駅までの道のり、ふっと頭をよぎり、流れてくる歌。そんなテーマ曲的なものが日々の状況やブームとともに入れ替わるのですが、最近は毎日強制的にリピートされる『アンパンマンのマーチ』『ピカピカブ～！』…とか恥ずかしながら完全に子供に影響されちゃってます…。
そんななか飛び込んできたのが、ボサノバの神様ジョアン・ジルベルト逝去の知らせ。マニアというほどの知識はないものの、ボサノバの音色に魅せられてきた一人としては、衝撃が走りました。同時に最近ゆっくりボサノバを聴く時間を持ててなかったな、と反省。
8月末、不思議なタイミングで上映が決まっていたドキュメンタリー映画『ジョアン・ジルベルトを探して』に公開とともに走りました。
人嫌いでリオ・デ・ジャネイロの自宅に10年以上ひきこもり、謎に包まれてきたジョアン・ジルベルト。この映画ではドイツ人ジャーナリストが彼に会うため、リオに出向いた顛末を描いた一冊の本を、監督が追体験する内容です。ジョアンゆかりの人々（元妻のミウシャやマネージャー、料理人や美容師まで登場！）や土地をブラジル中訪ね歩くわけですが、それと同時にボサノバの本質はなんなのか？を探す旅に。
ブラジルで生まれた、というアンバランスさと夕暮れ時の波の音。憧れや郷愁と訳される「サウダージ」が、ボサノバの大事なキーワードでもあり、知りたくても、つかめないそんな魅力がジョアンの存在とも重なります。
ボサノバのゆるりとした音楽を聴きながら、大好きな人たちと暮れいく時間をまったりと過ごす、そんな時間が夢だったなと思い出しながら、ジョアンの遺した歌とともにそんな贅沢時間をもっと作っていきたい。これから訪れる9月13日の中秋の名月の夜にでも家族でお月見しながら聴きたいなと思います。
ウェディングとファッション担当。淡々としてますが笑い声だけよくとおります。好きなものは夕暮れとボサノバとチョココロネ。
