SPECIAL INTERVIEW

海外作品への出演をはじめ、グローバルに活躍するディオール ビューティー アンバサダーの山下智久さんに、SPUR.JP独占オンラインインタビューを敢行。新たな環境で高みを目指す山下さんが語る、等身大の今とこれから。

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Q.今回、「ディオール アディクト リップ マキシマイザー セラム」ビジュアル&ムービーの撮影はフランスで行われたそうですが、雰囲気はいかがでしたか?

スタッフも全員外国の方だったので、いつもと違うムードで楽しかったです。現場では主に英語でコミュニケーションをとっていましたが、中国語、イタリア語、フランス語など様々な言葉が飛び交っていました。普段は馴染みのない言語でも、なんとなく通じるものですね(笑)。欧米では意見を出し合うのは当たり前ですし、オリジナリティが評価されるので、僕も自分のアイデアをどんどん発信していけることが、すごくありがたいなと思いました。撮影では細かいディレクションはなかったので、僕はナチュラルにその場にいることを意識しました。BGMに合わせて体を動かしたりして、あまり気負わずに臨むことができました。皆さんに気に入っていただけると嬉しいです。

Q.欧米では口元のコミュニケーションが大事にされる傾向にあると言われます。口元の表情の大切さを感じることはありますか?

マスクをしている時はあまり意識しませんが、こうしてお話する時など、国を問わず口元を見られたり、気持ちが伝わったりすると思うので、リップケアはいつでもどこでも大切だと思います。

Q.2021年5月にディオールのビューティアンバサダーに就任した山下さん。その活動を通じて、新しい発見はありましたか?

ブランドの哲学とアート性にとても刺激を受けています。プロダクトの裏に隠された思いは、セリフの裏に隠れている意味や、表情の裏に隠れている気持ちと共通するものがあるように感じます。どんなことでも、アートの感覚を持つことは、すごく大切だと思っています。ディオールでは、そんな僕の考えや自分の経験が生かせる仕事をさせていただいている気がします。これからもいろんな経験を積んでいけたら嬉しいです。

Q.昨年は主演ドラマの撮影などで、フランスに長期滞在されていました。作品作りを通じて、新たな仲間はできましたか?

はい、やはり一緒に作品を作ると、自然と絆は深まっていきます。特にフランスでの撮影では、毎日のようにスタッフや共演者と顔を合わせていたので。一緒に食事に行ったり、おすすめのマッサージ屋に連れて行ってもらったり、仕事以外の時間も楽しく過ごしていました。

「成長するために、多少の寂しさには耐えなきゃいけない」

Q.日本を離れた寂しさはあまり感じていませんか?

めちゃめちゃ寂しいですよ、やっぱり。そこは経験を重ねても永遠に変わらないんじゃないですか。でも、新しい仕事に取り組めたり、友達や仲間ができたりするのは、自分自身が成長できる素敵なことですから、多少の寂しさには耐えなきゃいけないと思っています。もちろん日本が大好きなので、状況が落ち着いて、もっと自由に行き来できるようになる日が来ることを待ち望んでいます。

Q.寂しさを感じる時の対処法は?

YouTubeを観ることが多いです。寂しさも紛らわせられるし、知識も得られるし、面白いですね。あとは、トレーニングをしたり。生活の中でルーティーン化していて、だいたい1日1時間、鍛える部分を変えて週3回行います。始めたきっかけは、役作りなど仕事のため。体脂肪率は今5%ぐらいですが、維持するのが本当に大変で。2週間に一度はチートデーを設けてはいますが、日本の寿司や焼肉を思い切り食べたい!と思っています(笑)。食事は心から楽しみたいので、グルメな人に情報を聞いたり、ちゃんと下調べをするタイプです。時間に余裕があれば、ちょっと遠出して、日本一美味しいと噂のラーメン屋さんにも行きたいですね。

Q.オフの日の過ごし方は?

日本で外出する時は帽子を被ったり、ちゃんときれいな格好をしたり一応気を遣うんですけど、フランスでは何も気にせずに、多少寝癖があってもいいか、みたいな感じで散歩に行ったり、カフェで勉強したりしていました。フランスに滞在して、コーヒーにハマりました。現場でも、どこでも、美味しいコーヒーが飲めるんですよ。僕はエスプレッソのダブルか、アメリカーノ派です。

「いろんな場所で、いろんな人と、いい作品を作りたい」

Q.日本のファンと物理的に離れるという経験をしてみて、気持ちに変化は?

感謝の気持ちが大きくなりました。海外で仕事をする際、日本で応援してくれているファンがいることを評価してもらえますし、日本で経験を積んできたからこそ、今こうしてカルチャーが違う人たちとも仕事ができるのだと痛感しています。だから、これからも場所を限定せずに、その都度ベストな作品をチョイスしていきたいですね。日本での仕事ももちろん大事にしたいし、またどこか違う国でチャンスがあれば、トライしていく。そうやって、活動の領域を広げていきたいです。こんな風に活動ができるのも、支えてくれているみなさんのおかげです。

Q.4月からは日本で主演ドラマ『正直不動産』がスタートします。意気込みをぜひ。

今回はコメディで、演じる役もポップなキャラクターなので、クールなイメージを払拭できるいいチャンスだと思っています。これまでは無口な役が多かったので、僕自身もそんな印象で見られることが多いんですよね。それはある意味、役作りが成功したという嬉しい評価だと捉えていますが、本当の僕はポップさも持ち合わせているんです(笑)。コメディも大好きですし。だから、今回の役を通して、今までとは違った一面を見ていただけたら嬉しいです。おもしろおかしい、ハートフルな作品をお届けしたいです。

Q.最後に、将来の夢は?

自分に限界を設定せず、チャレンジできることはどんどんチャレンジしたいです。自由に自分が表現したいことを表現したいし、そのために自分がやりたいことをできる環境を作っていきたい。働く場所を限定せずに、いろんな場所で、いろんな人と、いいクリエイションを作る。そんなことができたらいいですね。今はネット社会で、国同士のボーダーラインも薄れてきていると思うので、自由に“開いていく”というのが大事だと思います。僕の場合は、ありがたいことに小学生の時にアメリカで華やかなショービジネスの世界を見せてもらったり、アメリカ人のいとことよく遊んだり、そういう経験から海外で仕事をしたいという夢を描いていました。それぞれが、自分の心に耳を傾けてそれぞれの夢を大切にできたらいいですよね。