在は謎に包まれたまま。ネットでアーティスト情報を掘ってもほとんど出てこなかったのですが、クレオパトラ・ニコリック、ディーン・ジョサイア・カヴァー、メリサ・ヤングの3人編成ということと、クレオパトラとディーンはラッパーのリトル・シムズのために作曲を手がけたことがわかりました。

ちなみに、「Untitled(Black is)」は、BLACK LIVES MATTER運動に触発されて制作されたプロテスト・アルバムです。その連作となるのが、今日紹介する最新作の「Untitled(Rise)」。

ソウル、ファンク、ロック....ジャンルでくくるのが難しいハイブリッドな構成で、たとえ寒い日に聴いてもゆったりとしたメロディがそっと優しく包んでくれる、そんな一枚です。

先日オンラインで発表されたCHANEL21/22秋冬のランウェイで、収録曲の「Fearless」と「Free」が起用されていたのも印象的でした。モノクロのシーンが挿入されたショー動画は、ブランドにとって特別なカラーである黒が際立っていましたが、毎作、漆黒の世界に浮かび上がるメッセージを発するバンドの楽曲も手伝って、黒のもつ多様性を考えさせたんです。それはSAULTの音楽と同じように、シリアスに止まることなく、希望を感じる温かいもので、なんだかホッとしたというか。ランウェイでかかっている音楽をじっくり聴いてみると、ファッションの裏側に隠されたメッセージがわかることがあって楽しい。アルバムは、彼らのWEBサイトでフリーダウンロードできるので、週末のお家時間のBGMに、いかがでしょう?

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エディターTAKEUCHI

ハイウェストのボトムスと、美味しいビールに目がありません。
日々ぽっこりお腹と格闘する万年ダイエッターですが、腹筋より散歩で鍛えた脚力が自慢です。

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