起床して、数回瞬きしたらもう西日になっている。東京ではもうすぐ桜が開花するそうです。おかしい。ゴウゴウ音をたてて走り去る時の流れに震え、タクシーで移動中「大きな力で地球の自転が速まっている気がする」と電話越しに友人に嘆いたところ、秒で振り向いた運転手さんに「お客さん。それは違うと思うな！」と大声で諭されたギャフンな午後でした。
忙しい日々を過ごしてます。自宅を飛び出して帰宅するまで鏡を一回も見なかった、てなこともしばしば。夜になって鼻の穴から謎のヒョロヒョロがたなびいていたり、前歯にぴったり張りついたバジルを発見して、枕に突っ伏してワー‼（赤面）なんて慣れたものです。でもね、この春の新作お粉に出合ってからは大丈夫。1時間ごとにパクトを覗き込む習慣がやめられなくなりました。
気に入っているのはパールが入っていない点。表面をなぞれば、まるで最高級のリネンのような微細でサラサラのテクスチャー。五つ星ホテルのベッドはきっとこんなはず……と妄想しながらブラシにとり、手の甲ではたいてから小鼻にオン。付いている？ いや、付いていない？ いやいや確かに付いている。テカリをおさえて、さらっとソフトグロウな肌に格上げ。この粉を表現するなら「ツヤで覆われた粉体」の一言に尽きますね。粉っぽさを残さず、透明でつやめく桜色のニュアンスベールだけをまとわせる。
独自のクリアスキンリフレクトパウダーが配合されていて、透明感と立体感、という相反する概念をギリギリで両立させています。プレストパウダーの表面に指の腹で触れたそのままの美しいテクスチャーが、自分の肌になる、という感覚。もともとはベージュ１色で展開予定でしたが、1年以上の時間を費やしてピンクを開発しました。蓋を開いた瞬間に、薄桃色が出現。気分も上がりますよね。加えて、シルバーピンクのニュアンスで、肌全体に「やさしそうな人」というお得なムードを漂わせられる逸品です。イラっとした瞬間でも、深呼吸してから優秀パウダーでお化粧直し。年度末、ぴりぴりしたシーンにおひとつ、どうですか。
ちなみに同時発売のUVプライマーのブルー、こちらも「買い」です。繊細なパールを配合しているけれど、パールが一切悪目立ちしない。透明感の三段跳びとでも呼びたいくらい、肌がスンスンスーンッ！とトーンアップします。黄ぐすみに悩んでいるなら、投資して損は無し。リフレクトパウダーのコンビで愛用しています。
15年ぶりにリニューアル。この「しっとり」がクセになる
皮脂、汗、乾燥どんと来い！ ドライに傾きがちな大人肌にはこちらがおすすめです。この春、あの最高級コンパクトパウダーが刷新。実に15年ぶりの処方チェンジです。今回、現行の粉体の7割が変更されました。
化粧したてのフレッシュな仕上がりを実現するインスタントリタッチ処方を採用。なので出先のお化粧直しでも強い、実に強い！ 光透過パウダーと一般的な粉体を絶妙なバランスでブレンドしたモイストフィールパウダーを厳選しているので、パウダーを重ねても被膜感知らず。プレミアムアルガンオイル配合のため、みずみずしくて上質な潤い感を約束します。
皮脂だけでなく、汗にも対応。暖かくなるこれからの季節に頼もしいリュクスなトリートメントプレストパウダー、おとな世代の強い味方の誕生です。天然ローズを軸に調合された香りも、プレミアムな雰囲気たっぷり。
この小回り力はニュースです！ もう手放せない、ちーちゃなリセット仕事人
最後に「粉」ではありませんが、見逃せないお直し技能賞が誕生するので、紹介させてください。ロジェ・ヴィヴィエのミニミニがま口バッグを愛用しています。何も入らないけどそこがいい、と信じていたけれど、このたび最適解を発見。
フジコのお直しパクト、直径5センチ強の寸法です。最優秀助演賞を全力で捧げたいのが、ちいさなパフ。これ、指一本サイズなんですよ！
花粉症で鼻をかんだあとの鼻まわりのタッチアップ、目もとのクマ対策にも最適。名前を「テクニシャンパフ」といいます。
水分量45％の処方なので、みずみずしさは抜群。既存にはない隙間のニーズに応えて、新しい価値を生み出すその視点。フジコさん、相変わらず冴えてます！
おしゃれスナップ、モデル連載コラム、美容専門誌などを経て現職。
趣味は相撲観戦、SPURおやつ部員。
