美しさを盛り上げる深紅の唇【今の自分が好き】

今回のゲストは、どこか危うげで、たおやか。凛とした佇まいが美しい俳優の霧島れいかさん。口紅で、その存在感に妖艶な魅力を添えて

チュールドレス¥198,000・ニットベスト¥102,300・ボディスーツ¥39,600・グローブ¥129,800/マルジェラ ジャパン クライアントサービス(メゾン マルジェラ)

Rieさんが霧島さんに施したのは、色香漂うディープレッドのリップカラー。「『ドライブ・マイ・カー』の冒頭シーンで、霧島さんが演じた役の印象が脳裏から離れず、そこからインスピレーションを受けました。美しく、はっとさせる雰囲気を表現したくて」とRieさん。「元からの肌のツヤがきれいなので、マットなリップスティックで対比させて。口もとを際立たせつつ、コントラストで肌の発光感を見せられたら、と思い仕上げました」

霧島さんは「最近は、目もとにポイントをおいて口もとは控えめ。メイクアップは濃くなりすぎないように、疲れて見えないように気をつける程度です。普段はあまり選ばない発色のいいリップスティックも、素敵につけていただくと全体のムードがまとまるんですね」と穏やかな口調で話す。

自身を俯瞰して見ているような、物事を達観して捉えているような、余裕とおおらかさ。そんな不思議な魅力の秘密とは?
「年を重ねて、人に左右されず、迷わなくなったと思います。人の心には"大人"と"子ども"がいると思うんです。ものすごく感情を出して、悲しんでいたり喜んでいたりするのが子どもで、それを冷静に見ているのが大人。当たり前ですが、その大人の出番が多くなってくると楽になる気がするんです。自分を客観視して、受け入れ抱きしめる感覚。その過程を経たから今の私がつくられたんだと思います。そう考えれば"今の自分が好き"と言えるのかも」(霧島さん)

 

Make-up Tips
リップラインより少しオーバーに塗る。眉はアーチがかるように描き、下まぶたにブラウンのアイシャドウをひとはけ。マットなリップが引き立つように、肌は素の質感に近づけるよう、自然なツヤを意識して。
ロッソ ヴァレンティノ マット 111A ¥6,600/ヴァレンティノ ビューティ

今月のMODEL 

霧島れいかさん
1972年生まれ。モデルとして活動後俳優へ転身し、映画やドラマなど数々の作品で活躍。出演作『ドライブ・マイ・カー』は第94回アカデミー賞の国際長編映画賞を受賞。作品内で主人公の妻を演じ、話題に。ユーモアあふれる自身のInstagram: @reika_kirishimaにも注目したい。

SOURCE:SPUR 2022年6月号「今の自分が好き」
model: Reika Kirishima photography: Takahiro Otsuji 〈go relax E more〉 hair & make-up: Rie Shiraishi styling: Kaoru Watanabe interview & text: Mariko Urayasu

FEATURE
HELLO...!