今、アンチエイジングでも、ダイエットでも、筋肉の大切さが見直されている。体重よりも体型が大切。目指すのは生命力あふれた、メリハリのある美筋肉ボディ!
女子アスリートに聞く「私と筋肉」
プロとして一線で活躍している女子アスリートは自分の体や筋肉とどう向き合っているのだろう? 強く、しなやかな筋肉の持ち主に聞いた。
鈴木明子さん(プロフィギュアスケーター)
氷上の演技はしなやかで“語れる背中”がカギ
60×30mもの広いアイスリンクで滑り、跳び、踊る。フィギュアスケートは優雅に見えながらも、実際は膨大な運動量を必要とするスポーツだ。振付師やプロスケーターとして活躍する鈴木明子さんはこの競技における背筋の重要性を語る。「フィギュアスケートは360度囲むように設置された観客席から見られるので、どこから見ても美しく、格好よく見えるのが大事。とりわけ"背中で語る" と言われるように、正面から顔の表情を見なくても、その人は凜としているのか、悲しみに打ちひしがれているのか表現をしなければいけない。背中で演技をするには、ある程度筋力がついていないと自由に使いこなせないんです」
現役選手時代は練習をしていただけでも自然と必要な筋肉がついていたという鈴木さん。フィギュアスケートは普段の生活では鍛えられない動きが多いという。「ジャンプを跳んで降りるという動作を想像してみてください。右足で着氷すると左足は上がっています。人間は上体を前に倒さずに、後ろ足を上げるには背筋を使わなくてはいけないので、自然と背筋はつきます。ただ、背筋だけがついてしまうと、今度は腰を傷める原因にもなるので、腹筋をトレーニングで鍛える。こんなふうにバランスをとることが大事。そして、回転するジャンプ時の腰のひねりも普段の生活ではあまりやらない動きですよね。先日も髙橋大輔さんと、引退したら腰をひねることが少なくなって、おなかに肉がつくようになったねと話していたところです(笑)」
歳を重ねることで変化する体に合わせて、昨年から週1回のパーソナルトレーニングも始めたそう。「パーソナルトレーニングでは自重の体幹トレーニングを受けています。スケートに必要な筋トレをおもに行なっていますが、やればやるほど体が変わるのが楽しい。特に体の軸がしっかりしてくることで、階段を上るときに足が上がりやすかったり、姿勢もよくなり、日常生活にもよい変化が表れました」
PROFILE
すずき あきこ
6 歳からスケートを始め、15歳で全日本選手権4 位に。2010年のバンクーバー、2014年のソチ五輪にて8 位入賞。引退後は振付師やアイスショー出演で活躍。写真の衣装は最近のアイスショーで披露された「Swan Lake」のもの。
SOURCE:SPUR 2017年3月号 「美筋肉があればすべてうまくいく」
photography:Satoshi Kuronuma〈aosora〉 hair & make-up:Hiromi Yamamoto interview&text:Michino Ogura
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