2019.03.11

「お夜つ」の時間 ── ワインが進む、大人のチーズケーキ #深夜のこっそり話 #1082

最近時間に追われることが多くなり、いろんなことを忘れがちなので、「やりたいことリスト」を作りました。真っ先に思いついたのは、夫の休みの日に子どもをみてもらって、下北沢の「ノイエ」に行くこと。スイーツとワインという禁断の組み合わせが楽しめる、今もっとも行きたい店、だったのですが、残念ながら店内営業は昨年で終了……。ずっと行きたいと思いつつもタイミングが合わず、幻の店となってしまいました。

ご近所なのに遠い、憧れのノイエですが、テイクアウトならやっているという情報を聞きつけ、すわ急げと自転車を走らせました。店に着いたときには、すでに全商品が完売していて、初日は泣く泣く手ぶらで退散。諦めまいと翌日はオープン10分前に到着したものの、すでに店の前には長蛇の列。そこからなんと1時間弱(!)並び、売り切れ寸前になんとかゲットしました。1年越しの夢、ついに叶ったり!

チーズケーキとレモンケーキ、それからミルクプリンを購入。ずいぶんと欲張ってしまいました……。どれもずっしりとインパクトのあるピース。アメリカのデリのショーケースに並んでいそうなボリューム感です。今すぐ食べたい気持ちをぐっとこらえて、食いしん坊の息子に見つからないよう冷蔵庫に隠しておきます。子どもを寝かしつけて、部屋を片付け、洗い物をひととおり済ませた夜10時半。さぁ、お待ちかねのお夜つタイム。

ズバリ言います。買ってきたものはどれも(全部食べたんかい)、震えるほど美味しかった! 力強い見た目とは裏腹に、実に上品な味わいでした。しかもこんなに食べ応えがあるのに、1ピース500円前後と良心的。オープンから1時間足らずで完売するのも納得です。 

中でもとびきり感動したのがベイクドチーズケーキ。外側はしっかりと焼き込まれて香ばしく、中はしっとり、コクがあって重厚。この独特の風味はもしや? と思い、店主の菅原さんのインスタ(@sugawara_neue)を見てみると、やはり使われているのはブルーチーズでした。甘さは控えめなのにパンチがあり、ケーキというよりも甘めのチーズを食べているような感覚です。さらに底のクランブルには塩気がきいていて、メリハリもプラス。魅惑の甘じょっぱスパイラルに、ずぶずぶにハマっていきます。

ひと口目で口がワインを欲しがり、家にあった白ワインを合わせてみたら、幸せすぎて白目むきました。ケーキをちびちびとフォークでつつきながら、ワインがまぁ進むこと! 気がつけば時計の針はテッペン。お皿の上はスッカラカン。ひとりですっかりほろ酔いになり、そのままリビングでブレーカーが落ちるように眠ってしまいました。

エディターHAYASHIプロフィール画像
エディターHAYASHI

生粋の丸顔。あだ名は餅。長いイヤリングと丈の長いスカートが好き。長いものに巻かれるタイプなのかもしれません。

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