自分の個性をまるごと託したくなるような、巧みな調香のフレグランスが目白押しだった2024年下半期。香りのプロたちの鼻と心をがっちりと掴み、新たな名香となる予感に満ちたベスト・フレグランスを、カテゴリー別に一挙に公開!
ビューティ・プロ15名が選出(五十音順)
浦安真利子さん(ビューティエディター)
小川由紀子さん(ビューティエディター・ライター)
木津由美子さん(ビューティ・ジャーナリスト)
小泉祐貴子さん(香りディレクター)
巽 香さん(ビューティエディター)
MAHOさん(フレグランスアドバイザー)
森山和子さん(ビューティエディター)
山根大輝さん(Scentopia株式会社 代表取締役/調香師)
横溝なおこさん(ビューティエディター)
SPURビューティ担当 編集G・H・M・A
SPUR.JPビューティ担当 TOZUKA、HOMMA
SPURフレグランスアワード2024下半期
自分の個性をまるごと託したくなるような、巧みな調香のフレグランスが目白押しだった2024年下半期。香りのプロたちの鼻と心をがっちりと掴み、新たな名香となる予感に満ちたベスト・フレグランスを、カテゴリー別に一挙に公開!
ビューティ・プロ15名が選出(五十音順)
浦安真利子さん(ビューティエディター)
小川由紀子さん(ビューティエディター・ライター)
木津由美子さん(ビューティ・ジャーナリスト)
小泉祐貴子さん(香りディレクター)
巽 香さん(ビューティエディター)
MAHOさん(フレグランスアドバイザー)
森山和子さん(ビューティエディター)
山根大輝さん(Scentopia株式会社 代表取締役/調香師)
横溝なおこさん(ビューティエディター)
SPURビューティ担当 編集G・H・M・A
SPUR.JPビューティ担当 TOZUKA、HOMMA
「エレガントで上質な香り」が底力を発揮!【ベスト・オブ・ベスト】
ひとことで「何の香り」といえないようなブレンドで、すごく新しいのに決して奇をてらわない、美しく上質な香りに。「今」を反映して頂点に立った3つの香りは、奇しくもそんなフレグランスばかり。ジェンダーなどボーダーを超えた香りがランクインしているのも、もはやスタンダードに。
1位 HERMÈS
繊細なジンジャーリリーと驚きをもたらすミラクルベリーが、オークウッドやパチュリと溶け合うエルメス初のシプレのノート。タイムレスな香りが素肌の上で重なり合い、しなやかなエルメスのなめし革「バレニア」のように寄り添って、ときに情熱を垣間見せる。
「エレガントでいてインティメイト。肌になじんでもなお品格を残す、まるで使い込んだエルメスの革のブレスレットのような佇まい。そんな風に思っていたら、その通りのコンセプトで驚きました。吹きつけた瞬間から心地よく肌になじむ、甘美な温もりとエッジィな側面がせめぎあうシプレの調べは、エルメスならでは」(小川さん)
「女性のエレガンスをファッショナプルに表現するシプレを骨格とするバレニアは、女性のみならず、今の時代の柔らかな感性を持つ男性たちにも支持される香りです。レッドベリーの甘やかなポディと、しっとりと洗練されたレザーノートの余韻が肌にもよくなじみ、エルメスらしいニュアンスに満ちた品格のある香り」(小泉さん)
「エルメス独特の、やわらかくも深みある香り立ち。シプレというとクラシックな印象がありましたが、それをいい意味で裏切ってくれるモダンな仕上がり。まさにバレニアのジュエリーのように、現代を力強く生きる女性を美しく勇気づけてくれる。エレガントで力強く、ジェンダレスな表情も魅力的です」(編集M)
バレニア オードパルファム 100ml ¥24,860/エルメスジャポン
エルメスジャポン
www.hermes.com
03-3569-3300
2位 Maison Francis Kurkdjian
明るくセンシュアルなレディスと、恍惚とさせるエレガントなメンズ。ブランド誕生時、同じテーマで生まれた象徴的なふたつの香りをひとつに。明るいネロリやラベンダーのノートから、アンバリーな余韻へ。懐かしくも新しくインティメイトな香りは、きっと自分の一部に。
