まなざしはフリーウェイ、スモーキーアイで秋を駆け抜ける

この秋、おしゃれなひとはこぞってスモーキーアイを目指す。カラフル、メタリック、グラフィカル、グリッタリング……その"道のり"は自由自在だ。とあるタクシーの車内にて、モードな乗客たちとドライバーのまなざしを定点観測する。

ナイトアウトにネオンを灯すの。ルビー色に染まるまぶたでね。

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シャツ¥19,000/ザストアバイシー代官山店(ザストアバイシー)ジャケット¥58,000(参考価格)/M(ジードット) ピアス¥29,000/エスケーパーズ(リジー フォルトゥナート)

ルビー色にきらめくジェリーカラーをアーモンド形に広げた、モダン・フェミニンなスモーキーアイ。大人の遊び心ものせたくて、まつ毛は同系色のカラーマスカラで彩った。彼女のまばたきから、この夜のドラマがはじまる。

Make-up Tips

1のルビーレッドのジェリーカラーをチップに取ってアーモンドアイズを描き出し、下まぶたにもオン。上の目のキワと目尻側1/3にはさらに重ねづけする。2のボルドーのマスカラは上まつ毛のみに軽くつけ、トゥーマッチにならないよう下はあえてはずして。目もとに主張がある分、肌と唇はフレッシュにツヤめくナチュラルな仕上がりに。眉もふわりと薄めに描き、抜け感を出すことを意識する。

1 グロウな質感でスモーキーアイを紡ぐ、今年らしい新提案にベスト。水系成分を含むジュレベースが肌の上でほぐれ、リアルな濡れツヤをもたらして。ブルーやレッド、ゴールドのパールが奔放に瞬く。レヨン ジュレアイズ 09¥3,000/エレガンス コスメティックス


2 黒の色調を秘めたシックなボルドーは、まなざしに深みを与えて想像以上につけこなしやすい。しなやかなビロードを思わせるフサフサのまつ毛に。
エクストラボリューム カラーマスカラ 02 ¥4,400/Amplitude


3 マチュアな可愛げをかなえるガーネットピンク。単色でも奥行きと美しい陰影を生み出してメリハリUP。アイグロウ ジェム PK888 ¥2,700〈限定色〉/コスメデコルテ


4 よりさりげなく見せたいなら、マスカラはレッドニュアンスのブラウンを。小回りのきく細身のブラシで、短い毛や細い毛も逃さずキャッチ。
エレガンス クルーズ カラーフラッシュ マスカラ BR01 ¥2,800〈9月16日発売〉/エレガンス コスメティックス

★=モデル使用色

ドレスコードはメタリック。アイシャドウで表現するのがわたしのやり方。

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ドレス¥122,000/インターナショナルギャラリー ビームス(レジーナ ピョウ)

燦然と輝くメタルシルバーのまなざし。それはアクセサリー以上の存在感を放ち、スタイルを構築する重要なファッションピースになる。どんなドレスも格上げして未知の自分を目覚めさせ、シンデレラストーリーを紡ぎ出す。

Make-up Tips

シルバーはチップでのせてエッジをくっきりと際立たせたい。シルバーグレー(5・上段右)を上まぶたの目尻側1/3、シルバー(5・中央)を目頭側1/3、ライトシルバー(5・中段右)を中央と下まぶたの目尻側1/3に順に広げ、三日月のようなグラデーションに。さらに上まぶたのくぼみに6のパーリィなブルーを。仕上げにまつ毛の根元が濃くなるように漆黒のマスカラをつけて、目もとを引き締める。

5 モノクロームの世界を緻密に体現する、マット・サテン・メタリックの3つのテクスチャー。まぶたを隙なく塗りつぶし、なめらかに磨き上げるのがトレンド感の秘訣。プリズム・イシム・アイズ 01 ¥7,600〈限定品〉/LVMHフレグランスブランズ(パルファム ジバンシイ)


6 グリーンニュアンスでセンチメンタルにまとえる秋のブルー。オイルリッチなベースで、パウダーとは思えないほどしっとりと息づく。
スパークリング アイカラー 07 ¥2,700/PAUL & JOE BEAUTEe


7 オーロラさながらに偏光するシルバー×ダイヤモンドを思わせるきらめきのブラック。大粒のパールが動くたびにチラチラときらめいて、瞳に抗えない吸引力を。ケイト クラッシュダイヤモンドアイズ BK-1 ¥1,200(編集部調べ)/カネボウ化粧品


8 紫煙のように美しくけぶる、鮮やかなスモーキーカラーを集めて。サンク クルール〈パワー ルック〉 977 ¥7,700〈限定品〉/パルファン・クリスチャン・ディオール

★=モデル使用色

渋滞のときは、バックミラーに映るプレイフルなダブルラインを眺めるしかないのよ。

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ニット¥21,000/DES PRÉS オーバーオール¥75,000/ショールーム セッション(サヤカ デイヴィス) グローブ(参考商品)/エミリオ・プッチ ジャパン(エミリオ・プッチ)

今季のダブルラインは太く長く、線と線の間を限りなく狭めるのが正解。目を開ければスモーキーアイ風、ひとたび閉じればグラフィカルなラインメイクと、2wayの印象が楽しめる。ウィンクひとつで眠気を吹き飛ばして!

