生き方や創作のヒントを再発見する【新ウェルネス旅 ③】モデル・前田エマさんに聞く、富士山麓 /男木島への旅 

ウェルネス旅の定義が、今、大きく進化しつつある。心を整えたりリラックスする旅から、自ら動いて感性を呼び覚ます「能動的な体験」へ。その土地が紡いできた物語に深く共鳴する——。そんなアクティブさで心をリセットする「新ウェルネス旅」へ。

モデルとして活動しながら月に2度は旅に出るという前田エマさんには、自分自身の生き方や創作のヒントを再発見できる、唯一無二の場所を教えてもらった。

ウェルネス旅の定義が、今、大きく進化しつつある。心を整えたりリラックスする旅から、自ら動いて感性を呼び覚ます「能動的な体験」へ。その土地が紡いできた物語に深く共鳴する——。そんなアクティブさで心をリセットする「新ウェルネス旅」へ。

モデルとして活動しながら月に2度は旅に出るという前田エマさんには、自分自身の生き方や創作のヒントを再発見できる、唯一無二の場所を教えてもらった。

「そこにある“物語”に触れ、インスピレーションを得る」モデル 前田エマさん

生き方や創作のヒントを再発見する【新ウェの画像_1

1. 山梨・富士山麓 【nôtori】/オーベルジュで、自然をダイレクトに感じながら、思い切り食べて眠る旅

生き方や創作のヒントを再発見する【新ウェの画像_2

春先に富士山の斜面に現れる鳥の形の残雪「農鳥」から名付けられた『nôtori』は、2024年にオープンしたばかりのオーべルジュ。

「友人であるフードエッセイストの平野紗季子さんが、私の誕生日を祝おうと誘ってくれました。都心から車でも行きやすい距離なのに、非日常を味わえる場所。夕方から朝までと短い時間でしたが、その充足感は期待を遥かに超えるものでした」

富士北麓の自然に溶け込むように建つ一軒家は、カウンター9席のレストランと、わずか一室(1〜3名)のみの宿泊棟で構成される。食事は「季節のコース」と、「ヴィーガンコース」が用意され、レストランだけの予約も可能。

「夕日が落ちる前に到着し、焚き火を囲んでホッとひと息。地元の自然の息遣いを感じられるような料理と、繊細なドリンクのペアリングを楽しみ、温かい湯船に浸かって、そのままベッドへダイブ。翌朝は澄んだ山の空気を感じながら、外でいただく朝食が最高に贅沢で、心身ともに浄化されるようなひとときでした」

生き方や創作のヒントを再発見する【新ウェの画像_3

厨房に立つのは、日本最大級の料理コンペティション「RED U-35 2021」でグランプリを受賞した堀内浩平さんと、 ニュージーランドの現地レストランや、帰国後に都内ホテルやオーベルジュでマネージングなどの経験を積んだソムリエの兄・茂一郎さん。兄弟で、故郷であるこの地ならではの新たな食の表現に挑んでいる。

「料理もドリンクも、ご家族との思い出が背景にあったり、故郷であるこの土地をよく知っているからこそだな、と実感。それらの品々は、驚きと発見があるだけでなく『ああ、こうやって個人の物語を、料理やドリンクという作品として、ひとつひとつ落とし込むって素晴らしいな』と、自身の創作を振り返るきっかけになりました」

紹介した宿泊先はこちら!

nôtori

●住所
〒401-0511
山梨県南都留郡忍野村忍草3192-8

2. 香川・男木島【ダモンテ商会 代表の方のご自宅】/野菜や鶏を育て、狩りをし、料理を作り、生きることを味わう旅

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「初めて訪れたのは、ラジオの収録がきっかけ。『ダモンテ商会』に流れている自然体な空気があまりにも心地よくて、『ここで働かせてください!』と、その日のうちにお願いしたんです。この場所で過ごすことで、人生の大切な学びが得られるような予感がありました」

瀬戸内海に浮かぶ、小さな島・男木島にあるカフェ『ダモンテ商会』。世界一周旅行を経て、2016年に男木島へ移住した夫妻、ダモンテ海笑さんと祐子さん夫妻が営んでいる。古民家をリノベーションしたという店内には、島の柔らかな光と、手仕事の温もりが満ちている。

「自分たちで育てた鶏の卵や野菜、小麦、そして自ら狩りで獲った猪肉。それらを使って生み出されるパンやサンドウィッチ、お菓子やジャムなどが店内に並びます。私はこれまで、ここで何度も住み込みのアルバイトをしたり、泊まらせてもらったりしてきました。ここは私にとって、単なるカフェではありません。『生きることとは?』『働くこととは?』。その根源的な問いへのヒントを、いつもそっと手渡してくれる大切な場所なんです」

生き方や創作のヒントを再発見する【新ウェの画像_6

ここはカフェであり、決して宿泊施設ではない。けれど、前田さんはあえて「自身が心地よく過ごせる、人生の指針を見出す場所」として、ここを挙げた。

「農業も、保存食作りも、日々の小さな積み重ねでしかないこと。狩りも子育ても、思い通りにはいかないこと。それをいかに工夫して楽しむか。そういった、当たり前のことにワクワクした気持ちで臨む純粋な楽しさを、『ダモンテ商会』から教えてもらいました」

紹介したスポットはこちら!

ダモンテ商会

●住所
〒760-0091
香川県高松市男木町1916

●メールアドレス
info@damonte.co

エマさんが宿泊したことのある宿はこちら!

TESHIMA ESPOIR PARK

男木島からも程近い、豊島。以前の訪問で宿泊したことがある宿がある。「シンプルで過ごしやすい宿で心地よかったですし、その目の前にある『海のレストラン』でいただいた夕食も素晴らしかったです」

●住所
〒761-4661 香川県小豆郡土庄町豊島家浦514

●電話番号
0879-61-9877

前田さんのウェルネス旅、次のディスティネーションは?

次のウェルネス旅の目的は、自然の中での穏やかなアクティビティ。

「最近スキーをできていないので、自然に囲まれた場所で滑ってみたいな、と思っています。大自然の中で身体を動かして、頭を空っぽにしたいです。もしくは、緩やかな河川や湖などで気持ちよく泳いでみたり。全身で自然の豊かさを感じられる旅がいいですね」

前田エマさんプロフィール画像
モデル前田エマさん

1992年神奈川県生まれ。東京造形大学在学中にウィーン芸術アカデミーへ留学。モデル、写真、ペインティング、ラジオパーソナリティ、キュレーションや勉強会の企画など、活動は多岐にわたり、エッセイやコラムの執筆も行っている。著書に『アニョハセヨ韓国』(三栄)、エッセイ集『過去の学生』(ミシマ社)など。パーソナリティーを務めるPodcast『日々の句読点。』ではSeason2がスタートしたばかり。