パン好きなら絶対に足を運ぶべき、新宿のジュウニブン ベーカリー #深夜のこっそり話 #1033

ローカルな話で恐縮ですが、自宅が京王線沿いにあるので何かと新宿に行くことが多いです。最近通い詰めているのが京王百貨店。駅と直結していて、新宿の人混みの中を子連れでノロノロ歩かなくてすむので助かっています。お目当てはもちろんデパ地下です。もう毎日腹が減って仕方がないんですわ……。ここの中地階にですね、とっても美味しいパン屋さんがあることを最近知ったのです。その名も「12/10」と書いて「ジュウニブン ベーカリー」。代々木八幡の名店「365日」の杉窪シェフが手がけた新店です。以前から無類のパン好きであることを周囲に公言していたら、ある日義母が「お土産買ってきたわよ〜」と言ってここのパンを買ってきてくれたのでした。

ぜひ食べてみて欲しいのが風船パン。平たい表現ですが感動的な美味しさです! そのネーミングからはフワフワを連想しますが、そんな軽いもんじゃありません。食べごたえ抜群のムッチリした生地で、モチモチしているんだけど不思議とジューシーさも兼ね備わっているんです。そこにたたみかけるように広がるバターの風味。塩加減と甘さが絶妙な塩梅で、口の中にこの上ない幸福をもたらしてくれます。店頭のスタッフさんに食感の秘密を聞いてみたところ、風船パンを作る際に使用する水分量が小麦粉の120%なんだとか。ほほう、それが「ジュウニブン」たる所以なのでしょうか。

義母にもらってから完全にハマってしまい、息子の機嫌をうかがいながら隙あらばこの風船パンを求めて京王百貨店に駆け込むようになりました。そして子どもが寝静まった夜、一人で取り憑かれたように貪り食っています(怖い)。このままじゃ自分自身が風船みたいになる日もそう遠くはなさそう。

風船パンについて熱く語りましたが、それ以外のメニューも素晴らしいです。中でも私のお気に入りはあんバターフランス。ハード系かと思いきやホッとするほど柔らかくしっとりしていて、そのツンデレ感にやられます。左右どちらから食べても中のあんが先端までみっちり詰まっていて、その心遣いにも惚れ惚れする逸品です。

ちなみにこのジュウニブン ベーカリーのおとなりにはインスタ映えするサンドイッチで有名なメルヘンがあります。そしてその向かい側には銀座木村家も。私はこの一角を勝手に「京王の神ゾーン」と呼んでいます。新宿で腹ペコになったらぜひ京王百貨店の中地階へ行ってみてください。

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エディターHAYASHI

生粋の丸顔。あだ名は餅。長いイヤリングと丈の長いスカートが好き。長いものに巻かれるタイプなのかもしれません。

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