photography: Satoshi Yamaguchi
見えない脅威から自衛するため、マスクが手放せないウィズコロナ。今や、ファッションの一部にまでなりつつあるマスクだけれど、美容においては、肌荒れやニキビ、赤み、メイク崩れなどのトラブルが女性たちを悩ませている。さらにネガティブな要因が増えそうな夏を前に、マスクをしながら美肌を保つ予防とケア、メイクアップのTIPSを、美容皮膚科医の貴子先生がレクチャー。
教えてくれた方●貴子先生松倉クリニック代官山院長。美容皮膚科医、形成外科医。現代女性の複雑な肌悩みの原因を探り、内外からアプローチして確かな結果を出す診断と治療に定評がある。化粧品にも精通し、選び方、使い方のアドバイスも。
Q１ マスクをすると、肌荒れやニキビができやすくなるのはどうして？
「一番影響が大きいのは、摩擦による刺激。長時間マスクをつけた状態で話しをするなどで動いたり、着脱を繰り返すことで、マスクで擦れるアゴや口周り、頬の高い部分などに肌荒れを起こしやすくなります。特にごわつく紙マスクだと刺激が強いようです。またマスクの中は湿度が高く、雑菌が繁殖しやすい環境なので、吹き出物ができる人も少なくありません」（貴子先生、以下同）。
Q２ マスク荒れを回避する方法は？
「マスクの内側に柔らかいガーゼを挟んで、肌に触れる部分の刺激を抑えること。マスクの素材は、ごわつく不織布より、フィット感が高く肌当たりの柔らかいポリウレタン素材や布の方が肌荒れリスクも少ないはず。圧迫が強いと摩擦も大きくなるので、ゴム部分が短すぎないものを選んで。人がいない時や、ソーシャルディスタンスが取れる安全な場所では、できるだけ外して通気性を保ちましょう」。また、厚みのあるクリームや塗ったまま眠れるナイトパックなどで肌をしっかり保湿した上でマスクを装着すると、保護効果がアップ。
マスク荒れ予防にオススメアイテム
湿潤療法に着想を得て開発された、まるで人工皮膚のような極薄膜を作り出すスキンケア。ヴェールエフェクターをなじませてから、ディフューザーのスイッチをオン。肌に吹き付けると極薄の繊維が密着して肌の動きに寄り添う透明の膜を作り、湿潤環境を整えて水分をキープし続ける。夜のスキンケアの仕上げに使うスペシャルケアだが、マスクの下に仕込むと摩擦が減り肌荒れ回避に役立つ。
夏特有の乾燥ダメージをケアする、ひんやり感触が心地いい保湿ジェル。天人花の果実エキスの他、保水成分リピジュアやシロキクラゲエキス、アミノ酸など、潤いをチャージする成分がたっぷり。柔らかなジェルがスーッとのびて肌と一体に。ベタつかないテクスチャーで刺激なく使え、清々しい香りに思わずリラックス。
TAISHO BEAUTY
https://taisho-beauty.jp/shop/brand/adrys
0120-160-901
Q３ マスク荒れをしてしまった時の、適切なお手入れは？
「とにかく肌を乾燥させないこと。赤みやカサつきが激しい時は、抗炎症作用のあるクリームやステロイド剤などで落ち着かせます。ニキビは通常のニキビケアと同じ。優しく丁寧に洗顔して清潔に保ち、低刺激な保湿アイテムで潤いバランスを整えましょう。過剰な皮脂分泌を抑えるビタミンC配合のスキンケアも有効です。乾燥を助長するオイルクレンジングや摩擦刺激を与えるふき取りクレンジングは避け、必要な潤いを守り、肌の修復機能を促しながら、バリア機能を強化できるようなジェルやクリームを仕上げに」。
マスク荒れ対策にオススメのスキンケア
高精製のワセリンが肌表面に保護膜を形成し、刺激から守り、潤い環境をキープ。敏感肌でも使える低刺激処方で、ニキビや肌荒れ、赤み、シミを防ぐ薬用有効成分配合。なめらかにとろけるみずみずしいテクスチャーは、夏も快適に使える。
ナノファイバージェルが、ピュアビタミンCと即効型ビタミンC誘導体の浸透を高め効果を最大限に引き出す、多機能オールインワンゲル。潤い、ハリ、くすみケアのほか、大人ニキビやたるみ毛穴にも確かな手応えを実感。洗顔後、これ１品でOK！
ロート製薬 オバジコール
https://www.obagi.co.jp
03-5442-6098
Q４ マスク着用時は、メイクはしない方が良い？
「メイクをしても問題ありません。崩れや、マスクへの色移りが気になるなら、BBクリームやCCクリームなど下地感覚で使える薄づきのアイテムを選びましょう。ただし、一般的なマスクには紫外線防御効果はないので、UVケアはマスト。擦れや蒸れで落ちやすいことを考慮し、外に出る前には塗り直すくらいの意識が必要です」。
マスクメイクにオススメのベースメイクアイテム
マスク生活で注目を集めている、フレッシュな水のツヤを纏うジェルおしろい。独自のウォーターフィルム処方が肌のトップコートとなり、ベースメイクのヨレや色移りを防ぎ、潤いを閉じ込めて摩擦からも保護。ファンデやBBの仕上げに“パフでポンポン”を習慣に。
するする広がる軽やかな使用感で、パーフェクトに紫外線をカットし、環境ストレスもブロック。水溶性保湿成分をたっぷり含み、みずみずしい潤いとハリ、ツヤが長時間続く。ラベンダーローズは、くすみや毛穴を消し去り透明感が際立つ肌に。
ニキビの原因になる微小な毛穴詰まりに12時間直接アプローチし、マイルドピーリング効果を発揮。消炎と美白、２つの有効成分でニキビはもちろん、ニキビ跡も防ぐ。しっとりなじんで肌表面の凹凸をカバーし、するっとなめらかな涼感美肌仕上げ。
ドクターフィル コスメティクス
www.phil-inc.com
0120-16-6051
紫外線や乾燥から肌を保護しコンディションを高めて、さらに美しく見せる、98％天然由来成分の多機能下地。皮脂分泌をコントロールし、環境の変化にも揺らがない肌へ。ナチュラルな肌色で色ムラや毛穴を隠し、精油の香りでポジティブな気分を引き出してくれる。
Q５ この先もマスク生活が続きそう。夏に向けて、肌のためにマスク着用時に気をつけたいことは？
「気温が上がってくると、汗や密封による蒸れで、赤味やかゆみ、ニキビ、肌荒れリスクがさらに高まる可能性も。できるだけ通気性の良い素材で、紫外線防御効果のあるマスクを選ぶのがオススメ。そして、マスク荒れを起こしてしまったら、とにかく肌に触らないこと。ニキビができている時は、摩擦や雑菌だけでなく糖質過多も要因の一つなので、糖質の少ない食事を心がけましょう」。
text:Eri Kataoka
