2022.02.05

"十人十色"の彩りを讃え合おう! アイカラーパレット、自由形

まなざしを彩るカラーパレットが多様化し、自らのスタイルを自在に表現できるようになった今。ひとつのパレットから広がる可能性は無限大だ。自分の"色"に合わせたほかの誰とも似ていないメイクアップで、あなたのアイデンティティを鮮やかに咲き誇らせて。

S T Y L E : 0 1 スキントーンが違うふたりの"Upcoming purple"パレット

(右)ベアトップ¥15,400・中に着たトップス¥9,900/オーラリー スカートにしたワンピース¥89,100(ラロ)・ネックレス¥30,250(カフカ)/ハルミ ショールーム チョーカー¥16,500/ソワリー ヘアバンド/スタイリスト私物 (左)コート¥132,000・ジャケット¥104,500/オンワード樫山(ジョゼフ) ピアス¥15,400・ネックレス¥17,600/ソワリー

この春きってのトレンドカラーがパープルだ。かつてないほど軽やかになり、過去の妖艶なイメージを一新。黄み肌の場合は濃くつけるとひと昔前の印象になるので、ラベンダー系を薄くのせて肌の透明感を活かして。白ラインや束まつ毛などキャッチーな要素を併せて取り入れると、パステルカラーもモダンに見える。褐色肌の場合は青みのパープルを濃いめにオン。ただし幅広にするとやはり古く見えるので、ラインを引くようにアクセント的に取り入れたい。パープルの発色を引き立ててくれる、寒色系のマスカラを併用して。

(上)ORBIS

"面"で輝くパールが大人の肌から浮かない発色を実現。目もとのくすみも一掃し、トレンドカラーを最高にフレッシュにまとえる。ひそかにまなざしを刷新したいなら右下のブラウンパープルを。
フォートーンズスタイリングアイズ 05 ¥2,200〈2月21日発売〉/オルビス

(中)THREE

表情にやわらかな透明感が薫る、大粒パールを浮かべたラベンダーが主役。まぶたにしっとり息づくしなやかなグラデーションは、4色すべてがクリームだからこそ。等身大のカラーメイクを楽しんで。
ディメンショナルビジョンアイパレットアリー 04 ¥7,150/THREE

\モデル使用色/
(下)bareMinerals

シックでいて発色のよいパープル系2色は、肌なじみとトレンド感を兼ね備えたitカラー。6色を混ぜてムードを自在に操れるのも魅力。自然由来成分95%のヴィーガン処方。
ミネラリスト アイシャドウ パレット へザード¥5,280〈4月20日発売〉/ベアミネラル

 

Make-up tips for peach skin tone

ラベンダーで目を囲む
ラベンダー(使用色上段・中央)は指でアイホール、ブラシで下まぶたにオン。白のリキッドラインを下のインサイドに引いて。

❷パープルは締め色として
パープル(同下段・中央)は上の目のきわにライン状に。下は目頭と目尻側⅓のきわにのみ入れ、中央をはずして抜けをつくる。

❸影色で彫り深に見せて
マットなベージュ(同上段・右)をブラシに取り、アイホールのくぼみの目尻側、鼻根の脇にサッとのせて骨格を際立たせる。

(右)白ライナーはパール感のないマットなものを。目尻はスッと引き抜くように。ザ カラー リキッド アイライナー 104 ¥3,300〈限定色〉/ADDICTION BEAUTY 
(左)スキントーンをクリアに引き立てるべく、高い部分にツヤを。スティック グロウ 005 ¥5,500〈限定品〉/パルファン・クリスチャン・ディオール

 

Make-up tips for olive skin tone

❶影色で自然なメリハリを
ベージュ(使用色上段・右)はアイホールのくぼみに沿って。先に青のマスカラを塗っておくとパープルの発色を調整しやすい。

❷目頭は大胆に囲んで
ラベンダー(同上段・中央)とパープル(同下段・中央)を混ぜて目頭を「く」の字に囲み、そのまま下まぶた全体を彩る。

❸目尻を三角にハネ上げる
斜めカットのブラシで2と同じくラベンダーとパープルを混ぜ、目尻に三角のシャドウラインを。細くハネ上げるより断然モダン。

(右)紫の気配をはらんだブルー。白のマスカラ下地を塗っておき、とびきり発色よく。エクストラロング カラーマスカラ EX-01 ¥4,840〈限定色〉/Amplitude 

