2018.10.18

Amplitude 「女の第二章」が、はじまる

RUMIKOがたどり着いた、"かっこいい大人"のための究極のメイクアップ

RUMIKOさんが新しいメイクアップブランドをスタートさせる――。このニュースは、美容界にとどまらず日本中の女性たちに希望をもたらした。可愛いだけでなく、精神的にも成熟した「第二章」を迎える女性たちに贈る、RUMIKOさんの果てなき挑戦を追った

デビューアイテムは、2種のメイクアップベースと2種のファンデーションが核となる。いずれも自分の肌を隠すのではなく、素肌が透き通る質感を大切にしている。伊勢丹新宿店、日本橋髙島屋に、待望のカウンターがオープンしたので、ぜひ自分の肌で仕上がりを試して。

(チークから時計回りに) 肌に映える3 色のピンク。 Amplitude アンプルラブ フォーチークス ¥7,800〈限定品〉・ 肌にピタッとフィットし洗練された素肌美をかなえる。 同 ロングラスティング リキッド ファンデーション 全10色 SPF22・PA++(30㎖)¥9,000・ 気になる部分はカバーしつつ ナチュラルで美しい肌に。 同 トランスルーセント エマルジョンファンデーション 全10色 SPF22・PA++ ¥11,000(セット価格)・ 肌の凹凸や毛穴を隠す下地。 同 コンプリートフィット クリームベース(32g)¥7,000・ みずみずしいベースが肌を 整える。同 クリアカバー リキッドベース(30㎖) ¥7,500/Amplitude

Interview with RUMIKO

Profile
RUMIKO
1980年にニューヨークに拠点を移し、メイクアップアーティストとして活動 開始。’97年にコスメティックブランドを日本で発表。15年にわたりクリエイ ティブ ディレクターとして活躍した。 2013年に契約終了。’18年に「Amplitude」 クリエイティブ ディレクターに就任。

“かっこいい大人美”という価値をメイクブランドを通して提案

 ヨガを愛し、ジムでも走っているというRUMIKOさんは、健康的な痩身を黒いドレスに包み、ほほえみながら現れた。歯切れのいい話し方、チャーミングな表情、真剣なまなざし。かつて自身のプロデュースする化粧品ブランドで日本中の若い女性にメイクアップの楽しさを広めたレジェンダリーなアーティストが、新たなブランドをスタートさせるというニュースは、最高潮の期待感を私たちにもたらした。 彼女のインタビューはこうして始まった。

――まずは、この秋に生まれた新ブランド「アンプリチュード」のコンセプトを教えてください。

RUMIKO(以下R) ニューヨークから日本に戻って4年目ですが、仕事の現場で、日本にもかっこいい大人の女性は多いのに、存在がどこか隠れているようだと感じたのが始まりです。 年齢を重ね、頑張ってきたかっこいい大人の女性をもっと応援したいし増やしたいと思った。若いうちはそれだけで可愛く、人の目も引くけれど、その段階を人生の「第一章」とするなら、そろそろ年齢的に「第二章」に移行する女性たちへ、知性と社会性を身につけて、精神的にも成熟した“かっこいい大人美”を理想とする考え方を提案したいと思っています。

――「アンプリチュード」とは、豊かさであり、奥行きという意味だそうですね。成熟した女性のかっこよさを知ることは、現代の日本で必要な哲学に思えます。

R 年齢を重ねれば外見の美しさだけでなく、人間としての奥行きや内面がとても大切になります。メイクアップは表面的なものと思われがちだけれど、物事をどう考え、人をどう愛するのか、中身が培われていけば、その人らしい美しさが外に表れるもの。それを追い求めるのが「第二章」だと考えています。「アンプリチュード」はメイクブランドなので、メイクアップを通して、素敵な大人の女性の姿を伝えていきたいと思うし、そういう人の存在を若い人にももっと知ってもらいたいですね。

――まず、ベースメイクアップのアイテムからスタートすることも、このブランドのユニークな点ですね。

R ベースメイクは、メイクアップの重要なポイントです。ほんの少しの手間をかけてきれいな自分でいる。肌のコンディションがよければ、それで自ずと自信もあふれてくるはずです。そのためには簡単でありながら自然なツヤでカバーするベースメイクの開発が重要でした。今回、クリエイティブ ディレクターとして、とにかくクォリティの高い、これまでになかった新しいものを創りたかった。試行錯誤を繰り返し、本当に満足がいくまでとことん突き詰めることができました。この秋はベースメイクのアイテムのほかにアイシャドウとチークのパレットをひとつずつ発売しますが、来春からはカラーメイクアップアイテムもフルに揃える予定です。

自分が心地よく感じるものを、 判断できる目を持つこと

――カラーパレットのハートの型押しがRUMIKOさんらしいです。
R クラシックで大人っぽいパッケージの、中を開けると温かなハートがあふれている。外見のかっこよさだけでなく、女性らしいやさしさや愛情の豊かさも忘れないで、というメッセージを込めたつもりです。

――お話を伺うほどに、RUMIKOさん自身が“かっこいい大人”の理想のひとりに見えてきます。かつて日本にも、「贅沢というものは高価なものを持っていることではなくて、贅沢な精神を持っていることである」と語った森茉莉を一例に、素敵な大人たちは多くいました。これから「第二章」に入る読者に向けて、どうすればかっこよくなれるのか、アドバイスをぜひ。

R 自分が何を心地よいと感じるか、判断できる目を養ってほしいですね。SNSの「いいね」も時には必要だけど、他人の評価ばかり気にしていると大切なものが見えなくなってしまうから。たとえば私は、「アンプリチュード」の商品を開発する際、ほかのブランドのそれと比較しないようにしています。目的やコンセプトが異なるものと比べて一喜一憂しても仕方がないですしね。代わりに一度自分で決めたことは、納得がいくまで絶対に妥協はしません。だからこそ、自信を持って「アンプリチュード」を披露できました。

――まさに、精神の成熟ですね。自立していて、芯があるという。

R 自分がどういう人間なのか内側を見つめて、やりたいこと、なりたい姿を見つめてほしい。自分に目を向けて考える時間が大切なんです。自分の中に入り込んで考えることで、何をしたいのかが見えてくるはずですよ。
 化粧品って、ポジティブに生きるとか元気に生きるとか、頑張って生きていく後押しをするもののひとつだと考えています。自分が取り組んでいる大好きなことや生きていることがポジティブに考えられて、頑張れる人がひとりでも増えるといい。そう思ってこのブランドを始めました。

SOURCE:SPUR 2018年11月号「Amplitude 『女の第二章』が、はじまる」
interview & text: Amiko Enami photography: Masanori Akao〈whiteSTOUT〉 styling: Masayo Kooriyama〈STASH〉

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