【すべてを蒸したい りよ子さん】蒸籠であらゆるメニューをヘルシーに。5つの“ダイエットレシピ”

外食やごちそうを食べることが多い年末年始。食事の機会もお酒の量も増えがちで、身体の重さや内臓の疲れを感じることも。簡単な調理法で自炊しながらダイエットしたいときに役立つメニューが知りたいところ。

そこで、何でも蒸してしまう、人気料理インスタグラマーのりよ子さんならではの、蒸籠の楽しみ方、蒸籠ならではのリセットメニューを教えてもらった。「蒸籠のいいところは、がんばらなくてもヘルシーな料理が食べられるところ」と教えてくれた。

外食やごちそうを食べることが多い年末年始。食事の機会もお酒の量も増えがちで、身体の重さや内臓の疲れを感じることも。簡単な調理法で自炊しながらダイエットしたいときに役立つメニューが知りたいところ。

そこで、何でも蒸してしまう、人気料理インスタグラマーのりよ子さんならではの、蒸籠の楽しみ方、蒸籠ならではのリセットメニューを教えてもらった。「蒸籠のいいところは、がんばらなくてもヘルシーな料理が食べられるところ」と教えてくれた。

1. 根菜サラダ

外食続きだとどうしても気になる野菜不足。そんなとき、とにかく野菜をたくさん食べられる一品として教えてくれたのがこちら。生野菜のフレッシュ感と蒸し野菜のほくほくした味わい両方を楽しみながら、たっぷりの食物繊維で食べ過ぎリセットを叶えてくれる「根菜サラダ」だ。

根菜サラダ

「じゃがいも、ごぼう、さつまいも、かぼちゃ、にんじんなどの根菜に、フレッシュなレタス、ベビーリーフ、大葉、パプリカを合わせたサラダです。私はシンプルに塩とオリーブオイル、酢、胡椒で素材の味を楽しみながら食べるのが好きですが、市販のノンオイルドレッシングを使ってもいいと思います。フレッシュなトマトを細かく切って、ドレッシング的にかけるのもおいしいです。

生野菜にアボカドを追加したり、蒸籠で蒸した豚肉やカリフラワーをあわせてもおいしいです。エビをのせて『サイゼリア』の小エビのサラダ風にしたり、一緒に蒸したマカロニをまぜてアレンジしたりすることも。

食べ過ぎてしまった翌日など、サラダで食事を完結させたいけど、満足感もほしいときによく食べます。野菜が好きで日頃から野菜はよく食べるのですが、冬は加熱したものが中心になるので、そういうときは生野菜とあわせて、気分を変えています。根菜は一気に蒸して、ストックしておくと便利です」

メイン
WHAT TO USE
  • かぼちゃ

    1/6個

  • じゃがいも

    2個

  • にんじん

    1/2本

  • さつまいも

    1本

  • 豚肉(豚バラ肉やこまぎれ肉など)

    100g

  • にら

    5本

  • しめじ

    1/3パック

  • ★レタス

    1/2玉

  • ★パプリカ

    1/2個

  • ★大葉

    2枚

  • しょうゆ

    小さじ1

RECIPE
  1. 根菜を全て角切りにして、蒸篭の下段に入れる
  2. 上段の蒸篭にクッキングシートを敷き、豚肉とにらときのこを交互になるように入れ、しょうゆを加える
  3. 蒸籠を2段重ねて、湯気の上がった鍋に乗せて中火で10分蒸す
  4. 蒸している間に生野菜(★)を食べやすい大きさにカットし、お皿にのせる
  5. 蒸し上がったら根菜にそれぞれ塩(分量外)などで軽く味をつけて、豚肉ときのこと一緒に生野菜の上に乗せ、塩(分量外)とオリーブオイル(分量外)を回しかける

〈ポイント〉
お好みでじゃがいもにカレー粉をまぶしてもおいしいです

2. 汁なし麻辣湯

「蒸籠と春雨はすごく相性がいい」と教えてくれたのが、蒸籠で蒸すだけの汁なし麻辣湯。今流行りの麻辣湯を気軽に作ることができる上、低カロリー・低糖質で食物繊維も豊富な春雨と野菜をたっぷり食べられるうれしい一品だ。

汁なし麻辣湯

「春雨を鶏肉、きのこ、チンゲン菜と一緒に蒸す簡単汁なし麻辣湯。豆板醤やラー油、花椒で味付けしているので、お酒とも相性抜群。私はビールが好きなので、ビールと合わせて楽しんでいます。
春雨と野菜で満足感もあるので、食べ過ぎを防げます。乾燥春雨は水に戻さずに、具材と蒸せばいいので調理も簡単。野菜や食材は全部揃わなくても冷蔵庫にあるものでOKです」

