小田切ヒロの解体美書 第11回 ― コンシーラーのフル活用で、フィルターアプリ以上に盛れる顔! ―

コントロールカラー(左上)と下段のコンシーラー2色、光を味方に肌に透明感と立体感をもたらすデューイーなハイライト(右上)をセット。薄膜で高密着なテクスチャーがナチュラルな美肌になりすまして、素肌そのものが輝きを放つかのような仕上がりへ。

1 イエローベースにおすすめのオークル系。
スキンリフレクト フレッシュ コンシーラー 002 ¥4,950/ADDICTION BEAUTY

2 ブルーベースにフィットするピンクベージュ系。
スキンリフレクト フレッシュ コンシーラー 001 ¥4,950/ADDICTION BEAUTY

計算ずくの補正テクニックこそナチュ盛り肌への近道よ!

ヒロ 最近、ファッションに敏感な方ほど、コンシーラーを1色ですませてる人が多いという事実に気づいてしまったの。下地×コンシーラーだけでミニマムに仕上げるっていうところは正解なんだけど、コンシーラー選びが惜しいのよ! ひと口に肌をカバーするといってもその目的はクマだったり、ニキビ痕だったり、どんよりとしたくすみだったり、バリエーションがあるわけじゃない。トラブルによって色も範囲も違うわけだから、カバーしたいパーツ別に使うアイテムを使い分けるのがセオリーだと思わない?

――言われてみれば、たしかに。

ヒロ そもそも1色でどうにかしようとすると隠したいものが見えなくなるまでそのコンシーラーを塗り重ねることになるから、逆にハイカバーになるんだよね。「ここをカバーしてます」って顔面で語っちゃう感じ。見た目年齢が上がってしまうし、どこか「量産型」な肌になってせっかくの素敵な個性が台無しになってしまうのが嘆かわしい。これを読んでくださっているみんなには自分の素肌美を引き立てながら気になる部分をカバーする補正テクをマスターして唯一無二のキレイを目指してほしいの。

――そのためには、どんなアイテムを使えばいいんでしょうか?

ヒロ コントロールカラーとハイライトを搭載しているコンシーラーパレットがおすすめ! それぞれの悩みに合った色でトラブルを狙い撃ちすれば、薄くなじませるだけでちゃんとフォローできるわ。イチ押しはアディクションの「スキンリフレクト フレッシュ コンシーラー」。薄膜&高密着で重ねても厚塗り感が出ず、透明感が増し増しになるところに拍手! 4色のうちの1色(a)はハイライトだから、肌色を整えるだけじゃなく立体感まで狙えるわ。使いこなせるようになったらスマホの美肌フィルターの入ったアプリなんて用無しになるくらい理想の肌に近づけるはず。

――早くその境地にたどり着きたい。

ヒロ それじゃ、さっそくレッスン、スタート。まずはじめに、クマの上にcをなじませましょう。シアーな血色感カラーで下まぶたの影を払拭! イラスト上のピンクの点線の囲み部分よ。続いて、dを下まぶたの小指一本分あけたところに逆三角っぽく重ねるの。ブルーの点線のゾーンね。ニュートラルな肌色でクマをカバーした部分とまわりの肌色をしれっとつないで。お次はハイライト。aをグリーンの点線の部分に目頭を囲むように広げて。ほら、これで立体感が爆誕するでしょ。基本はこれで終了なんだけど、鏡を見てまだクマが気になるようだったら、bのカラーをイエローの点線部分に重ねてもう一声トーンアップ。カムフラを試みて。

――4色も駆使したのに厚塗り感がない仕上がりに感動しました。

ヒロ でしょ。絶対にマスターして。

小田切ヒロ
ヘアメイクアップアーティスト。ラ・ドンナ所属。オリジナリティあふれるテクニックとコスメティクスへの審美眼、 圧倒的なワードセンスに誰もが夢中。YouTubeチャンネル「HIRO BEAUTY CHANNEL」ではキレイの具体策を惜しみなく提案。年末にトレードマークの髭を断捨離。

SOURCE:SPUR 2022年2月号「小田切ヒロの解体美書」
interview & text: Rina Ishibashi illustration: Shuji Kobayashi

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