私のフレグランス経歴を遡ると、どうも100%納得して購入に至ったものがない。これだ!という印象的な香りが見つかった記憶もあまりありません。フレグランスに対して「もう、なんでもいいか……」と、なりかけていた私に一筋の光が。【イソップ】のイーディシス オードパルファムとの出合いがありました。
この香りをクリエイションした、バーナベ・フィリオン氏のインタビューを読みながら、彼が思い描いた“ナルキッソス”神話のイメージに想いを馳せました。確かに植物の有機的な香りだけでなく、ナルキッソスが覗き込んだという泉から着想した、メタリックな鋭さを持った鏡の輝きも感じられる気がします。
ちなみに、バーナベ氏は近々京都とパリの2拠点生活を始めるそうです。彼の日本での暮らしが香りにどんなインスピレーションをもたらすのか、今後が楽しみですね。
エディターTAJIKA
新米エディター。危険ギリギリのラインを攻めた海外一人旅が好き。最近はスパイス料理に沼ってしまい、口内に刺激を求める日々です。