不揃いなざくざくパールたちがかなえる、特別なシャイニーカラー
ひとことで、グレイッシュでクールな彩度が特徴的なコレクション。RMKの4色パレット「新クロマティック アイシャドウパレット」といえば、4つの異なる質感で構成されているけれど、各パレットに配されたシャイニーカラーの処方に、開発チームの矜持が注がれているのです。
まずはその輝きに惹きつけられるけれど、肌にのせてまた、想像を超える発色に驚くんですよこれが!
限定色のEX-11ミスティック ポンドの左上のすみれ色のブルーが、コレクション制作にあたり、スタート地点となった色。「今回のキーカラーです。冷たさを表現したかったので、ざくざくとしたパールリッチにしたのですが、まぶたにのせると、肌を完全には覆い隠しません」とYUKIさん。「NYの早朝、星や月の余韻をブルーアイリスで表現しました」。星の余韻、月の余韻。なんて素敵なボキャブラリー、と思わず発表会でため息が漏れました。
“氷のフィルターがかかった”ような色を目指して、各パレットに配された特徴的なシャイニーカラー。処方のカギは、高輝度のガラスパールを中心に、かたちも大きさも不揃いな大粒のパールがアクセント的に配合されている点。溶け切らない霜を思わせる、ざくざくとした質感を実現させました。だから、肌にのせると光を乱反射させて、透き通った輝きを放つんですね。そのヒンヤリとした発色が、相対的に春の訪れを感じさせてじつに美しい!
春を待ちきれない植物たちの生命力を宿して
こちらのパレットは定番として残る色。1月や2月は、NYの最も寒い季節。それでも新しい季節を待ちわびながら、霜やつらら、雪の下から力強く芽吹こうとする植物に着想を得たシェード。
主役ともいうべきシャイニーカラーは、右上。一見、薄いカーキだけれど、肌にのせるとライムイエローに発色! シルバーやゴールドが微かに瞬いて、クールな光を集める不思議なカラー、トライしてみて絶対に損のない美色です。
マンハッタンを、空からズームインすると……?
もうひとつの限定色は、1月のNYを鳥観図から一気に視界を狭めて部屋の中に飛び込んでいったようなカラーパレット。「マンハッタンのヘイズ(もや)。グレイッシュな景色から、一気にズームインして、あたたかな家の中に視点を移動させました。そのコントラストをイメージしたパレットです」とYUKIさん。
シャイニー質感のカラーは、左上のスパークリングピーチ。ベージュのように見えて、シルバーやゴールドのざくざくしたパールの中にグリーンのパールが潜んでいる。隣のマットなピーチピンクにも、うっすらと白みや青みの底色が配合されているので、暖色シェードでありながら、クールなムードも内包。そのさじ加減がさすがRMKの色計算!と思わず唸った逸品です。
ハイライターとしても大活躍。パールリッチなカラースティック
開発期間を存分にかけた渾身のプロダクトが、カラースティック。既存のスティックは、チークのコレクションのリニューアル前に開発した商品だったので、頬に使うことを前提にしたシェードでした。最新作では、ハイライターとしても兼用できる色計算。特に、前出のシンクロマティック アイシャドウパレット EX-11 Mystic Pondのブルーアイリスのインスピレーションを宿したような、01のギャラクシー グロウに最注目!
この色、肌にのばすとブルーやピンク、シルバーのパールがごく薄のベールをまとわせてくれるのです。白浮きする膜感を払拭するのに、処方開発チームが情熱を傾けたという自信作。同時に、肌表面の温度がぐっと下がるようなイメージをもたらします。冷たい空気をワンストロークで演出できるスティックは、頬骨のハイライターとして活躍できるほか、まぶたの立体感の隠し味にも使えます。
RMK ラディアントカラースティック
シチュエーションを選ばないマストアイテムをひとつ選ぶとしたら、05のマグノリア色。ほどよくパールが配合されているので、肌 が活き活き、健康的な印象へ。05をチークカラーとしてひとつもっていれば、どんなハイライターの相方としても大活躍する汎用性が見逃せません。
チークとハイライターの両方に使えるのが、02。ピンクのアンダートーンが仕込まれているので、肌なじみが抜群。
RMK ピュア コンプレクション ブラッシュ EX-03 プリムローズ カフェ
「使えるチーク」が、もうひとつ。晩冬の冷気の中で、ほてったようなピュアな色をイメージして誕生したパレットチークが、こちら。マット寄りのフォギーな質感の中に、シルバーのパールが浮かんでいるのが、見えますか? これが良い仕事をするんです。ひんやりした外気の中で、イノセントに桃色の血色がにじむような、極上の仕上がりに。
早くも「色名・オブ・ザ・イヤー」を授けたい。その名前は「シャイ チャイ」!
名前の語感ですでにキュンキュンしますよね。人気集中必須の限定リップリキッドが誕生します。ほどよい粘度があって、唇に密着。白く濁りにくく、透明感にすぐれたベース処方を採用。ミルキーなのに、唇にのせても「白浮き」、しません。透明感たっぷりに、クールなムードを、軽やかに演出。ブルーとシルバーの微細パールが配合されているので、まるで水のヴェールで唇をラッピングしたような仕上がりに、誰もなれてしまうんです。控え目ながら、しっかり湿度と輝きを運ぶ仕事ぶり、「シャイ チャイ」という名前がぴったりです。
リクイド リップカラーにも新色が登場。SPURおすすめは、白みを微妙に配合したベージュピンク。ほんの少し、Y2Kのムードが漂います。
新色コレクションのリリースには、こんな一節がありました。「冷たい空気の下でも/決して湧くことをやめない/多彩なバイタリティを表現した」と。
未来が不透明な今、それでも前を向いて成長していこうという力。その力強いかけらが、希望が、冷たさと温かさの両方が共存したこのコレクションに、散りばめられているように思うのです。