フィードは、自分だけのマガジンを
作っていくような感覚

芸術大学でグラフィックデザインを勉強していたこともあり、在学時からLITMUSに就職し現在に至るまで、6年間ほどペイントを趣味として継続しているMattyさん。職業柄ランウェイの写真やファッションの動画を見ることが多く、そこで得たインスピレーションが、趣味のアートにも影響を与えている。「逆に、絵を描く上で追求している美的感覚が、本業にも生きていて、趣味と仕事で良い相互作用が生まれています」と語る。

1 販売、プレスやビジュアルディレクションなど幅広い業務を行うMattyさん。「服を作る仕事ではないので、趣味でこうやってアウトプットができる場があるのはいいですね」

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Mattyさんにとって絵を描くひとときは、頭の中をクリーンにリセットできる時間。マックス・リヒターやコリン・ステットソンなどの音楽を流し、イマジネーションを膨らませながら制作を始める。そんなときは、動きやすいけれど、ほのかにドレスアップしたスタイルで。「作業着のような服だと、スイッチが入らないんです」と話す。モチーフなどは決めず、筆に身を任せて大胆に描いていく。「描いていくうちに、中から姿が浮き出てくるような感覚。これは落ち葉に見えるなぁなんて、偶然による形を楽しんでいます」

2 使用するアクリル絵具。隣に置いてあるのはジュリア・ヘッタの写真集だ。ペイントとは異なる分野、例えば建築の作品集やフォトブックから着想を得ることも
3 筆から絵具の水分を垂らして点描していく
4 ドライヤーの風で、絵の上の水分を動かす。「筆では出せない面白い形になります」
5 最近の作品はモノクロベースに、このようなシルバーをポイントで入れることが多いそう
6 インスタグラム用に写真撮影。「アップするときは隣の写真との並びも重視しています」

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「フィード投稿は雑誌を作っていくイメージ」というように、インスタグラムの使い方には独自の美学がある。あるとき服の投稿の合間に何気なくペイントの作品を投稿したところ、その隣にある画像の服がさらに魅力的に見えることに気づいた。今はフィード全体のレイアウトも大切にしている。ペイント専用のアカウントを開設してからは、『この絵は買えますか?』といった反響も来るように。抽象画って、正解がないから終わりを見つけづらいんです。でも投稿してレスポンスがあると、これで良かったんだな、と区切りを付けられる。過去の作品を簡単に遡ることができるので、変化を振り返られるのも良いですね。昔描いた絵を見られるのはちょっと恥ずかしいですが(笑)」

7 カラーペイントに線画を加えたスタイルの、過去の作品。インスタグラムのDMで購入の依頼が来ることもあるそう

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マティー●大阪府生まれ。芸術大学でグラフィックデザインを学んだのち、大阪の人気セレクトショップ、LITMUSに就職。現在はLITMUSとLUTENSのエリアマネージャー、プレスを務める。Instagram:@___mattty__。ペイントの投稿専用アカウント:@noelle_appartement_room_403

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