モードにあか抜けるチークのお作法、始めましょ【小田切ヒロのそうよ〜キレイは作れる!】

ヒロ この春はチークが主役のメイクアップがかなりリバイバルしております!でもね、ただ入れればいいってもんじゃないの。もちろんチークは血色感を補うためのものなんだけど、頰の笑うと高くなる位置にふんわりのせるだけでフィニッシュするのは今日でおしまい。この春からは多色レイヤードがニュースタンダードよ!

――つまり何色ものチークを重ねるってことですか?ハードル高そう。

ヒロ と思いきや、全然難しくないのでご安心いただきたいわ。

――それって、 2色使いで立体感を出す、みたいなことですか?

ヒロ 2色なんて当たり前。みなさんにはもっと攻めていただきたいから、最低でも3色は使ってほしいかも。

――〝おてもやん〟になりません?

ヒロ そう思うでしょ? でもこのアディクションのブラッシュシリーズなら絶対古くならないし、多色使いを気軽に楽しめちゃう。入門編は、あくまで色や光をニュアンス程度に授けてくれるニュアンサータイプ2色と、きちんと血色感を補塡してくれるマットタイプ1色を組み合わせるところから始めるのがおすすめ。

――そのプロセス、教えてください。

ヒロ まずは透明感あふれるキラッとした透け感ピンク(1)をチークブラシにとって、上まぶたの目頭の上から外側に向かってフワーッと広げていくの。このチーク、ニュアンスを感じるくらいにしか発色しないところが最高なんだよね。ブラシに残った色(1)をこめかみから目頭の下に向かってらせんを描くように、手早くくるくるのせていって。ここまでのプロセスで、すでに顔全体に高揚感が漂ってる!

――ナチュラルに上気して、肌もツヤッとして、いい感じです。

ヒロ そうよ〜。そしたら次は、きちんと発色させたいマットなスモーキーローズ(2)をこめかみから頰骨の外側までくるくる。これが血色感の要になってくれるんだよね。チークって最初にブラシをのせたところが濃く、終着点に向けて薄くなっていくんだけど、そのグラデーションがやわらかなムードを醸し出してくれる。ラストに光のツヤめきをプラスできる(3)を黒目の下のほうから目尻のほうへふわっとひとはけ。チークボーンからCゾーンにつなげていくイメージでね。立体感が生まれるし、小ジワも飛ばしてくれるから印象がフレッシュに。小顔効果まで欲張れちゃうから、締めに欠かせない!

――3色も使ってるのにナチュラルハーモニーが生まれたみたいですね。

ヒロ そうでしょ〜? 3つの色を繊細に重ねていくことでグラデーションが生まれるからそう映るんですよね。

――このチークの日って、どんなリップを合わせるのがいいですか?

ヒロ SUQQUのアーモンドブラウン(4)なんてどうかしら? スモーキーだからメインのチークと相思相愛。顔全体にまとまりが出てオススメよ。

今月のいいよ〜

1 シアーなピンク。ザ ブラッシュ ニュアンサー Pink Bliss
2 スモーキーなローズ。ザ ブラッシュ マット Rose Latte
3 繊細なラメカラー。ザ ブラッシュ ニュアンサー Stellar Dust 各¥3,300/ADDICTION BEAUTY
4 赤みを帯びたアーモンドブラウン。シアー マット リップスティック 12 ¥5,500(キャップセット価格)/SUQQU

HIRO ODAGIRI
ヘアメイクアップアーティスト。nous主宰。圧倒的なセンス、テクニック、ユーモアの持ち主。YouTube「HIRO BEAUTY CHANNEL」も人気。これからはコスメティックスもボーダーレスの時代に突入すると確信している。

SOURCE:SPUR 2022年5月号「小田切ヒロのそうよ〜キレイは作れる!」
interview & text: Rina Ishibashi illustration: Shuji Kobayashi

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