Miu Miu(ミュウミュウ)による新フレグランス“ミュウミュウ ツイスト”が発売された。2015年に発表された、ミュウミュウによる初のフレグランス“ミュウミュウ オードパルファム”から続く新フレグランスライン。コンセプトはその名の通り、ツイスト。ぽってりとしたキルティングモチーフのボトル、そしてピンクのリキッドはいかにもミュウミュウらしいガーリーな佇まいだが、その香りは極めて個性的だ。
一筋縄でいかない、ツイストの効いた香りとは?
調香師のダニエラ・アンドリエがトップノートに選んだのは、ベルガモットとアップルブロッサム。軽やかかつフルーティな序章に、深みのあるシダーウッドのベースが意外性のあるツイストを演出している。時間が経つとミドルノートはさらに複雑に絡み合い、ピンクアンバーの官能的な調べに、ローストしたサトウキビのような香ばしさが魅惑のコンポジションを生み出している。
エル・ファニングが“ミュウズ”として登場
このユニークな香りを体現するミューズ、ならぬ“ミュウズ”に起用されたのはエル・ファニング。2001年に子役でデビューした彼女も、今や21歳。ヤングハリウッドきってのモードラバーである彼女は、月を舞台にした壮大なキャンペーンフィルムにて堂々たる演技でヒロインを務めた。フィルムを手がけたのは、スペインとイギリスに拠点を置くアーティスト集団のCANADA。キャンペーンビジュアルはマート・アラスとマーカス・ピゴットが撮影。彼女が主演した映画『ネオン・デーモン』さながらのスタイリッシュかつグラマラスな映像のみならず、クスッと笑える言葉遊びにも注目だ。
国内独占、エル・ファニングに上海でインタビュー
今回、上海で開催された“ミュウミュウ ツイスト”のローンチイベントに合わせて、『SPUR.JP』が日本独占でインタビュー取材に成功。新作の魅力やキャンペーン撮影の裏側、そして秘密の質問を投げかけた。
── 今回は初めての上海とのこと。観光の時間はありましたか?
中国に来ること自体が初めてだったので、とっても楽しみにしていました。昨日到着したばかりで、あまり観光する時間はありませんでしたが、昨晩のディナーにはディムサム(小籠包)を頂きました。
── 新作フレグランス “ミュウミュウ ツイスト”、とてもいい香りですね。甘くて、スパイシーで、深みがあるのに軽やかで。まさにエル・ファニングさんのイメージにぴったりだと感じました。
ミュウミュウガールをそのままボトルに詰め込んだようなイメージだと感じました。ベルガモットの甘い香りの中に、シダーウッドの深みのある香りがブレンドされていて、ガーリーなのにどこかダークで……言葉で説明するのは難しいですね。
── 香水は、つける人のキャラクターやその時の気温によっても香りが変わりますからね。では3つの単語でムードを表現してみてもらえますか?
そうですね、まず思いついた単語は、クァーキィ(quirky)。少し風変わりな、個性的なイメージ。そして、その個性を引き立ててくれる、パーソナル(personal)な存在。あともう1つ……フラーティ(flirty)、なんてどうですか?
── 恋多きイメージでしょうか?
普段はあまり良い意味で使われることのない単語ですが、個人的には親しみを込めてそう呼びたいです。自由を謳歌して、自分の感性に忠実な女性ですね。
──自由を謳歌する女性、まさにキャンペーンフィルムで演じられたキャラクターそのものですね!映画さながらの壮大なフィルムでしたが、撮影はどんな様子でしたか?
撮影は3日間かけて、スタジオで行いました。ちょっとレトロな雰囲気もあって、グラマラスで、遊び心があって、すごく面白い作品に仕上がっていて、気に入っています。猫が大好きなので、共演した猫と撮影の合間にずっと遊んでいました。
── キャンペーンフィルムの中で、ミュウミュウをアレンジした単語遊びがたくさん登場します。お気に入りを選ぶとしたら、どの単語にしますか?
全部面白くて気に入っていますが、特に好きなのは2つ。“ミュウスタッシュ (mustache、口ひげ)” と “ミュウタント (mutant、宇宙人)”。この単語遊びを引き立てるために、ミュウの発音を何度も練習しました。
── 普段、身体のどの部位に香水をつけますか?
手首に1プッシュするのが好きです。こすらず、やさしくなじませるのがコツです。香水をつけるのは、いつも最後。洋服を選んで、メイクをして、ヘアを整えて、出かける直前に香水をつける。あと部屋の中に何回か香水をふると、フワッと全身から香りが立つのでオススメです。
── 昨年発表されたミュウミュウの2018-19年秋冬コレクションではランウェイデビューも果たしましたが、ミュウミュウというブランドが特別な理由はどんなところだと思いますか?
ミュウミュウは私にとってファミリーのような存在。初めて広告キャンペーンでコラボレーションをして以来5年が経つけど、知れば知るほどファンになります。ガーリーで、レトロで、コケティッシュ、それでいて個性的でダークな一面もある。ミュウミュウの魅力を一言で表現するのは難しいですが、何より特別なのはミウッチャ・プラダの存在です。セクシーなんだけど、決して押し付けではない。女性による、女性のためのブランド。その自由な感性に、いつも勇気をもらっています。
舞台は新天地、上海で催されたローンチパーティーに潜入
“ミュウミュウ ツイスト”のローンチイベントが開催されたのは、上海の中心地にある新天地。観光名所である外灘、通称上海バンドからもほど近い距離に位置する、ラファイエット アート&デザインセンターは、フレグランスのテーマカラーであるピンクのネオンに照らされ、グラマラスな世界観を引き立てた。中に入ると、映画の撮影現場さながらの舞台美術が作り込まれ、カクテルを運んできたのはなんとキャンペーンフィルムにも登場した“ミュウタント”。そして主役のエル・ファニングが、“ミュウン ムーン” をモチーフにしたステージに登場すると、ドレスアップした現地のインフルエンサーやセレブリティたちは一斉にスマートフォンを掲げ、会場は熱狂の渦に包まれた。