ひと夏を終え、息子が飼っていたカブトムシのカブちゃんがついに旅立っていきました。小さな昆虫とはいえ、その命が燃え尽きる瞬間に立ち会うのはやはり心が痛みます。どうか安らかに。
多くの人がそうだと思いますが、今年は本当に不完全燃焼の夏でした。そのくすぶった気持ちを引きずってか否か、この秋はダークサイドに堕ちてしまったアナキン・スカイウォーカーのごとく黒装束に包まれたい気分です。新シーズンに向けてワードローブが着々と黒く塗り替えられてゆく中、今か今かと出番待ちをしているのがトリコ・コム デ ギャルソンのブラウス。フリフリのセーラーカラーにハートをもぎ取られ、夏の鬱憤を晴らすかのごとく伊勢丹新宿店で即買いしました。キャッチーで愛らしいのにモードなエッセンスも忘れないのが、栗原たおさん手がけるトリコの服。そのさじ加減は秀逸で、毎シーズン欲しいものが必ず見つかるブランド。もうかれこれ20年近くのファンです。
着こなしのイメージは、ショーのルックを参考に白インナーを重ねるスタイル。もう少し涼しくなったらピタピタのタートルニットをレイヤードする予定です。ポイントは、プルオーバータイプでラフに着られることと、体型をしっかりカバーしてくれること。リボンを結ばずに胸もとのVを深くすると、ヌケ感も出てなおよし。バッグは何を合わせようか、ヘアはどうしようか。このブラウスを眺めながらあれこれ思いを巡らせていると、色こそ暗いけれど気持ちはパッと明るくなった夏の締めくくりなのでした。
生粋の丸顔。あだ名は餅。長いイヤリングと丈の長いスカートが好き。長いものに巻かれるタイプなのかもしれません。