Emi Suzuki
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CHAUMET

鈴木えみ × CHAUMET
Royalty —プリンセスの肖像—

1780年に創業した、パリのハイジュエラーのショーメ。230年以上に及ぶその長い歴史は、常に時代を象徴する女性たちの存在によって彩られてきた。メゾンの最初の顧客であるジョゼフィーヌ皇后をはじめとするトレンドセッターたちの寵愛を受け、現代にまで受け継がれる華麗なるオデッセイ。そのフィロソフィーにオマージュを捧げ、SPUR.JPのアニバーサリー連載第7弾では、人気モデルの鈴木えみを起用したスペシャルストーリーを制作。現代のプリンセスの肖像に、可憐なジュエリーが華を添える。

STYLE

鈴木えみがまとう、ショーメのジュエリー。アイコニックな“ジョゼフィーヌ”をはじめとする、可憐かつモダンなクリエイションが、百花繚乱の世界にエターナルな輝きを演出する。

HERITAGES

世界中のハイジュエラーが軒を連ねるパリのヴァンドーム広場。その中でも、最も長い歴史を誇るメゾンのひとつが、ショーメだ。初代ナポレオン御用達の宝石商として始まったメゾンのヘリテージは、常にロイヤルファミリーとの強い結びつきによって伝承されてきた。ジョゼフィーヌ皇后へオマージュを捧げた “ジョゼフィーヌ” コレクションなど、今なお世界中の女性たちを魅了するロイヤルジュエラーの歩みを、10のエピソードと共に探ってみよう。

  • 創業者 マリ=エティエンヌ・ニト

    メゾンの歴史は18世紀にまで遡る。パリの北西に位置するシャトー=ティエリで育ったマリ=エティエンヌ・ニトは、マリー・アントワネットの宝石商であったオベールの下で薫陶を受ける。その後1780年にパリに移り住み、ジュエリーのアトリエを開業。フランス王室の戴冠式をはじめ、公式行事のジュエリーを手がけ、後のショーメの前身となる。

    ©︎ CHAUMET

  • ナポレオンとの運命的な出会い

    メゾンの成功を約束されたのは、ある運命的な出会いからであった。後の皇帝となるナポレオンが、ニトの店の前を通りかかった際、馬車馬が突然暴れ出したという。それを助けたニトは、ナポレオンの推薦で王室の御用達ジュエラーに任命される。

    ©︎ CHAUMET

  • 永遠のミューズ、ジョゼフィーヌ

    メゾンにとって最初の顧客のひとりが、ナポレオンの妻であり皇后のジョゼフィーヌ。ギリシャ、ローマ時代を彷彿とさせる、彼女の優雅で可憐なエンパイア・スタイルを際立たせたのが、ショーメの華やかなジュエリー。ジョゼフィーヌの名は、今なおメゾンのアイコンジュエリーとして広く親しまれている。

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  • ソワレからマチネまで、上流階級が愛したメゾン

    帝政の終わりと共に、フランス文化は新たな方向性へ。創業者の子息であったフランソワ・ルノー・ニトから、メゾンを引き継いだのが熟練の職人のジャン=バティスト・フォッサン。息子ジュールと二人三脚でメゾンの発展に貢献。パリが活気を取り戻すのと同時に夜の舞踏会用の豪華なドレスに相応しいジュエリーが制作されていった。

    “ブルボン=パルム” のティアラ ジョゼフ・ショーメ作 1919年 ショーメ・コレクション、パリ ©︎ CHAUMET

  • 4代目ジョゼフ・ショーメとベルエポック

    時はベルエポック。当時アトリエの責任者をつとめていたジョゼフ・ショーメは、1907年にヴァンドーム広場12番地の自身の邸宅に、ハイジュエリーのアトリエを設け、メゾンに自身の名を冠した。建物の上階は高級アパルトマンとして用いられ、ショパンが生涯の幕を閉じた場所としても知られている。

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  • ヴァンドーム広場に語り継がれる伝説

    ジョゼフ・ショーメがパリのヴァンドーム広場12番地に開いたアトリエには、現在ル・グラン・サロンとブティックが併設されている。新古典主義の趣を色濃く残した絢爛な内装は、1777年にルイ16世の海軍財務総監のために、建築家ベランジェが装飾を手がけたもの。1927年には歴史的建造物に指定されている。

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  • ロイヤルの歴史を彩るショーメのティアラ

    230年以上に及ぶ長い歴史の中で、ショーメが絶えずクリエイションの情熱を傾けてきたのがティアラだ。王侯貴族はもとより、世界中の名士たちがラブコールを送るメゾンでは、これまでに2,000以上ものティアラが制作されてきた。現在ヴァンドーム広場のサロンには、壁一面にティアラの模型である “マイヨショール” が飾られている。

    ©︎ CHAUMET

  • パリ万博で花開くアール・デコの時代

    20世紀に入り、ギャルソン・ルックに代表されるスタイルの台頭により、ショーメのクリエイションはミニマルなデザインへとシフト。1925年のパリ万国装飾美術博覧会でアール・デコの潮流が生まれ、パリのみならず世界中にショーメの名が知れわたる。

    ローリエのティアラ ジョゼフ・ショーメ作 1920年 ショーメ・コレクション、パリ ©︎ CHAUMET

  • 時を超えて受け継がれる「自然主義」

    ショーメの代表的な作風のひとつが「自然主義」。草木や花、動物など、自然界から着想を得たモチーフを、写実的なデザインで表現。黄金色に染まる麦の穂を表現した “エピ・ドゥ・ブレ” 、可憐な紫陽花の花に着想を得た “オルタンシア” など、数々の名作を世に送り出して来た。

    “ロイヒテンベルク” のティアラ ジャン=バティスト・フォサン作 1830-1840年頃 ショーメ・コレクション、パリ ©︎ CHAUMET

  • 映画界との蜜月関係

    ロイヤルファミリーのみならず、セレブリティからの支持も厚いショーメ。中でも映画界とは長い歴史の中で蜜月関係を築いており、20世紀初頭に活躍したドリー・シスターズをはじめ、数々のシネマスターたちを顧客に抱えていた。

    ©︎ CHAUMET

10 ESSENTIALS

アイコニックな “ジョゼフィーヌ” や “リアン” コレクションをはじめ、ショーメの人気ジュエリー&ウォッチからリアルプライスの10点を厳選。フレンチメゾンならではのフェミニンなデザインは、毎日の装いをぐっとグレードアップしてくれる。

SPECIAL MOVIE

そこは、色とりどりの花々が咲き乱れる桃源郷。鈴木えみのタイムレスな美しさを引き立てるのは、ショーメならではの「自然主義」を反映させた、可憐かつモダンなジュエリーたち。