10代前半の頃、まわりの女子がみんなそうだったように、私も安室奈美恵さんに夢中でした。高校生になると、当時付き合っていた彼氏が大ファンだった中島美嘉さんに、少しでも近づきたくて必死でした。思い返せば私の青春時代は、同時期に一世を風靡したディーバたちに心を奪われっぱなしでした。そして心と一緒に、眉毛も奪われました。
憧れのふたりは、どちらも眉毛がうんと細かった。時代は細眉全盛期でした。毎晩毎晩、一心不乱で自分の眉毛を抜きました。今となってはイタイ思い出です。日本経済のバブルが崩壊すると、程なくして私の眉毛も「失われた20年」を迎えたのでした。
時は過ぎ、平成もいよいよ最後。景気は回復しても、失われた眉毛は戻ってきません。どんなに意識がはっきりしていようとも、すっぴんはいつだってぼんやりです。今や毎日のメイクでもっとも重きをなすのが眉。ぶっちゃけ、眉さえうまくいけば、ほかはノーメイクでもかろうじて外に出られるレベルにはなります。失って初めて気がつく大切さ……。
ところで昨今のトレンドといえば、“描きました”感ゼロの「ふさ眉」。薄眉の私にはかなり難易度が高いのですが、それなりに努力はしています。ナチュラルな毛並みをつくり出すためには、マスカラが命なのです。
もうリピートして何本目になるかわかりません。デジャヴュの「部分用塗るつけまつげ」。名前のとおり本来はまつげ用ですが、私は眉メイクの仕上げに愛用しています。何がいいって、この極小ブラシですよ。たくさんつき過ぎてのっぺりすることがなく、毛量にムラがあっても塗り残しが少ないんです。しかもソフトファイバー配合のフィルム液。スカスカの不毛地帯にも、まるでそこにもとから毛があったかのようなリアルな毛並みが再現できます。
さすがに“描きました”感ゼロにはなりませんが、眉マスカラで陥りがちな海苔眉は回避できています。それにデジャヴュのこれを使い始めてからは、地肌に液がベッタリとついてしまうことが劇的に減りました。手先が不器用な私でも、これは本当に使いやすい。細眉ブームの再来をひそかに待ちわびながら、もうしばらくは「ふさ眉」作りの頼もしい味方としてお世話になるつもりです。
生粋の丸顔。あだ名は餅。長いイヤリングと丈の長いスカートが好き。長いものに巻かれるタイプなのかもしれません。