永遠の愛のシンボルともいえる老舗ジュエラー・ティファニーが、新たなフレグランスライン「ティファニー & ラブ」をローンチ! 「ティファニーのヘリテージを維持しながらも、より幅広い愛の定義を表現できるようなモダン・ラブの香りを目指した」と話すのは、チーフ・アーティスティック・オフィサーであるリード・クラッコフ。その言葉どおり、様々な愛の形に寄り添う香りが完成した。
ティファニーのジュエリーデザインを手がけているリード・クラッコフによる、初のフレグランスボトルデザインも印象的。(左)ティファニー & ラブ フォー ハー オードパルファム 50ml ¥13,200/90ml ¥18,000・(右)ティファニー & ラブ フォー ヒム オードトワレ 50ml ¥9,300/90ml ¥12,600
女性に向けた「ティファニー & ラブ フォー ハー オードパルファム」と共に、ブランド初のメンズフレグランス「ティファニー & ラブ フォー ヒム オードトワレ」も登場。2つの香りには、共通してティファニーブルーを連想させるブルーセコイアが用いられた。ウッディで爽やかな香りには、思わず深呼吸したくなる心地よさがある。“LOVE”といえば、スイートな香り、という常識は、軽やかに裏切られる。
「ティファニー & ラブ」に調合されたナチュラルな素材。厳選された香料の組み合わせは、2人が恋に落ちカップルとなることで生まれる新たなアイデンティーをイメージ
「甘い香りを避けたわけではないけれど、ラブ=スイートというのはあまりに典型的。メンズの香りで重視したのは、恋に落ちたときの電気が走るようなドキドキ感です」と話すのは、「ティファニー & ラブ フォー ヒム オードトワレ」を担当したパフューマーのニコラ・ボリュー。カルダモンなどのスパイスをトップノートに、ウッディな香りに変化していくことで、長く育まれる愛を再現した。
一方、ウィメンズの「ティファニー & ラブ フォー ハー オードパルファム」の調香を手がけたオノリン・ブランは、「モダン・ラブとは、ルールを破ること」とひとこと。メンズの香水に使われることの多いブルーバジルをあえて選び、産地にもこだわった、上質で気品ある芳香のネロリをブレンド。摘みたてのようなフレッシュなアロマからは、淡い恋心ではなく、ポジティブで自立した女性像が浮かび上がる。「愛することは、自分に正直に、自由になることでもあるから」。そんな彼女に、香水を楽しむ秘訣を尋ねると、「恐れずに好きなものを身につけること。誰かのマネではなく、カルチャーや自分にフィットするものを、オープンマインドに楽しんで」と語った。
マーク・ロンソン(左)のレーベルからデビューした初の女性アーティスト、キング・プリンセス(右)
NYで開催された新フレグランスのローンチイベントでは、LGBTQの次世代アイコンとしても注目を集める歌姫、キング・プリンセスが登場。「ティファニー & ラブ」とのコラボレーションとして、マーク・ロンソンがアレンジしたタートルズの名曲『ハッピー・トゥゲザー』を熱唱した。そして、「歴史と影響力のあるティファニーが、クィアやさまざまな愛の形を発信することがすばらしい。シンプルに愛は愛だから」と語った。
2020年、愛する勇気の詰まった「ティファニー & ラブ」の香りを毎日のリチュアルに取り入れたい。
text: Mari Fukuda