「もはやメンズ、レディスのカテゴライズが不要になりつつある現代、ブランドの代表作を15年目にしてジェンダーレスに統合した姿勢に拍手。肌と一体化するやわらかさと透明感がありながら、“石けんのような”という凡庸さには収まらない調香の妙は、まさにクルジャン。『A Part Of Meを略したネーミングとその響き、センシュアルなのにミステリアスな香り、それらすべてが僕にとって特別』と本人が語るだけのことはある逸品」(木津さん)
「2009年発表のAPOMオムとファムを1本に融合させ、内省的な探求を体現する香りにモデファイした、進歩的で大胆な試みが新鮮。ラベンダーの香りでマニッシュに始まったかと思えば、オレンジブロッサムとイランイランが光に満ちるフェミニンなフローラルをのぞかせる。そして、日差しの下でまどろむような穏やかさへとムスクが誘います。日常にさりげない贅沢さとセンシュアルさを漂わせる、大人のための香り」(MAHOさん)
「どこもとがったところがなく心地よくなじんでくれるのに、唯一無二。自分のマインドのせいなのか、アロマティックさ、ほのかな甘さ、官能性、あるいはフローラルなニュアンスと、その日によって感じ方がちょっと変わるのも不思議。『香りはその人が残していくその人自身の一部』とクルジャンは語っているけれど、どこかにこの香りを残していったとき、それで誰かが私を感じてくれたなら本望です!」(巽さん)
メゾン フランシス クルジャン APOM オードパルファム 70ml ¥39,600/ブルーベル・ジャパン
ブルーベル・ジャパン
https://latelierdesparfums.jp/pages/maison-francis-kurkdjian
0120-005-130
3位 CHANEL
まばゆい光を放つフレッシュな香りの中心となるのは、豊かなジャスミン、フルーティなイランイラン、みずみずしいオレンジ ブロッサムと、グリーンな一面を際立たせたなめらかなチュベローズ。さらにベリーがきらめきを添え、新たなフェミニニティを引き出す。
「ガブリエル シャネルといえば4つの白い花。今回はベリーの酸味を効かせたところが勝因で、静謐なトーンにキラキラした茶目っ気が加わった印象。動と静で表現するなら、より前向きな動の躍動感が強くなったイメージなので、少し疲れたときの元気の底上げにも活用しています」(編集G)
「フレッシュなスパークリングノートは、つけるたびに世界がきらめく。まとう人の日々を明るく照らしてくれるフレグランスだと思っています。シルヴィ ルガストゥロワが手掛けたボトルとの調和も美しく、長く愛していきたい名品です」(編集H)
「アイコニックな“ガブリエル シャネル”のエレガントさを保ちながらも、こんなにもフレッシュでモダンに生まれ変わるんだ、という新鮮な驚きをくれた香り。万人に受け、幅広いシーンで使用できる愛されフレグランスだと思います。淡いピンクをまとった、ジュエリーのように繊細で美しいボトルにも高揚します」(編集A)
ガブリエル シャネル ロー オードゥ トワレット 100ml ¥23,100/シャネル
シャネル カスタマーケア
chanel.com
0120-525-519
王道のフローラルこそ極上のツイストを利かせて【ベスト・フローラル】
ベストにチョイスされたのは、ローズ、ジャスミン、チュベローズといった「花の中の花」たちが、濃密に香り立つフレグランス。華やか、優雅というだけでなく、どこか意外性があったりコントラストが利いていたりなど、一筋縄ではいかない調香の妙が光る。どれもまとうことで、自分を格上げできるものばかり。
1位 SERGE LUTENS
セルジュ・ルタンスの視点で、革新的なパリと型にはまらないパリジェンヌを表現した香り。極上のローズが咲き誇り、凛としてカリスマ性を漂わせながら、斬新でこの上なく魅惑的に。一人ひとりになじみ、オートクチュールのように魅力を引き立たせる。
