持つだけで画になる、【フェイン（FANE）】の横長バッグの実力 #深夜のこっそり話 #2042

端正な横長フォルムにひとめぼれ

横長のボックスシルエットにひと目で心を奪われたこちら、「MIE（ミ）」というショルダーバッグです。なんでもフランス語のパンドミ（Pain de mie）からとった名前だそう。いわれてみれば、サイズも高さ10×横幅20×奥行き9.5cmで、まさに食パン１斤ぐらい（重量はこの限りではありません）。これを、フレンチユーモアと呼ぶのでしょうか。ダジャレ好きの私としては、ネーミングにまずグッときました。「パンはパンでも、食べられないパンは？」と聞かれたら、これからはフェインのバッグと即答したい。

上質な作りで、無駄のないミニマルなデザイン

開口部はマグネット式ですっきりと。ブランドロゴは内側だけにひっそりと。削ぎ落とされたアノニマスなデザインに、ブランドのエスプリを感じます。素材はフランス産のカーフレザー。きめ細やかでマットな質感は触れるたびに心地よく、しっかりと厚みがあるのに軽やか。じつに高級感のある仕上がりです。

さて、パンはパンでも食べられない、世にもおしゃれなパンの中にはいったい何が入るでしょう。三つ折り財布、スマートフォン、スマイソンの小さな手帳、AirPodsにリップにサングラス、などなどなど、外出時に必要な荷物はけっこう入ります。休日の身軽なお出かけなら、これひとつでまったく問題なし。コンパクトなルックスながら、いろんなものを受け入れてくれる実力派です。

インターナショナルギャラリー ビームスの別注「そば茶」カラー

バッグ本体のフォルムの美しさを引き立たせる、細身のストラップもまた絶妙。しっかりと長さがあるので、厚手のニットやコートを着てもラクに肩がけできます。そして何より気に入っているのが、この優しくまろやかな色彩。黄色の彩度を落とした温かみのある色合いは、インターナショナルギャラリー ビームスでしか買えない「そば茶」という別注カラーです。カスタードクリームみたいと思いきや、そば茶というシブい裏切り。和と洋の魅惑のフュージョン、ここに極まれり。

シンプルなのに携えると確かな存在感があり、凛としているのにどこかチャーミング。見れば見るほど愛着が増していくのが、フェインのバッグの魅力です。ここ数年は黒か白ばかり着ている私のモノクロライフに、芳醇な彩りを添えてくれています。