Make-up Tips

まずは9のレモンイエローのペンシルで、上の目のキワに大胆なキャットラインを。ひと筆ではなく数回に分けて描くとなめらかに仕上がる。続けて下の目頭のキワもマークして。次にアイホールのくぼみに沿って10のオレンジのラインを入れる。顔の下に鏡を置くと線を引くべき部分がハッキリ見えて失敗が少ない。最後にオレンジのシャドウ(11・右上)で上のラインを軽くなぞり、ウェアラブルに。

9 ファッションのムーブメントと呼応して、ビューティシーンにもイエローやオレンジの波が到来。こちらのペンシルはオイル成分を贅沢に配合し、スムースな使い心地を追求。リップメイクのアクセントにすることも可能。ヴィセ アヴァン リップ&アイカラー ペンシル 003 ¥1,200(編集部調べ)/コーセー


10 先端が斜めにカットされ、太い線も細い線もテクニックレスで描ける。
ディオールショウ プロ ライナー ウォータープルーフ 651 ¥3,000〈限定色〉/パルファン・クリスチャン・ディオール

11 微細なパールがほのかに揺らめき、色が発光しているような錯覚を引き起こす。ネオンカラーに注目が集まる今、真っ先に手に入れたい。ルナソル アイカラーレーション 01 ¥6,200/カネボウ化粧品


12 ゴールディなイエローを使えばポップさが抜けて、エッジィな中にもエレガンスが漂う。汗水や湿気に強いにじみにくい処方。
ハイピグメント ロングウェアアイライナー 8224 ¥3,000/NARS JAPAN

13 オレンジは少し気恥ずかしいというひとも、旬のアンバー寄りのカラーなら気負わずつけこなせそう。10種類もの植物オイルによるまぶたへのやさしさがTHREEらしい。ディメンショナルビジョンアイパレット 03 ¥6,500/THREE

★=モデル使用色

きっとこの夜の雨には、アンニュイなパープルのまなざしがよく似合う――。

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シャツ¥58,000/A.P.C.

この秋きってのトレンドカラー、パープルで目もとをグルリと囲み、輝度の高いシルバーをアクセントに。フューチャリスティックでいて物憂げな気配のある、ジェンダーレスなメイクアップ。夜の雨を反射して、儚く瞬く。

Make-up Tips

アイホールの目頭側と目尻側、それぞれの骨格をなぞるようピンキッシュなパープル(15・中央)をオン。立体感とセンシュアリティを同時に際立たせて。下まぶたはグレープ色(15・右から2番目)をチップでのせ、濃く深く彩る。14のシルバーは二重幅よりもややオーバーにのせ、グリッター感が印象的にのぞくように。下まつ毛にパープルのマスカラをのせたら、他のパーツはカラーレスに徹して。

14 まなざしの新時代を切り拓く、色と輝きのハイブリッドなスモーキーアイ。ふたつのグリッターが気まぐれに戯れ、かつてないほどまばゆく輝くシルバーはマスト。肌の油分と結合してしなやかなネットのように密着し、グリッターが飛び散らない。シークインクラッシュ 2 ¥4,200/イヴ・サンローラン・ボーテル


15 ベルベットを思わせるソフトなテクスチャーで、なまめかしいパープルが見たままに発色。その仕上がりが最大12時間長持ち。
イプノ パレット 06 ¥6,800/ランコム

16 透けるプラチナにレッドやパープル、ブルーのパールを浮かべて。手持ちのシャドウにレイヤードすれば、途端に今年らしいコズミックな光沢が。イピグメント ロングウェアアイライナー 8223 ¥3,000/NARS JAPANN


17 ミステリアスな青みのパープルと可憐なライラックのコンビ。重ねてもにごらず美しく調和し、まぶたを花びらのように。
オンブルクルールデュオ 108 ¥7,000(セット価格)〈限定色〉/クレ・ド・ポー ボーテ

★=モデル使用色

今の気分は透明感たっぷりのグレーだって、わかるでしょ?