「スプレーしたとたん、あふれ出る薔薇の香りに一瞬たじろいだほど。しかもそれは、イメージの中の美しい薔薇そのまま、よくあるローズ香水のはるか上をいく、ちょっと手強いほどの完璧さ。少しずつまろやかに、パウダリーに変化して肌に溶け込んでいくさまも素敵で、確かにこれは非凡で革新的なローズ。セルジュ・ルタンスのどんな魔法がかけられているんだろう? と思った次第」(巽さん)
「王道とも言えるローズフレグランスのカテゴリーに、ルタンスが殴り込み! 2種のローズにピンクペッパーを加えた、複雑で魅惑的な香りから想起するのは、自由で知的で自立心に満ちた女性像。現代のフェミニニティについて考えさせられます。”鉄塔の娘”という物語性に富んだネーミングにも好奇心をそそられます」(編集A)
セルジュ・ルタンス ラフィーユトゥールドゥフェール 100ml ¥30,140/ザ・ギンザ
ザ・ギンザお客さま窓口
https://www.sergelutens.jp/
0120-500824
2位 TOM FORD BEAUTY
新雪を照らす太陽を表現し、きらめくようなトップとホワイトフローラルの芳醇な香り、バニラの温かみが溶け合う人気フレグランスがパルファムに。濃度を高めただけでなく、より純度の高い原料を厳選し、深みと透明感を併せもったラグジュアリーなフローラルに。
「高級スキーリゾートからインスパイアされた香りは、フレッシュなベルガモットやマンダリン、そして微かなアーシーさのキャロットシードが、積もった新雪のような静かさを表現。ジャスミンを中心にローズやオレンジフラワーが太陽のきらめきを与え、バニラ、ウッディ、ハニーのようなアンバーが暖炉でくつろぐような温かみとなる。スポーツシーンからエレガントシーンまで、これひとつでカバーできます」(MAHOさん)
「キラキラと太陽に照らされる雪景色が着想源というだけですでに好きですが、国内ではなくフランス。一気に海外にトリップできる開放的な香りでクセが強くなく、人気の理由も頷けます。肌に残るのはまろやかなバニラというところも、海外を想起させる要因。ユニセックスに使えるので、シェアにもおすすめ」(森山さん)
トム フォード ソレイユ ネージュ パルファム 50ml ¥59,400/トム フォード ビューティ
トム フォード ビューティ
https://www.elcompanies.jp/ja-jp/our-brands/tom-ford-beauty
3位 Maison Crivelli
天体観測中にチュベローズを見つけた、幼少期の思い出にインスパイア。温かくパウダリーなシナモンで始まり、ハートノートのクリーミーなチュベローズやオスマンサスが、なめらかなレザーと思いがけないコントラストを描く。そしてムスクがミルキーな残り香を。
「香り自体は甘くてフレッシュなチュベローズ。だけれども、幕開けは温かくてパウダリー、奥にはレザーやムスクなどがしっとりと包み込むように感じられます。センシュアルさと華やかさが絡み合い、溶け込む……。複雑で何層にも香りの重なりがあるのに、もとから私が持っている、私から放たれている香りのようにまとえるのが、不思議で面白い」(浦安さん)
「クリヴェリご本人とお話する機会があった時に、『チュベローズをモダンに解釈したかった』と仰っていたのですが、そんな彼が生み出した新たなフレグランス。特有の華やかさを失うことなく、ドキッとさせるようなハンサムな表情が顔をのぞかせる。濃厚だけれど品よくまとまっていて、まろやかで甘美な余韻が残ります。そのバランスが、なんともモダンでお見事!」(編集M)
メゾン クリヴェリ チュベローズ アストラーレ エキストレ ド パルファム 50ml ¥37,400/ブルーベル・ジャパン
ブルーベル・ジャパン
https://latelierdesparfums.jp/pages/maison-crivelli
0120-005-130
さらに奥行きを増し、よりファッションコンシャスに【ベスト・ウッディ】
クールにも温かくも、ときに官能的にも印象を変える。洗練されたムードのウッディフレグランスの人気は、ますます高まる一方。それぞれにストーリー性を秘めた力作が多い中、多くに支持されたのも、森林を思わせる香りからフレッシュなタイプ、ダークでミステリアスなフレグランスまでバリエーション豊か。
