この数ヶ月ずっと、新しいバッグを買いたくて悩んでいました。候補は3つくらいに絞ったものの、サイズ感や色、在庫状況を見ながらウジウジ考え決めあぐねていたのですが、ある日、悩みがポンっと解決。なぜなら、ふと一目惚れしたこのバッグを手に入れたから!
ぴったり閉まらない柔らかい形のバッグが続いていたのでかっちりしたフォルムのものが欲しかったのですが、これもかっちりしている、はず! 大体サブバッグを持っているので、必要最低限のものが入ればOK。
このバッグはグッチの創業100周年を記念した、その名も「GUCCI 100」コレクションのメッセンジャーバッグ。アニバーサルなこの一年、怒涛のスペシャルアイテムやイベント続きでたっぷり楽しませてもらってきましたが、このコレクション、特設ページからも一目瞭然、音楽と深く結びついているんです。私が目を奪われたバッグは“サイケデリック”に分類されていて、柄は確かに万華鏡のようでもあり、たとえばイタリアのセラミックタイルのようでもあり。分類なんて重要ではないかもしれませんが、サイケデリックは音楽でも好きなジャンルの一つ♪
利き腕とジッパーの向きの関係で、ロゴのない面を外側にするほうが私は使いやすいのですが、、、フロントには素敵なゴールドカラーのロゴがあしらわれています。
ところでこのコレクションには「22,705」という数字が紐づけられています。膨大な数ですが、何だかわかりますか? 実はこれ、1921年からブランド名「Gucci」が歌詞に登場した曲の数なんですって(世界最大の楽曲歌詞アーカイブを管理する音楽データ会社、Musixmatchの調査なのだそう)! 私もいくつかは浮かぶのですが、たとえばEric B. & Rakimの「The R」という曲の一節は、バッグやウェアなどコレクションのデザインに繰り返し取り入れられています。
ウェブサイトからダウンロードできるプレイリストを眺めながらいち早く聴き返したのが、Sister Sledgeの「He’s the Greatest Dancer」やFugeesの「Fuu-Gee-La」。恥ずかしながら英詞は楽器のように聞こえてしまう部分もあり、よく聴いていたのにまったく気付きませんでした。プレイリストはごく一部なのに対し、アーカイヴは2万曲以上。まだまだ新たな発見がありそうで、他にどんな曲があるんだろう、とかなり興味が湧いてきました。
「GUCCI 100」のスペシャルなショッパー。この100年、ロゴデザインもいろいろと変遷していて面白い!
ファッションのみならず、音楽も世相を映すもの。1世紀にわたり世界中のミュージシャンがグッチにインスパイアされ、グッチは音楽に敬意を表したコレクションを生み出し、その一部を毎日持ち歩けるなんて楽しい! 私は3度のメシより音楽が好きで、音楽とともに楽しい半生を過ごしてきました。ですが音楽、そして自分を取り巻く環境はだんだんと変化し(私が音楽を聴いていても、息子がアレクサに話しかけて別の曲をかけてしまう……)、近年は正直ほとんどキャッチアップできておらず、「このまま音のない世界で生きていくのかな」なんて寂しく思っていました。そんな中、このバッグをきっかけに何かが変わった気が。私のエナジャイズアイテム、ガシガシ使っていきたいと思います!
モードとカルチャーの狭間で15年。音楽と鉱石とフレンチフライから逃れられません。