『TOHNE』の宮田周子さんが提案するのは、ショートネイルによく似合うモダンな薫りのするアート。センスのいい人を惹きつけて、格好のカンバセーションピースになるはず。
“私なりのミケーレへのオマージュ”【デザインmixネイル】
〈ファッションアイコンに心酔するモードラバーの場合〉
『アレッサンドロ・ミケーレのクリエーションを心から愛しています。退廃的なようでエネルギッシュ。クラシックなモチーフも、彼というフィルターを通せば鮮やかに生まれ変わる。その感性にインスパイアされて、胸が沸き立つ色と柄を自分なりのバランスで緻密にオーダーしました。自由でカオスな指先を見ていると、私は私のファッションを全力で楽しんでゆこう。そう思えます』。
【TIPS】
・くすみカラーを多色使い
・モダンな指と絵画のような指をつくる
・どこかに抜けがあるとキマりやすい
「黒とくすんだカラーに限定して使えば、違う色みや質感を組み合わせても不思議な統一感が生まれます。中指はグラフィック、小指は絵画のようにと、テイストの違うデザインをあえて組み合わせるのもポイント。でもミケーレをリスペクトするのであれば、まずはときめきのまま好きなモチーフにトライして」（宮田さん・以下同）。
“世界にひとつの模様を紡いで”【抽象画風ネイル】
〈オリジナリティを追求したいモードラバーの場合〉
『なにごとも人と被りたくない性分。だからネイルのオーダーはいつも“見たことない感じ”で。今日は大好きな抽象画とグラフィックアートをいっぺんに取り入れたくて、なんなら他にはないようなテクスチャーもつけたくて。一本一本、インクで柄を描いてもらいました。この見たことない感じ、唯一無二で最高でしょ？』。
【TIPS】
・柄は変形グラフィカルに切り取って
・インクは5色程度使うべし
・柄の部分だけにテクスチャーを
「ホワイトをベタ塗りした上にインクをにじませて描く、同じものは二度とつくれないパターン。複数の色を重ねたり、うすめ液であえてにじませたり……。そこにさらにホワイトを重ね、グラフィカルな形に仕立てています。柄の部分には、砂糖菓子のような質感に見せるパウダーをオン。予定調和ではない、柄との出合いを大切に」。
“brand new year nails”【年初めネイル】
〈やたらと季節行事にこだわるモードラバーの場合〉
『おしゃれなニューイヤーネイル、できませんか？ そんなオーダーで幕を開けた2023年のネイルはじめ。THE・お正月カラー、赤と金をシンプルモダンに見せられたところがすごく気に入っています。左手は干支にちなんで、うさぎの毛のテクスチャーを意識。最近おろしたばかりの靴も、なんだか真っ白なバニーに思えてきました……！』。
【TIPS】
・ニューイヤー＝派手の概念を取っ払う！
・レッド＆ゴールドをミニマム使い
・サンドジェルでつくる“甘くない”うさぎ色
「ホリデーシーズンに多い、赤やグリッター、メタリックのオーダー。コンサバになりがちな色や質感は、モダンに見せることを常に心がけています。たとえば赤は爪の先端を避けて根元に入れる。うさぎの毛はファーではなくサンド（砂）のジェルで表現する……など。黒いドットは丸いしっぽをイメージしました」。