メイン
WHAT TO USE
  • 春雨

    30g

  • 鶏もも肉

    80g

  • かに風味かまぼこ

    2 本(20g)

  • 干しゆば

    10g

  • 生きくらげ

    40g

  • チンゲン菜

    3 枚(30g)

  • えのきたけ

    1/4 パック(25g)

  • にんにく

    1 片(5g)

  • 1個

  • ★みりん

    大さじ1

  • ★みそ

    小さじ1

  • ★しょうゆ

    小さじ1

  • ★鶏ガラスープの素

    小さじ1

  • ★豆板醤

    小さじ1/2

  • ★ラー油

    小さじ1/2

  • ★花椒粉

    小さじ1/2

RECIPE
  1. チンゲン菜はざく切りに、にんにくは薄切りにする。かに風味かまぼこ、干しゆば、鶏肉は食べやすい大きさに切る。えのきは石づきを切り落としてほぐす
  2. クッキングシートを敷いた蒸篭に、春雨を入れる(乾燥したままでOK)
  3. カットした材料ときくらげ、卵を加え、★を全て混ぜた調味料をかけ、フタをして中強火で10分蒸す
  4. 蒸しあがったら全体をよく混ぜる

3. 一生ものの混ぜごはん

「一生作りたいくらいお気に入り」と話すのが、この混ぜごはん。たくさんの野菜を蒸し、ごはんに混ぜ込むシンプルなレシピながらも、満足感が高く、定番としてよく作っているという。

鶏肉とかぶの塩麹煮

「いろいろな野菜を千切りにして蒸籠で蒸したものを、炊いておいたごはんに混ぜて食べるんですが、これがすごくおいしくて。気に入ってよく作っています。小松菜、きのこ、にんじん、さつまいもなど野菜をたくさん入れるので、ごはんの量が少なくて済むし、おかずがなくても栄養も摂れる。なにより満足感があって、おいしいんです。

ささみや白身魚を入れれば、たんぱく質も摂れます。味付けはしょうゆと鰹節、ごま、香り付けにごま油を少し。生姜も入れているので身体もあたたまると思います。小松菜、かぶの葉、大根の葉などちょっと苦味がある葉物を入れるとアクセントになり、おいしいですよ」

メイン
WHAT TO USE
  • ごはん

    0.5〜1合

  • 白身魚

    2切

  • さつまいも

    1/3個

  • 小松菜

    2束

  • にんじん

    1/3個

  • しいたけ

    2個

  • 長ネギ

    約15cm

  • キャベツ

    1/8個

  • 生姜

    約50g

  • 豆苗

    1/3パック

  • ごま

    好きなだけたくさん

  • 鰹節

    1パック以上、好きなだけ

  • ★しょうゆ

    大さじ2

  • ★鶏がらスープの素(顆粒)

    小さじ1/2

  • ★ごま油

    ふた回し

  • ★塩

    適量

  • ★七味

    適量

RECIPE
  1. クッキングシートを敷いた下段の蒸篭に冷凍ご飯と冷凍魚を乗せ、沸騰した鍋に乗せて蒸しておく
  2. 全ての野菜を細かく切ったら上段の蒸籠に入れ、先に蒸しておいた下段の蒸篭に重ねて、中火で15分ほど好みの固さになるまで蒸す
  3. 蒸し終えたらすべてをボウルに入れて、ごま、鰹節、★と刻んだ豆苗を加えてよく混ぜる

〈ポイント〉
野菜やタンパク質は、お好きなものでOK。白身魚の代わりにささみを使うのもおいしいです。

4. 刻み野菜の薄肉重ね蒸し

蒸籠を使った料理の定番といえば、薄切り肉と野菜の重ね蒸し。りよ子さん流は、大根や白菜などの白い野菜を千切りにすることなのだそう。

刻み野菜の薄肉重ね蒸し

「蒸籠で蒸すことで、肉の脂が落ちてさっぱり食べられます。野菜は蒸すと嵩が減るのでたっぷり食べられ、食物繊維もバランスよく取れます。ヘルシーなのにお腹いっぱいになるメニューです。

あっさりした味だけれど満足感があるので、外食が続いてジャンクなものを食べがちな時などに取り入れています。大根、白菜、長ネギ、長芋など白い野菜が相性良くてとてもおすすめ。生姜を入れるとおいしさも増し、身体もあたたまります。

野菜は千切りにして、お肉で巻いて食べるのですが、実は野菜を千切りする時間も私にとっては楽しみの一つで。無心になれるのがいいんですよね」

メイン
WHAT TO USE
  • 豚薄切り肉

    100g

  • 大根

    10cm

  • 白菜

    葉3枚

  • 小松菜

    1束

  • 生姜

    1片

  • 長ネギ

    1/2本

  • ★すりごま

    大さじ1

  • ★味噌

    大さじ1

  • ★しょうゆ

    大さじ1

  • ★砂糖

    ふたつまみ

RECIPE
  1. 複数箇所に切り目を入れたクッキングシートを蒸篭に敷く
  2. 全ての野菜を千切りにする
  3. クッキングシートの上に、千切り野菜を2〜3種→肉→野菜2〜3種→肉の順に重ねて入れる
  4. 中強火で10分蒸す。その間に★を混ぜてタレをつくる
  5. 蒸しあがったら、肉で野菜を包み、タレにつけて食べる

