自身の手による歯磨きだけでは不十分な口腔ケア。プロの力を借りた定期的な歯のクリーニングをはじめ、口まわりのセルフマッサージが健康のカギを握っている。
歯科衛生士 沢口由美子さんの歯のエステ
どれだけしっかり歯磨きを行なっていても取り切れないバイオフィルム(プラーク=歯垢)をプロの手でクリーニング。黄ばみが薄れ、歯そのものにツヤが出てワントーン明るい印象に。今回は健康保険適用の「エアポリッシングコース(30分・¥4,000前後)」を体験。
1 超音波でガンコなプラークを浮かせて落とす
虫歯や歯肉の状態をチェック後、クリーニングスタート。1秒間に31,000回振動をする超音波で歯に付着しているプラークや茶渋、歯石を浮かせながら取り除いていく。歯茎の中の汚れまで除去できるのが魅力。その後、2本取りをしたフロスで歯間を掃除。
2 専用ツールとペーストで本格的な歯磨き
PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・ティース・ クリーニング)ペーストをつけ、専用ブラシで歯磨き。さらに、フッ素コート剤や歯肉の収れん作用効果のあるペーストを使い、小さなカップで仕上げ。歯の汚れや歯肉の状態に合わせてこれで終了することも。
3 最新機器と技術を駆使したスペシャルクリーニング
水と微細なパウダー(アミノ酸の粉)と圧縮空気によるジェットを使用して、歯の表面の汚れはもちろん、歯の間、歯周ポケットの汚れまで吹き飛ばす施術。痛みはなく、歯の表面を傷つける心配もなし。ケア後の歯の表面のツルツル感とすっきり感は格別。
歯科衛生士
沢口由美子さん
1979年より歯科衛生士として始動。国際歯科衛生士シンポジウムに日本代表として参加するなどし、積極的に後進指導も行う。現在はフリーランスの歯科衛生士として活動。
CLINIC DATA
銀座歯科医院フクシマデンタルクリニック/健康な歯を維持するために患者に寄り添った治療法を提案。沢口さんの「歯のエステ」の予約はこちらまで。
東京都中央区銀座3の11の1 ニュー銀座ビル2F
03-3541-4874
https://fukushima-dds.com/
歯科医師 石井さとこ先生の顔トレ
マスク着用が常態化することで、衰えが急加速する口まわりを鍛えるには?
かみしめほぐし
目を閉じ、こめかみ周辺を人さし指、中指、薬指の3本で前へグルグル5回、後ろへグルグル5回マッサージ。食いしばりで凝り固まった筋肉をほぐすことで血行も促進され、リラックス効果も。
モダイオラスほぐし
顔の筋肉が集約された「モダイオラス」。左右の口角の内側の少し上にある小さなふくらみ部分を伸ばすように口中で舌先を当て、下から上に向かって左右10回ずつほぐす。唾液も出て一石二鳥。
レロレロエクササイズ
日本語の発声では使う回数の少ない「R」の発音を取り入れることで舌のエクササイズを。「RE(レー)」と思いっきり声を出し、舌を前に。次に舌を巻くように引っ込めながら「RO(ロー)」と発声。このとき舌の先が口内の上に触れるよう意識しながら行う。セットで10回繰り返す。舌下がり予防に効果抜群。
唾液腺マッサージ
唾液の分泌は口内環境向上に効果的。唾液腺マッサージを習慣に。
1 ゆっくりと両手で耳下腺を刺激
親指以外の4本の指を頰と耳たぶの間に当て、上の奥歯のあたりを円を描くように回す。
2 指の腹で顎下腺をやさしくプッシュ
耳の下からあご先まで、あごの内側にある柔らかい部分、顎下腺を何カ所か指先で押す。
3 舌下腺を親指腹で押し上げる
両手の親指を揃え、あごの真下から舌を突き上げるようにぐーっとゆっくり押し上げる。