(左)唇はパープルピンクで目もととトーンを合わせて。まばゆいグリッターが瞬く。ケイト ミニリップモンスター EX-4 ¥880(編集部調べ)〈限定品〉/カネボウ化粧品

S T Y L E : 0 2 ジェンダーが違うふたりの"Warm & Cool"パレット

(上)ドレス¥49,500/ハルミ ショールーム(リブ ノブヒコ) インのブラ/スタイリスト私物 (下)ブルゾン¥57,200・インのトップス¥30,800/オーラリー

暖色と寒色の両方が入ったパレットにも注目。対極のカラーがまなざしの可能性を縦横無尽に広げてくれる。メンズのメイクアップが当たり前になった今、男性の場合は主役にしたいカラーでアーティなシェイプを潔く描いて。ここではブルーだけれど、暖色でももちろんOK。女性の場合、見慣れたグラデーションはアウト。暖色と寒色をバイカラー使いすることが今年らしさの秘訣。ただし両方を盛るとトゥーマッチになるので、ブルーを幅広につけたらオレンジを幅狭にするなど、足して10になるバランスを心がけて。

(上)Yves Saint Laurent

名のとおり、レザーのクラッチバッグを思わせるデザインに心躍るアイパレット。メゾンのアイコン・タキシードに着想を得た10色はブルーとカーキがアクセント。組み合わせ次第で印象自在。
クチュール カラー クラッチ 4 ¥13,200/イヴ・サンローラン・ボーテ

(中)DAISY DOLL by MARY QUANT

ミントとテラコッタのコンビはやさしいコントラストで、"寒暖メイク"をよりナチュラルにモノにできる。3種のオイルを配合し、時間がたっても艶やかなまま色褪せない。
デイジードール アイカラー パレット G-01 ¥1,430〈3月上旬発売〉/クラブコスメチックス

\モデル使用色/
(下)LUNASOL

自然な光沢のカラーパールからなるブルーは、存在感を放ちながらもエフォートレスにつけこなせる。マッチングを計算してつくられたコーラルが、互いを美しく引き立て合って。
ルナソル アイカラーレーション EX19 ¥6,820〈3月18日限定発売〉/カネボウ化粧品

 

Make-up tips for men

❶下の目頭をブルーでなぞる
ブルー(使用色左下)を小さく平たいブラシに取り、下の目頭のきわに細めのライン状にオン。ボカさずクッキリと。

❷ブルーを目尻にスクエアに
①と同じブルーで四角を描くように目尻を囲む。グラフィックなシェイプは一本一本が太い眉や硬質な肌と好相性。

肌はカラーレスパウダーでテカリを抑えてさらりと整え、格好のキャンバスに仕立てて。
ライトリフレクティングセッティングパウダー プレスト N 5894 ¥5,500/NARS JAPAN

 

Make-up tips for women

❶ブルーで黒目の下をマーク
ブルー(使用色左下)を上のインサイドに入れ、黒目の下にライン状に。小さく平たいブラシを使うと緻密に描ける。

❷コーラルを目の両脇に
コーラル(同右上)で目頭を「く」の字に囲み、目尻をスッとのばす。ブルーよりも軽いタッチでふんわり彩って。

❸まぶた中央に光を集めて
上まぶたの一番高い部分にホワイト(同左上)を指でトンッとのせ、ハイライトのように。メリハリアップを狙って。

まなざしが鮮やかな分、唇には深みに満ちたガーネットブラウンを。驚くほどなめらか。
ルージュ アリュール ヴェルヴェット ラ コメット 178 ¥5,390〈2月4日限定発売〉/シャネル

S T Y L E : 0 3 テイストが違うふたりの"Too vivid"パレット

(上)シャツ¥26,400/ベストパッキングストア(アレッジ) ベアトップ¥12,100/オーラリー その他/スタイリスト私物  (下)ニットTシャツ¥29,700/オーラリー ベアドレスにしたスカート¥38,500/ハルミ ショールーム(リブ ノブヒコ)