〈おすすめ薬味〉大根おろし

大根おろしが好きで、日々の食卓によく登場させるというりよ子さん。

「生のままおかずにのせるほか、食材と一緒に蒸してみぞれ煮のようにすることも。大根は食物繊維やカリウムが豊富で、消化を助ける消化酵素アミラーゼも含まれています。下の部分のほうが辛味が強く、便通を促す成分が多いといわれているんです。大根おろしをプラスすると、個人的には便通もよくなり、身体がすっきりする気がするんですよね。
お肉を一緒に蒸すと柔らかくなるし、なんでもさっぱり食べられますよ。忙しい時はブレンダーでおろせば、パパッと簡単に作れちゃいます」

5. 蒸しりんご

冬になるとスーパーに並ぶりんご。“すべてを蒸したい”りよ子さんの手にかかれば、りんごも蒸し料理に。果物を蒸籠で蒸すと聞くと意外だが、スイーツのような甘さが引き出されるという。

蒸しりんご

「りんごを半分に切って蒸すだけなのに、アップルパイの中身のような、とろりとした甘いデザートになるんです。ふわっと漂う華やかな香りも贅沢な気持ちにさせてくれます。10分ほど蒸すとシャキシャキとした食感が残り、20分ほど蒸すととろとろに。気分に合わせて蒸し加減を調整してみてください。

チョコレートなどダイレクトに甘いものは、その瞬間は満たされるけど、あとから罪悪感を感じることも。これはりんごだけなので、その心配はありません。シンプルだからこそ、はちみつやシナモン、バターでアレンジするのも楽しいです。

食物繊維、ポリフェノール、ビタミンC、カリウムが腸内環境や免疫力のサポートにも役立つとされている、りんご。酸っぱくて食べづらいものに当たってしまったときにも、おいしく食べられるのでおすすめです」

スイーツ
WHAT TO USE
  • りんご

    1個

RECIPE
  1. りんごを半分に切り、中心のタネ部分をくり抜く
  2. 蒸篭に入れて、中火で10〜20分ほど蒸す
  3. 蒸しあがったらお好みで、バターやシナモン、はちみつなどをかける

【りよ子さん的ポイント】ジャンキーな食事が続いたら、素材の味を楽しみ味覚を整えて

蒸籠料理を通して、体調のリセットだけではない効果も感じているのだとか。

「私の場合、年末年始はジャンクなものを食べ過ぎてしまうことが気になっていて。味が濃く油分の多いものばかりを食べていると、さらにジャンキーな味を求めてしまう気がするんです。その結果、太りやすくもなる。

そんなときこそ、家では野菜とお肉を蒸して、塩などの味付けで白米と食べたり。食べる量は減らさないけれど、素材自体の味を楽しめるものにして、味覚の調整をするようにしています」

【蒸籠ビギナーへ】とりあえず蒸してから、味付けを考えるくらいの気楽さでOK!

蒸籠を取り入れてみたいけれどあと一歩踏み出せてない、という人にりよ子さんが伝えたいのは「思っているよりも楽ちん&簡単!」だということ。

「今回は色々なレシピをご紹介しましたが、まずは『冷蔵庫にある野菜を蒸してみよう』という感覚で始めるのもいいと思います。とりあえず蒸してから、どんな味付けにしようか考えるくらいでいいんです。むしろ、塩で食べようか、味噌にしようかと考えるのも蒸籠の楽しみなので、肩の力を抜いて試してみてください。

使い方も簡単で、使い終わったら“たわし”でさっと擦って、乾かしておくだけでOK。収納してしまうと、カビが生えてしまうし、使うのが億劫になってしまうので、出しっぱなしにするのがおすすめです」

りよ子さんプロフィール画像
りよ子さん

蒸籠の魅力にとりつかれたOLとして、2023年4月にInstagramで、すべてを蒸したい気持ちとレシピの発信をスタート。冷蔵庫にあるものだけでパパッと作れる簡単レシピが共感を呼び、2025年12月現在はフォロワー数20万人超えに。野菜を蒸すだけのシンプルレシピから、一度に主菜と副菜が完成する同時調理レシピ、ごはんもの、スイーツまで、100品以上のレシピを投稿している。初著書の『すべてを蒸したい せいろレシピ』(Gakken)は、累計発行部数30万部超の大ヒットに。