1位 Maison Margiela Fragrances
神秘的で幻想的な、鬱蒼とした原始の森に誘われるように。貴重なシダーウッド エッセンスが、堂々とした古木の間をさまようかのように香り立ち、森の神秘性と響き合う。土を思わせるパチョリ エッセンスと、樹海の奥深さを表現したモスアコードがさらなる深みを与える。
「空想の世界の香りシリーズの中でも、幻の古代樹というところにロマンを感じます。ウッディでほんのりドライで、強くないけど個性はある、その絶妙な塩梅がまさにクセに。コートの残り香に、いつもいい香り!と嬉しくなります。冬にまとうとふわっと包まれるような温もりも」(森山さん)
「呼吸が深くなり、まるで意識を森の中に連れて行ってくれるような香り。そこにモスアコードなどが混ざり、ミステリアスでしっとりとした雰囲気をプラスしているのが魅力的。しっかりと香るオードパルファンなので、ひざ裏などにさりげなくまとうのがお気に入りです。シンプルなコーディネートと合わせても、落ち着きのある洗練された印象に」(HOMMA)
メゾン マルジェラ レプリカ オードパルファン ソウル オブ ザ フォレスト 100ml ¥31,680/メゾン マルジェラ フレグランス
メゾン マルジェラ フレグランス
https://zozo.jp/shop/maisonmargielafragrances/detail/
03-6911-8413
2位 Aesop
明るいシトラス、ペッパーのようなグリーンスパイス、そして緑の葉を感じるハーバルな香りから、温かみのあるウッディノートへ。イチジクや緑茶、マテ茶も香るフレッシュな香調は、木陰でのお茶の時間を想起させ、きらきらとした宝物のような過去の記憶を蘇らせる。
「普段使いとして個人的に『ウッド系』に傾倒していますが、合成香料でフィグを加えたひねり技に一票。陳腐なグルマンな使い方ではなく、おしゃれにフィグを投入した新感覚のウッディノート。シックなのにやっぱり抜け感や遊びがあって、さすがイソップだと思います」(編集G)
「『ヴィレーレ』はラテン語で『緑豊かな、生命力に満ちた』を意味するとおり、ガルバナムやベルガモット、グリーンティーやシダーなどを用いたみずみずしいフレッシュノート。とはいえ、植物学を学んだ調香師バーナベ・フィリオンのクリエイション。ピンクペッパーやマスティックなどを効かせ、まるで森の中にいるような重層的でアーシーな香りは『何をつけている?』と必ず聞かれるほど、印象的な仕上がりに」(木津さん)
イソップ ヴィレーレ オードパルファム 50ml ¥17,160/イソップ・ジャパン
イソップ・ジャパン
https://www.aesop.com/jp/
03-6271-5605
3位 TOM FORD BEAUTY
日本の漆に着想を得た、闇の中に一筋の光が差すような黒漆のアコード。そして縞黒檀の香りを特別な抽出法で写し取った、レザーにも似たウッディアコード。そのふたつの艶めいたハーモニーの奥深くで、暗闇色のピオニーがミステリアスに花開く、モダンで謎めいた香り。
「スモーキーでレザリーなウッディノートが主役でありながら、同時に落ち着きのあるアンバリーの甘さが魅惑的な光沢を感じさせ、神秘的なハーモニーを作り上げています。深い艶をまとう日本の漆工芸からインスパイアされたというのも頷ける、ウッディの新しい心地よさを表現する香り。男性だけでなく女性にも手が届く、絶妙なバランスを持っています」(小泉さん)
「科学的で刺激的なトップノートからはじまるこの香りは、徐々にスモーキーなドライアンバーへと移り変わる過程で、落ち着きのあるアコードへと変化。和のコンセプトでありながら、アメリカらしい香り」(山根さん)
トム フォード プライベート ブレンド ブラック ラッカー オード パルファム スプレィ 50ml ¥53,350/トム フォード ビューティ
トム フォード ビューティ