ネオンオレンジにキャンディピンク。かつては1色で構成されることが多かった"派手色"が2色以上入ったパレットの人気が急浮上。混ぜたり重ねることで意外なほど調和するので、突き抜けた鮮やかさをモノにして。ビビッドカラーがハマるポップな彼女は、色をボカすと甘くなるのでグラフィカルにつけることを意識。まなざしが洗練される。モダンなテイストの彼女はビビッドカラーを"面"でのせてシンプルな服のスパイスに。ただし何色も広げすぎず、メインカラーとサブカラーをメリハリつけて。

\モデル使用色/
(上)KANEBO
輝度と透明感を最大限引き出したパール顔料。肌に溶け込む粉感のない高密着処方。それらの相乗効果で、このうえなく鮮やかなビビッドカラーも肩の力の抜けた印象でつけこなせる。
アイカラーデュオ 16 ¥2,530〈2月4日発売〉/カネボウインターナショナルDiv.

(中)SUQQU
きらめくピンクにシマーなレッド、透け感のあるイエローゴールドは、ソフトなグレーでさりげなく締めることでひときわまといやすく。オプティミスティックな中にもマチュアな陰影をひそませる絶妙なカルテット。
シグニチャー カラー アイズ 07 ¥7,700/SUQQU

(下)LUNASOL
鮮明なビビッドカラーにオイルを配合したり、シルキーな光沢感を持たせて、肌の奥から湧き上がるような色づきを実現。ブレンドしてもレイヤードしてもにごらず、水彩画のように自由なアイメイクを。
ルナソル アイカラーレーション 13 ¥6,820/カネボウ化粧品

 

Make-up tips for pop style

❶黒目の上にピンクを"置きのせ"
ピンク(使用色下)を細身のブラシに取り、黒目の上にスタンプするように彩る。ブラシのシェイプを活かして。

❷下まぶたのキワにオレンジを
オレンジ(同上)を細身のブラシに取り、下まぶたのきわを太めのライン状にマーク。目頭〜目尻までをジャストに。

(右)ポップな装いの中にも意思を感じさせるべく、眉はペンシルで隙間を埋めて毛流れを強調。
ケイト ラスティングデザインアイブロウW(スクエア)BR-5 ¥1,210(編集部調べ)/カネボウ化粧品 
(左)唇はヌードコーラルのバームでほのかに彩る程度が目もととグッドバランス。
ルージュ ココ ボーム 916 ¥4,730/シャネル

 

Make-up tips for modern style

❶指で発色よく"面"づけ
ピンクマスカラを下まつ毛にオン。ピンクシャドウ(使用色下)はアイホールに、目尻がつり上がったアーモンド形に広げて。

❷上下をピンクでつなげて
①と同じピンクをブラシに取り、下まぶた全体にのせて上のシャドウとつなげて。アーモンドアイだから囲んでも甘くならない。

❸オレンジをアクセントに
オレンジ(使用色上)を細身のブラシに取り、上の目尻側⅓のきわにピッときかせて。ビビッドカラー同士でもメリハリがかなう。

(右)まつ毛が真っ黒だとせっかく面づけしたピンクが沈むので、下のみに明度の高いピンクをオン。
カラーリングマスカラ 04 ¥1,650/イミュ(オペラ) 

(左)唇をみずみずしいチェリーのように仕立てるシアーレッド。赤リップがリバイバルの予感。
ルージュ ディオール 565 ¥4,950〈2月4日限定発売〉/パルファン・クリスチャン・ディオール

SOURCE:SPUR 2022年3月号「アイカラーパレット、自由形」
photography: Masaya Tanaka 〈TRON〉(model), Kevin Chan (product) make-up: DAKUZAKU 〈TRON〉 hair: Kazuhiro Naka 〈KiKi inc.〉 styling: Saeko Sugai model: Tiara, Gray Del Fierra, Hector, Sen, HIBARI edit: Yukiko Ogawa

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