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オールインワン¥87,000/ショールーム セッション(サヤカ デイヴィス) スカーフ¥11,000/デミルクス ビームス 新宿(マニプリ)

ゴシックなスモーキーアイはもう過去のもの。飛躍的な進化を遂げたこの秋のグレーをまなざしにけぶらせれば、重ねるほどに深く。でもどことなくエフォートレスなムードが薫り立つ。このイノセントな強さに乗らない手は、ない。

Make-up Tips

透け感のあるグレー(18・右上)をブラシに取り、目のキワから眉下にかけてふわりとのせる。下まぶたにも全体的にオン。さらに19の青みのグレーをまぶたの中央に重ねて。続いて下まぶたの粘膜に20のシルバーのアイライナーでインラインを引く。まぶたの繊細なトーンを損なわないよう、マスカラはブラウンをチョイス。肌と唇には自然なツヤと血色を持たせ、ヘルシーかつ軽やかに仕上げて。

18 ミステリアスでありつつすがすがしさすら思わせる、ブルー寄りのグレーが今季は旬。ブラーリー(=ぼやけた)ブルーと名付けられた4色は肌をくすませず、スモーキーなニュアンスだけを楽しめる。レ キャトル オンブル 324 ¥6,900/シャネル


19 ネイビーの気配を感じるフロストグレー。表情に知性と凛とした趣を添えて。ノンパール処方。
トーン タッチ アイズ 03 ¥3,700/SUQQU

20 メタリックなシルバー。大胆に"魅せる"ラインを引いても、粘膜にさりげなく仕込んでも。どんなメイクにもモダンなきらめきをもたらしてアップデート。ハイピグメント ロングウェアアイライナー 8223 ¥3,000/NARS JAPAN


21 「ディスコティーク」のネーミングが想起させるとおり、ミラーボールのように華やかに瞬く一色。繰り出し式かつシャープナーつきで、理想的な芯の細さを常にキープできる。
エモーションプルーフ ライナー 11 ¥4,300/トム フォード ビューティ

22 黄みの肌にもマッチする発色にこだわり抜いたグレー。のびがよく濃さを自在に調整でき、誰でもつけこなせるはず。ペールトーンのコーラルとの色合わせも洒落っ気たっぷり。ヴォランタリーベイシス アイパレット 06 ¥6,200/セルヴォーク

★=モデル使用色

昔から信じているの。スモーキーなピンクには、幸せを呼ぶ力があるって。

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ドレス¥83,375(参考価格)/ステディ スタディ(ベラ・フロイド) ピアス¥23,000/ショールーム セッション(モダン ウィーヴィング)

注目のネオンピンクでこめかみをじわりと上気させ、誰よりもフレッシュなモード感を。グラフィックなアイラインは流れゆくテールランプのように、見る者の視線を捉えて離さない。ハイスピードで行き着くその先は、"新しいわたし"。

Make-up Tips

クリーミィなピンク(25・右上)をこめかみに沿って広範囲にたたき込む。このひと手間で後からのせるカラーラインがグッとなじみやすく。頰骨の高い部分にはハイライト(25・右下)をオン。23のネオンピンクのラインは目尻を丸く囲むように、黒目の上から下にかけて入れる。上下のまつ毛には24のボリュームマスカラを2〜3度塗りし、’60sを思わせる束感を。唇にはイリデッセントなきらめきをのせて。

23 秋冬のシックな装いにメイクアップでネオンカラーをきかせる試みも、今季ならでは。角度によって光を放つ、鮮烈な色めきのフューシャピンク。カラー インク リクイド アイライナー 105 ¥3,800〈限定色〉/SUQQU 

24 3Dプリントにより、ブラシの表面に緻密な凹凸をつけることに成功。まつ毛に隙なく密着して、根元から毛先まで比類なきボリュームをかなえる。
ル ヴォリューム レヴォリューション ドゥ シャネル 10 ¥4,500/シャネル

25 4色すべて、顔のどの部分にも使えるマルチパレット。アイシャドウにチークやリップ、ハイライトとしてフル活用できる。コフレドール マルチデザイニングパレット 02 ¥3,500(編集部調べ)〈9月1日限定発売〉/カネボウ化粧品


26 愛らしくもパンチのあるパーリィピンク。リキッドのスムースな描き心地とジェルのホールド力を併せ持つ、独特のテクスチャー。
フェノメン・アイズ・ライナー 05 ¥4,200/LVMHフレグランスブランズ(パルファム ジバンシイ)

27 根元は濃く、毛先は繊細な大人の美まつ毛をワンストロークで実現。アイフレームがくっきり見え、ナチュラルなのに惹きつけるまなざしに。キッカ シェイプディファインマスカラ 01 ¥4,000/カネボウ化粧品

★=モデル使用色

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SOURCE:SPUR 2019年10月号「まなざしはフリーウェイ」
photography: Bungo Tsuchiya 〈TRON〉(model), Mitsuru Kugue (products) make-up: DAKUZAKU 〈TRON〉 hair: Kazuhiro Naka 〈KiKi inc.〉 styling: Kayo Yoshida model: Vovk, Marina, Victor Norberg, Amy Gambini edit: Yukiko Ogawa

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