https://www.elcompanies.jp/ja-jp/our-brands/tom-ford-beauty
何気ない一日も応援してくれる、エンパワメントな香り【シーン別/日常使い】
毎日のように気負いなくまとうためには、等身大の自分でいられるものがいい。でも自分のスタイルを印象づけるものだから、妥協なく選びたい。今期そんなプロたちの心を捉えたのは、くっきりと個性を際立たせながら心地よく、ポジティブに前に進む背中を押して、自信と勇気をくれるお守りのような香り。
1位 ISSEY MIYAKE
「水」の次に着目した自然のエレメントは「塩」。波を着想源に、寄せては引く波の痕跡を、マリンノートの「海」とウッディノートの「大地」との交わりで描き出す。いきいきとして波の飛沫のように爽快、かつマスキュリンな香りは、すべての人に生命力をもたらす。
「海藻と湿り気のある苔の香りを組み合わせたソルト アコードが、海の香りの表現にアクセントを与えます。さらに、弾けるようなジンジャーやアップサイクル香料のシダーウッドを活用して対比させ、塩の結晶のエッジのように、ひんやりとした清々しさも。透明感がパワフルに持続するため、お清め香水としても使用したい」(MAHOさん)
「本来匂いのない『塩』に香りがあったなら? というところから創作がスタートしている点が哲学的で、ブランドらしさが詰まっている。香りは透明感のあるマリンノートが第一印象として立ってきて、その奥に香るベチバーやシダーウッドが深みを与えています。ユニセックスで凛とした雰囲気なので、ジャケットスタイルのようなマニッシュな装いにはバチっとハマるし、ほっこりしがちな冬のニットスタイルにシャープな印象を添えるにもおすすめ。三宅一生が最後に手がけた香りという点も感慨深い」(編集A)
ル セルドゥ イッセイ オードトワレ 100ml ¥14,850/ISSEY MIYAKE PARFUMS
ISSEY MIYAKE PARFUMS お客さま窓口
https://www.isseymiyake.com/pages/parfums#section3
0120-110-664
2位 MUCHA
月と星を女性と光で表現した、ミュシャの作品からインスパイア。「明けの明星」は甘くみずみずしくフルーティなトップが、朝の光のようにポジティブな1日を予感させる。そしてシダーウッドのアコードが温かく心を満たし、アミュレットのように毎日をエナジャイズ。
「夜明け前がいちばん暗いっていうじゃないですか。漆黒に色塗られた宵が、徐々にピンク色に染まっていく、そのオプティミスティックな予感がぜんぶ詰まっている。カラント系の甘さに弱い体質なのですが、甘酸っぱいブラックカラントがリンゴとカクテルになってトップに弾ける。この瞬発力がいい。フルーティな幕開けから徐々にシダーや月桂樹と穏やかで暖かなトーンに移行する設計もおしゃれだと思います。やっぱり少ししんどいな、という人にこそさりげなくおすすめしたい香りです」(編集G)
「フルーティなトップからスタートする、1日の始まりを予感させるような香り。時間を追うごとに月桂樹やシダーウッドが顔をのぞかせ、太陽が昇るように気持ちまでを温めてくれる。ポジティブな気分になれるフレグランスです」(TOZUKA)
MUCHA オードトワレ35mL 明けの明星 1902 ¥9,790/マッシュスタイルラボ
MUCHA(ミュシャ)
https://alphonsemucha.jp/
3位 GUCCI
バニラのグルマンノートと、爽やかな空気を感じさせるオゾニック アコードのコントラストが、バニラオーキッドのセンシュアルな魅力を際立たせる。そんなブレンドはクリエイティブなエネルギーを引き出し、自ら選んだ道を進む気持ちを後押しして、ひときわ輝かせてくれる。
「グッチのフローラシリーズ第4作のテーマは『オーキッド』。バニラやキャラメルの美味しそうなグルマンノートに、トロビカルフルーツやオゾンノートのニュアンスが重なり、開放的な南の島を想わせます。思わず笑顔になってしまいそうな明るく女性らしい香調は、デイリーにも愛用できそう」(小泉さん)
