2021.12.07

小田切ヒロの解体新書 第10回 ― いよいよ来るわよ! フェザーな細眉! ―

1 マットなトープブラウン。シャドウ、ライン、アイブロウの3wayとして活躍。
シングルアイシャドー 5317 ¥2,750/NARS JAPAN

2 マイルドで繊細な黒。
マイクロ ブロー ペンシル 11 ¥3,960/ボビイ ブラウン

3 肌あたりがよくコシのあるナイロン製で眉を思いどおりにさばける。
アイブロウブラシ スクリュー ¥1,540/ADDICTION BEAUTY

4 ヘアのスタイリングや肌の保湿までマルチで使える天然由来原料のバーム。
ザ・プロダクト ヘアワックス¥2,178/ココバイ

絶賛リバイバル中の細眉でファッション感度をアップ

ヒロ ここしばらくずっと太眉ブームが続いてたけど、今シーズンはいよいよ新しいトレンドが到来したわよ!

――え!そうなんですか?

ヒロ そうよー! 1990年代から2000年代初頭のスーパーモデルブーム時代に一世を風靡したスキニーブロウがリバイバルしてきているの。

――それってつまり、シュッとした細い眉ってことなんでしょうか?

ヒロ 簡単に言っちゃえばそんな感じなんだけど、気をつけてほしいのはただの焼き直しではないということ。眉頭の部分にふさふさっとしたフェザー感をプラスすることで印象をブラッシュアップさせるのが最旬のスキニーブロウなの。あと、当時は生えてる眉を抜きまくって眉自体を細くしてる人が多かったんだけど、令和版は土台の眉を温存した上で、中心部分だけ細く描くのが重要。描いてない部分がふさふさっとして眉頭で演出したフェザー感をよりいっそう盛り上げてくれるってわけ。最後に、眉尻を結構長めに描くのもポイントね。私はこれを"スキニーフェザーブロウ"と命名いたします。

――さっそくトライしてみたいです! ハウツーの解説、お願いできますか?

ヒロ もちろん。まず1のマットなトープブラウンをのせるわよ。眉頭から眉尻に向かって、中央部分に線を引いていく感じ。角度をつけずに平行になじませていくとより今っぽくなります。眉尻は目尻とこめかみを結んだラインの真ん中に設定。ガッツリのばすことで横顔がシャープに映るんだよね。
ベースのシルエットが整ったら、今回のキモともいえる眉頭に着手。2の先端を下に向けて眉頭から1㎝の範囲だけ、下から上に向かってシュッシュッシュッと描き足していって。このプロセスで眉頭にソフトブラックの陰影を演出。
ブラウンとかベージュじゃなくて日本人の眉色に近い色をチョイスするのがスタイリッシュ。のせた色をぼかしながらフェザーっぽくふわっと立ち上げるイメージで3のスクリューブラシを下から上に向かってササッと動かして。
最後に登場するのがワックス。4は天然由来成分でできているから眉にのせてもOK。3の側面にちょんちょんとなじませたら、ヘッドを寝かしながら眉の真ん中から眉尻に向かってスススー。ソフトタッチでやさし〜く毛並みをならしていくの。これで完成! 眉頭にフェザーチックな立体感、それ以外の部分を細くタイトに仕上げることで、いい感じのメリハリが演出できてるでしょ?

――眉をシャープに長く描くことで骨格までタイトになった気がします。

ヒロ 気づいちゃった? この眉、骨格矯正効果もハンパないの。仕上げに1で目尻から外側に向かってシュッと長めにアイラインを引いてあげると、眉と目もとがグッドバランスに。マスクをしててもはずしても美人度が格段にアップ。ファッション感度も上がるから、全員この眉に着替えてください。

小田切ヒロ
ヘアメイクアップアーティスト。ラ・ドンナ所属。圧倒的なセンスとコスメティクスへの審美眼、オリジナリティあふれるテクニックで大人気。トレンドを刷新し続けるYouTubeチャンネル「HIRO BEAUTY CHANNEL」も話題。原点回帰でメイクアップの作品撮りをスタート。メキメキ心が若返り始めている。

SOURCE:SPUR 2022年1月号「小田切ヒロの解体美書」
nterview & text: Rina Ishibashi illustration: Shuji Kobayashi