いきなり何言い出すんだって感じですが、みなさんはパートナーに拒否されたことありますか? 私はズバリ、あります。しかもわりと最近のことなので、まだじゃっかん引きずってます(笑)。
いやーそりゃもう屈辱でしたよ。いくら子どもがいるとはいえ、まだいちおう「新婚」ですからね。産後はセックスレスになりやすいというのは通説ですが、その原因は女性側にあるとばかり思い込んでましたよ……。しかも、断られたってことは当たり前だけど自分から誘ったわけじゃないですか。我々夫婦はベッドが別々なので、私としては同じ布団に入ることだけでもかなり勇敢な行動だったんです。なのに、「疲れてる」の一言でシューリョーですよ。
『ちょいちょいちょーい! せっかくレディが思い切ったのに、それだけかーい! こっちは寝るに寝れないんですけど! かといって、しれっと布団から出て行くのもなんか気まずいんですけどぉ!』──心の中でまくしたてているうちに、夫はガーガーいびきをかいて爆睡。憤りと不甲斐なさとが入り混じり、さみしい夜は更けていったのでした。
ショックから立ち直れぬまま数日が過ぎ、漫画のキャラクターの顔に縦線が入ったあの感じで、美容師のママ友のところへ駆け込みました。くだんの事件の一部始終を話すと、友人はひと通り爆笑したあとにこう言いました。「まずはムード作りだよ。ゴシップガールを参考にしたら?」──なるほど。確かにあのときはムードもヘチマもなかったわ。
友人に言われるままに、懐かしのゴシップガールを観かえしました。まぁみんな、お盛んだこと! 部屋にありったけのキャンドルを並べて、これでもかと言わんばかりのセクシーなランジェリー姿でチャックを出迎える、というか待ち構えるブレア……。いやいやこれは絶対に無理! いきなりこんなことしたらドン引きされるって。それに、そもそもこんなにたくさんキャンドル置いて、万が一地震でも起こったらどうすんのよ……。
ゴシップガールはほとんど参考にならなかったものの、下着を変えるのは妙案やもと思いました。そういえば、出産してから身につけているのは飾り気のないユニセックスなものばかりだし。少しは色気も必要だと思い改め、伊勢丹の下着売り場へ。そこでひと目惚れしたのが、ハンキーパンキーのブラ&ショーツでした。
ブラはノンワイヤー・ノンホックでリラクシングなつけ心地。カップ内側には程よいパッドがついていて、貧乳の私には心強い。ショーツもヒップ全体を包んでくれるタイプだから安心。清潔感のある白地にアーティな花柄で、攻めすぎてないデザインもグッド。これこそまさに、私が求めていたちょうどいい色気のあるランジェリー! これで万事うまくいく、なんてことはないにしても、久々のセクシー下着に気分は高揚。洗濯後、これ見よがしにピンチハンガーの外側に吊るして、つれない夫をドキッとさせてやろうと企んでおります。