グッチ フローラ ゴージャス オーキッド オードパルファム 100ml ¥21,670/ブルーベル・ジャパン
ブルーベル・ジャパン
https://latelierdesparfums.jp/pages/gucci
0120-005-130
ミステリアスでいて自由なマインドを映し出すように【シーン別/ナイトアウト】
「夜」にふさわしい香りは、もちろんセンシュアルで魅惑的であることがマスト。さらにはもっと知りたくなるようなミステリアスなニュアンスや、何ものにも縛られない自由な心も感じさせたい。そんなコンセプトを秘め、ベストに選ばれた香りはどれも、ジェンダーを超えて愛されそうなのも今っぽい。
1位 GIVENCHY
より神秘的でスリリングに、「禁断の香り」の頂点へ。シグネチャーのホワイトフラワーの輝きはそのまま、アロマティックなラベンダーとカルダモン、ネロリが高揚感をプラス。ベースにはスモーキーなタバコやラブダナム、ラムを潜ませて、あらゆる境界から自由に。
「ランテルディらしいエレガントさと、ジェンダーレスなかっこよさがスタイリッシュに調和している印象。ネロリやカルダモンなどフレッシュな要素の存在感が思いのほか効いていて、スモーキーなタバコの香りを引き立てる。その意外性がクセになります。セクシーなブラックドレスと合わせてパーティへ! と言いたいところですが、残念ながらそんな機会もなさそうなので……マスキュリンなジャケットに合わせて、渋めのバーへ行きたいです」(横溝さん)
「香りのシグネチャーであるホワイトフラワー ノートはそのままに、ネロリやカルダモンなどのアロマティックさが加わることによって、一気にスリリングな印象を与える。ナイトアウトに相応しく、まとうだけで危うげな魅力を醸し出します。夜の街ですれ違うだけでも、記憶に残りそう」(TOZUKA)
ジバンシイ ランテルディ オーデパルファム インテンス アブソリュ 50ml ¥17,050/パルファム ジバンシイ
パルファム ジバンシイ[LVMHフレグランスブランズ]
https://www.givenchybeauty.com/jp/
03-3264-3941
2位 narciso rodriguez
ブランドを象徴する「ハートオブムスク」と、中東の貴重な香料の出合い。ハートオブムスクが光なら、ウードウッドは影のように。香り高く謎めいたウードウッド&インセンスのウッディアコードに包まれて、ハートオブムスクが輝きを解き放ちながら、官能的で濃密に魅了。
「シグネチャーの輝きのあるムスクと、濃密でダークなウードのコントラストが絶妙。そこにインセンスのニュアンスとピリっとしたスパイスを加えたオリエンタルで包容力のあるノートは、まさに夜のお出かけにぴったり。ミステリアスなムードを醸し出し、夜遊びで弾けるというよりは、近しい誰かとバーなどの閉じられた空間で共有したい」(巽さん)
「濃厚な香り立ちは、中東にオマージュを捧げているだけあって、ゴールドに輝くボトルにも負けないくらいゴージャス。ドバイの夜景を高層階のバーから見ながらお酒を愉しむ……。一瞬気後れしてしまうほど煌びやかなナイトアウトも、この香りが傍にいてくれれば楽しめる。そんなパワーを与えてくれる1本です」(編集M)
ナルシソ ロドリゲス ウード ムスク オードパルファム インテンス100ml ¥33,880/ナルシソ ロドリゲス パルファム
ナルシソ ロドリゲス パルファム お客さま窓口
https://latelierdesparfums.jp/pages/narciso-rodriguez
0120-110-664
3位 GUERLAIN
まばゆさと開放的なムードに酔いしれる、夜のパリの空気感を閉じ込めて。まずアルデヒドがフレッシュに駆け抜け、奔放なパチュリがウッディなアイリスと戯れて、情熱の火を灯すように。アンバートーンの余韻の中で、最後まで肌をなでるようにパチュリが響き続ける。
