チークは「ちょっとピンぼけ」が美しい。色の主張ではなく、「余韻」を楽しむための、ぼかしが重要。持論です。それを体現できる失敗知らずチークと出会いました。もう別離できない。

【スック】そこに色はあるのか? 「色の終のタイトルイメージ

【スック】そこに色はあるのか? 「色の終わり」が見えない美グラデブラッシュが「買い」の理由

チークは「ちょっとピンぼけ」が美しい。色の主張ではなく、「余韻」を楽しむための、ぼかしが重要。持論です。それを体現できる失敗知らずチークと出会いました。もう別離できない。

ぼかしやすいのに、密着する余韻カラー。このほんわり感が「買い」だ

【スック】そこに色はあるのか? 「色の終の画像_1
SUQQU ブラーリング カラー ブラッシュ 03 夕波 -YUUNAMI ¥6,600

絶対の推しが03番。名前を夕波と言います。名前のとおり、水面のマジックアワーをパレットに閉じ込めたような色。右上のほんのりきらめくオークルベージュのハイライトは、左下のピーチベージュのチークに向かって繊細な濃淡を描きます。

パレットを眺めるだけでも眼福だけれど、パレットを斜め対角線にブラシにひとなぞりして色を取り、頬のアップル部分を丸く磨いて、思わず二度見。色がついてないようで、かすかにある。どんな日でもしっくりくる。こなれ感がやってくる。圧倒的な万能性!

【スック】そこに色はあるのか? 「色の終の画像_2
ブラシは立てず、面で肌に当てるのが正解

発色を重視するならバームやリキッドが便利。でも、「ぼけあし」が難しい。いかに自然に色をフェードアウトさせるか? 「色の終わり」が目に見えたときのガッカリ感といったらないですよね。さらには色の濃度の緩急をどう配置するのか? それって、高度なテクニックを要しますよね。

【スック】そこに色はあるのか? 「色の終の画像_3
左下のチークのみをブラシで取れば、自然なコントゥアリングにも

顔面の余白を埋めるのがチークの役割のひとつだけれど、そもそも安易に色に走るのはいかがなものか? そこにあるけれど、ない。そのくらいの「余韻」や「気配」を演出するほうが素敵。余裕を感じます。

となるとパウダーがやはり優秀。シームレスなグラデーションは、やっぱり粉がいちばん近道。そこでスックは考えました。肌の上で繊細に粉体をほぐすためには、オイルの含有率が鍵。ならばそのオイルを減らしてしまおうと。従来品の4割もカットしたオイリーレス処方を採用。粉が互いにくっつき合わずにハラハラと離れてゆくので、風のような「ほんわり」が実現したんです。

 

【スック】そこに色はあるのか? 「色の終の画像_4
限定色も含めて現在7色が展開中。うち、チーク×ハイライターのデュオ設計は5色。05と04はチーク×チークのグラデーション

風のよう。そう聞くと、粉飛びを心配しますよね? 飛びません。理由は、球状と板状粉体のブレンド設計。球状が軽やかに広がるのに対し、自由奔放なそれらをしっかりとキャッチするのが板状球体。だから肌にステイして、ぼけあしがナチュラルなんですよ。「色の終わり」が見えない。どんなに手早く塗っても見えないんです。

見えないけど、そこにある。上品な絶品ツヤは「買い」だ

【スック】そこに色はあるのか? 「色の終の画像_5
SUQQU ブラーリング カラー ブラッシュ 06 透重 -SUKEKASANE ¥6,600

ご覧ください、見目麗しいグラデーション。06番も、右側がハイライトで、左側がチークというデデュオ設計になっています。使い込むうちに、右側に点状のキラキラが目立つようになるのですが、これが上質ツヤの秘密。チークには面状のパールが、ハイライトには点状のパールが仕込まれているので、ツヤに上品な奥行きと複雑さが演出できる。しかも上記で述べたとおりのオイリーレス処方なので、パールが特定の場所に偏る心配もありません。

 

【スック】そこに色はあるのか? 「色の終の画像_6
2色のグラデーションが、斜め配置になっているから混ぜやすい!

この2色をいかにブレンドするかで発色のコントロールが自由自在なのも、新作の強み。チークからハイライトにブラシを滑らせればより血色が演出できるし、反対にして色をミュートさせるのもお手のもの。

【スック】そこに色はあるのか? 「色の終の画像_7
桜色のオーガンジーのような佇まい

重ねワザでほんのり官能的なスパイスにもなるのが06の透重。季節の百日紅の花を思わせる青みピンクです。限りなく白に近いバイオレットのハイライトは鼻筋や目頭のポイント使いにも。透明感あふれるライラックチークをミルフィーユのように重ねれば、ほんのり血色が楽しめます。

気配を楽しむのなら、このアイブロウも見逃せない

【スック】そこに色はあるのか? 「色の終の画像_8
SUQQUセッティング アイブロウ ジェル ¥3,520(9月6日発売)

「いないようでそこにある」市場で立て続けに良い仕事をしているのがスック。9月初旬に発売する名脇役がこれ。毛流れをきりっと立ち上げて、眉毛のコシを呼び覚ますアイブロウです。数回のストロークで、元気のない眉毛の一本一本が起立します。

 

【スック】そこに色はあるのか? 「色の終の画像_9
配合成分のオイルゲルが、アイブロウのシャープな立ち上がりをキープ

色計算がいい。透け感あふれる薄墨のようなモカ色なので、毛の隙間に雰囲気あるカゲを仕込んでくれるんです。そしてなじんで毛流れをしなやかにホールド。ささやかだけれど、この1本でのブラッシングをサボるか否かで、仕上がりに段違いの差が出ます。

SUQQU ブラーリング カラー ブラッシュ 03 夕波 -YUUNAMI  SUQQU ブラーリング カラー ブラッシュ 06 透重 -SUKEKASANE 
SPURの推し№1は右の03。このパレット、来年も再来年も、タイムレスに使えそう

剛速球ではなく、試合の流れをじわりと確実に変えるキレッキレのスライダー。今回紹介した3つのスックを野球で表現するならそんな感じです。玄人好みのようでありながら、実は誰にでも使える普遍性もある機能性、そこが私がスックを大好きな理由。こういう視座、なかなかないなあといつも思うのです。

この秋もスックは強い!

エディターIGARASHIプロフィール画像
エディターIGARASHI

おしゃれスナップ、モデル連載コラム、美容専門誌などを経て現職。
趣味は相撲観戦、SPURおやつ部員。

記事一覧を見る

FEATURE
HELLO...!