最近のチルアウトは、ビールとパンのペアリングが気分です。きっかけは、六本木のカフェ&ベーカリー「ブリコラージュブレッド&カンパニー」と、長野県野沢温泉の醸造所「AJB」とのコラボビール、その名も「bread」と出合ったから。
白一色のラベルがクリーンで潔い。第一弾として、ここからはじまるという意味を込めシンプルなデザインにしたのだとか。今後、バージョンアップすることにより、変わっていく予定だそうで、コレクションしたくなりますね!「bread」¥583/AJB(Anglo Japanese Brewing co.)
今までパンと合わせるお酒といえばワインが鉄板で、ビールを選ぶことはあまりありませんでした(あえていうならハンバーガーなどと。これはベストコンビ!)。
白地に「bread」と書かれただけの、潔くもストレートなラベルに惹かれ試したところ、パンに合うのはもちろん、ビール単体としても抜群においしい!
ブリコラージュのシグネチャーである、ライ麦のカンパーニュ「ブリコラージュブレッド」の余った耳の部分をもう一度香ばしくローストし、ビールの原材料として“アップサイクル”。ライ麦の風味と、パンの香ばしさが相まって、さっぱりしているのに料理の“引き立て役”になりそうなコクもある。そのままでも、食事のときでも楽しめることうけあいです。
また、売り上げの1%は「0 waste」をコアコンセプトに活動する530weekの活動費用にあてられます。リサーチしたところ、ブリコラージュの生江史伸シェフがこのビールの開発にあたり、“社会的に意義があってもおいしくなければ続かない”といった主旨のことを述べていました。フードロスの削減になるから飲むのではなく、おいしいから選ぶ。それが結果的にフードロスの削減につながるという考え方。「まさに!」と、首をぶんぶん縦にふりながら飲みました。
よくよく考えると、ビールとパンって、共通点が多いから、相性がいいはずなんですよね。麦と酵母で作られるし、製造過程が似ているなど。そういえば、ヨーロッパでは“ビールは液体のパン”といわれていたという、いつかの取材で得た豆知識も思い出しました。
そんなこんなで、最近のお気に入りペアリングを紹介させてください。ビールには、どこかお酒が裏方としていい仕事をしているパンがよく合います。
「bread」には、本家ブリコラージュのレーズンブレッドを。タフな見た目とは裏腹に、ふわっとした噛み応え、しっとり&もっちりのパン生地に、千葉県の寺田本家さんのお酒「懐古酒」に漬け込んだ、レーズンがぎっしり。ライ麦パン由来ビールが醸す、ほのかな酸味とマッチします。
お次は、私の地元、神奈川のビールとパンのセッション。1874年に横浜で創業した老舗酒屋発のマイクロブリュワリー「TDM 1874」のビール「B.B.B」と、横浜の人気パン屋さん「ル・ミトロン」の田舎パンを使ったフレンチトースト。
TDM 1874 は、インターナショナル・ビアカップで数々の賞を受賞するなど、ワールドクラスの評価を得ている醸造所。グラスは、TIFFANY & CO.のもの。こちらの記事で熱く語られていたのと同じように、ビールのポテンシャルも最大限に引き出してくれます。 「B.B.B(BRITISH BEST BITTER)」¥630/TDM 1874 BREWERY
「B.B.B」は低アルコール(4.5%)なのでほろ酔い気分が心地よく、仕事終わりや週末のチルタイムなど、ぼよーんとまったりするのにうってつけ。お供は、ウイスキー入りの卵液につけたフレンチトースト。ビールのスパイシーな香りとモルティーさが、大人のおやつをさらに奥深い味わいへと導きます。
暖かくなってお花見の季節になったら、花見やピクニックがてら、太陽の下でビールとパンのチルを楽しみたい。そんな春を待ちわびながら、パンに合うビールをハントしています。
食べること、カラダを動かすこと、旅することが大好物のアクティブ派。その反動か、ワードローブは甘め嗜好。花柄アイテム&ワンピースがクローゼットを占拠しています。