「雑味のないクリアなパチュリのよさが引き立ちながら、トップからラストまでしっかりとパチュリ自体が主役となっている。パチュリとアルデヒドのアコードが冷たい夜の空気感を演出しながら、アイリスとアンバー、バニラのアコードへと移り変わる過程で熱を帯びていきます」(山根さん)
ラール エ ラ マティエール パチュリ パリ オーデパルファン 100ml ¥49,500/ゲラン
ゲランお客様窓口
https://www.guerlain.com/jp/ja-jp
0120-140-677
新鮮な香り選びの醍醐味はこのカテゴリーから【ベスト・ニッチフレグランス】
「ほかの人とかぶりにくい」だけじゃない。ニッチだからこその自由な発想や調香の面白さを創り手と共有して、新しい香りの醍醐味を味わえるのもまたこのカテゴリーならではの魅力。それを満喫できる3つのフレグランスから、自分だけの香りが見つかるかも。
1位 FUEGUIA 1833
ミラノの夜を歩きながら、静けさの中に感じた今のミラノの脈動と、18~19世紀の歴史的な記憶が交錯して誕生。ウッディなパチュリを軸に、ムスキーなアンバーがエレガントで官能的な印象を増幅し、バニラオーキッドの甘美さが、上質な遊び心を添える。
「『ノクトゥルナ=夜想曲』という名に加え、アンバー、グルマンという濃厚系の香調という前情報から、こってり甘くセクシーな香りを想像していましたが、いい意味で完全に裏切られました。実際に肌につけると、むしろシャープさすら感じます。孤独も悲しみも優しさで包み込んで、人生楽しんでしまおう!と、かっこいい大人の女性が冬の星空の下を歩いている映画のワンシーンのような絵が、脳裏に浮かんでくる。パチョリとバニラがこんなにも情緒的で包容力のある香りになるなんて」(横溝さん)
「ウッディを基調としつつ、アンバーやバニラの甘さも感じる、おしゃれな”濃厚さ”が今っぽい。ミラノでの夜歩きがイメージソースとなったという点もヒップ! トレンド感を醸しつつも軽くない点が、大人の夜遊びにもハマりそう」(編集A)
Nocturna(ノクトゥルナ) 100ml ¥40,700/FUEGUIA 1833
FUEGUIA 1833
https://fueguia.jp/
03-3402-1833
2位 Obvious
リスクを恐れず、情熱的で刺激的な生き方を好む人に。トップで弾けるのはレッドチリペッパーなど刺激的な香辛料。そしてハートで香るのは、南米の民族の秘薬であり、スパイシーでほのかにアンバリーなピリピリアムールエッセンス。心と身体を温めながら、熱情を誘う。
「唐辛子のピリッと感が、このフレグランスのスパイスとなり、病みつきになるエッセンスとなり、インパクトとなる。これまでに出合ったことのない衝撃と、忘れられない記憶が根づく香りです。奥に感じるウッドやバニラのこっくりとした香りとレイヤードされることで、ピリッとした要素が引き立ち、さりげなくマリアージュしていく。香水の概念が変わった逸品」(浦安さん)
Obvious スコヴィル 100ml ¥19,800/NOSE SHOP
NOSE SHOP
https://noseshop.jp/
050-2018-6146
3位 Fugazzi
合成ムスク、カシュメランの柔らかく心地いい香りを、輝くベルガモットや温かなペッパー・カシミア、安らぎをもたらすホワイトアンバークリスタルが包み込むように。穏やかでピースフルでありながら強く、クセになりそうな官能性を潜ませて、内なる魅力を引き出す。
「12月に日本上陸したばかりの、オランダ発ニッチブランド。若き創業者が、あえて90年代の禁断の魅力をオマージュした香り。天使の羽のような軽さで降り注ぎながら、やがて中毒性のある官能が、内なる魅力を引き出していく魔法をイメージ。カシュメランの優しい甘さをベルガモットとペッパーが軽やかにし、アンバーノートが雲のように平和な安らぎで覆う。そこから抜け出せなくなるように持続する香りです」(MAHOさん)
Fugazzi エンジェル ダスト 50ml ¥19,800/NOSE SHOP
NOSE SHOP
https://noseshop.jp/
050-2018-6146