#55 ちょうどいい紫、見つけた

セクシャルバイオレットという名曲があるくらいですからNo.1に色っぽいカラーなわけです。目回りに赤系をのせるとほんのりセンシュアルでいい感じ、というお話はここでも何度かさせていただきました。でも、朝っぱらから直球で紫のアイカラーをギュンギュン描いて出社したりするとこの人、昨晩いったいなにがあったのかしらと余計な心配をされる危険性もあるわけです。

紫は諸刃の剣。品よく仕上がるかどうかは本人次第でもあるけれど、赤みと青みが勝ってしまうとチープに見えてしまうこともあります。紫市場を徹底的にリサーチして選抜に選抜を重ねた結果、実に高尚なパープルに今春、出会うことができました。

シャネルのスティロ ユー ウォータープルーフの926番。「パープル ショック」という色名なのですが、ショッキングというよりはシックで素敵な色だしです。というのもマゼンタよりもグレーが優勢に発色するんです。ラベンダー・グレーのはざまに赤がキラキラ瞬いているといった印象で、例えるのなら美しいワイマラナーが夕日を背景に逆光で輝いているような感じ(何度もすみません大好きな犬なんです)。グレイッシュなバイオレットが日本人の瞳の色と溶け合って、絶妙に女らしさを引き立ててくれます。ペンシルが柔らかいのでインライナーにもストレスなくスルスルのるのも秀逸。絶妙な按配の紫の新規軸、試す価値アリ、です。
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エディターIGARASHI

おしゃれスナップ、モデル連載コラム、美容専門誌などを経て現職。
趣味は相撲観戦、SPURおやつ部員。

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