チャリティ写真販売連載 最終回

自分のために、誰かのために、アートで手をつなごう

写真をる生活

自分の心にしっくりとはまる写真は、部屋に飾ることで毎日の生活にうるおいを届けてくれる。それがもしも、ほかの人のためにもなったなら……。そんな思いから始まったチャリティ連載。写真の限定販売を行い、売り上げのすべてとSPURから1枚売れるごとに1万円が慈善団体へ寄付される。第3回は、石田真澄さんによる『sunlight or moonlight』。石田さんが、シャッターを切りたくなる瞬間とは?

作品 No.3:『sunlight or moonlight』¥30,000

ReBit

今月のフォトグラファー

石田真澄さん

いしだ ますみ●1998年生まれ。中学生のときに写真を撮り始め、高校生でフィルム写真に目覚める。2017年5月自身初の個展『GINGER ALE』を開催。2018年2月、初作品集『light years -光年-』をTISSUE PAPERSより刊行。2019年8月、2冊目の作品集『everything will flow』を同社より刊行。現在も、雑誌や広告などで幅広く活動している。

今回ご紹介する写真作品(額装なし)は、
mirabellaから購入ができます。

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壁に飾られた写真は、いつ見てもきれいな“窓”

 友人と遊びに訪れた小田原の海で空にかざしたプラバルーンの写真と、部屋にあったペットボトルに一瞬差し込んだ光を捉えた写真。この二つを組み合わせたのが今回の作品『sunlight or moonlight』だ。石田真澄さんが何げない日常の一場面を切り取るのは、かけがえのないその瞬間を残したいと願うから。
「中学生のときに携帯電話を持ったのがきっかけで写真を撮り始めました。文化祭や体育祭の渦中にいるより、そこで楽しむ友達を撮っているほうが心地よかった。中高一貫校で6年間同じ友人たちと過ごしたので、卒業が悲しくて。余計に彼女たちとの思い出を残しておこうと撮りためました。この『sunlight or moonlight』の光も、太陽が動いたら消えてしまうし、曇ったら弱まったりしますよね。今しかないこの時を写真に収めるために、日々シャッターを切っています」
 基本的に好きと思えるものしか撮らない。作品にも具体的なテーマやメッセージは込めていないと言う。
「あくまでも写真は趣味。心が動いたときに撮っているだけなので、伝えたいことはないんです。そもそもどう感じるかは、受け取る人の自由。違う人間なら、考え方が異なるのも当然じゃないですか。それこそジェンダーや恋愛に関しても、正解や普通なんてない。だからどんな意見や感想も肯定したいんです」
 感性に引っかかった写真は、ときにその人を救う。そしてそれを部屋に飾ることは、新しい“窓”を作る感覚だと語る。
「その窓だけは、いつもきれいな景色を見せてくれるんです。どれだけ自分が変わろうとも、常にそこにある。花のように変化していくのも魅力的だけど、いつ見ても美しいというものも素敵ですよね。そういう存在に支えられることが、きっとあると思うんです」
 そんな石田さんにとって、心に残る写真は、森栄喜さんの『intimacy』だ。
「それまで私はヌードや体を撮った写真に積極的には触れてこなかった。でもこの作品を見たとき、まったく性的に写していないことに驚きました。リアルな生活の一コマが並んでいるのですが、食べた後のケーキと同じ流れの中にパートナーの写真もある。すべて平等に、ただ愛おしいものとして写しているんです。“人の体を撮る”ことへの印象が大きく変わりました。私もすべてを等しく、きれいなものとして見られる人でありたいです」

1〜3 作品撮りをするために出かけることは基本的になく、移動中など毎日の生活を気持ちが赴くまま写真に収めている。美しい光を写し取るべく、日中外出するときは常にカメラを携えて。今回の『sunlight or moonlight』のようにさまざまな機会に撮影した写真をドッキングして作品にする手法は、写真展などでも評判がいい

4〜6 友人と食事や鎌倉に出かけたときに撮影。気の置けない仲間とのひとときを収めたいから、遊びに出かける際は雨でも夜でもカメラを持つ。光がきれいだったり笑顔だったりする瞬間は、特にシャッターを多く切る。高校の卒業アルバムでは、フリーページや部活動紹介の写真をすべて石田さんが撮り下ろした

donated to...

ReBitとは?

誰もが自分らしくいられるように「それぞれの考えが尊重される、ありのままの姿で生きやすい社会に」という石田さんの願いから、今回は"違い"で悩む子どもたちを支援する認定NPO法人「ReBit」へ寄付をすることに。
 2009年に学生団体として発足して以来、LGBTを含むすべての子どもの"生きづらさ"を解消するべく活動してきた。主な内容は、多様性が当たり前に受け入れられる社会風土の醸成。学校や企業への出張授業や研修を行い、さまざまな性のあり方について知り、考える機会をつくっている。またLGBTの学生のキャリア支援や、次世代をエンパワメントするリーダーの育成、書籍・教材の制作にも熱心だ。
 目指しているのは「誰もが自分らしく大人になれる社会」。理想の10年後を創るべく、周囲の理解を深める活動を地道に重ね、世の中全体に大きな変化を生み出そうとしている。https://rebitlgbt.org/

作品 No.3:『sunlight or moonlight』¥30,000

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今回ご紹介した写真作品(額装なし)は、
mirabellaから購入ができます。

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※10枚限定での販売となります。
※1枚販売されるごとに売り上げ3万円全額と、さらに1万円の寄付をSPURからReBitにさせていただきます。
※商品の発送は11月下旬の予定です。 〈お問い合わせ〉
TEL:0570-008010 mirabella(集英社 HAPPY PLUS STORE コンタクトセンター)
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