すっきりとして心地よく、スタイルを選ばずまとえ、誰からも愛されているお茶の香水。それを、お茶そのもののようにお菓子とともに味わってみたら? 新しい香りの世界へようこそ
すっきりとして心地よく、スタイルを選ばずまとえ、誰からも愛されているお茶の香水。それを、お茶そのもののようにお菓子とともに味わってみたら? 新しい香りの世界へようこそ
それぞれのエキスパートが語る、ティーフレグランスと茶菓子の相性
本物のお茶にペアリングするように、香水とスイーツを合わせると?香りの専門家とスイーツライターが、それぞれの観点から考える
chicoさん(スイーツライター)
女性誌やWEB、TVなどでのスイーツについての執筆、企画、特集監修をはじめ、幅広く活躍。小泉祐貴子さん(香りディレクター/コンサルタント)
長年の香料開発の経験を生かし、香りを軸とする数多くの事業を展開。香りを知り尽くしたオーソリティ。
「お茶がきれいに香る」香水がお菓子に調和する
小泉 1992年に登場した世界初のティーフレグランスが、ブルガリの〝オ・パフメ オーテヴェール〟。そのフレッシュな心地よさが世界中で注目され、ティーノートは一気に人気の香調になりました。そして2000年発売のエリザベス アーデンの〝グリーン ティー〟も日本人に人気の高い香りです。その後、〝グリーン ティー〟という名前の香水が、数多く誕生したんです。
chico 今回フレグランスとお菓子のペアリングと聞いて、最初はちょっとびっくりしたんです。でも実際に試してみると、このグリーンティーの香りのように、合うお菓子のイメージが湧くものも多くて。フルーツやスパイスなど、食べ物にある要素もブレンドされていると、合わせやすかったです。
小泉 そうですね。あまり個性が立ちすぎず、フレッシュでティーノートがきれいに出ている香水が、お菓子と好相性。誰にとってもつけこなしやすい香りであるともいえます。
カギになるのは香りの重さとお菓子の風味とのバランス
chico ティーノートには、ずいぶんいろんな種類があるんですね。
小泉 ブラックティーと呼ばれる、主に紅茶をメインとしたタイプに加え、より繊細なホワイトティーや、グリーンティー、フレーバーティーなどもあります。ホワイトティーはなめらかでやわらかく、ブラックティーは少し発酵感があって、深みのある香り立ち。
chico 香水にスイーツを合わせるなら、香りとお菓子の重さを合わせるといいのかな、と思います。たとえば軽やかな香調には、フルーツやゼリーなどのみずみずしいものを。重ためなら、まったりとした味わいや生地感があるものを。あえて、フレッシュな柑橘など軽やかな味覚を合わせて、重たい香りをサッパリさせてもいいですね。嗅覚から味を感じることは多いですが、お菓子と同じ要素が入った香りだと、おいしさがより際立ちます。
小泉 香りを知覚する仕組みには、二つのルートがあります。一つは空気中にある匂いが鼻から入ってきて感知するもの。もう一つが食べ物の味と一緒に口から入ってきて、喉から鼻に戻ってきて感じるものです。これがよく耳にする、〝風味〟なんです。ティーフレグランスとお菓子の組み合わせは、匂いと風味を同時に楽しめるのが面白いところ。風味を強くして、それを邪魔しない軽やかな香りを合わせたり、同じニュアンスをもつものを合わせて、それを知覚としても強め合うなど、いろいろな選択ができそうですね。
chico 食べ物と接するという仕事柄、フレグランスはつけにくいと思っていたんですが、お茶の香水なら食べるものにもなじみますね。
小泉 ティーノートには、心地よいフローラル調のリナロールや、ベルガモットにも似た、茶葉のニュアンスもあるリナリルアセテートといった香り成分が特徴的に含まれます。だから食事の場所でも、違和感がないんです。
chico お茶そのものを合わせるのと同じように、香水とも合わせられるんだというのは、新しい発見でした。
小泉 お茶を飲んだあとの余韻を演出することだってできますね。ティータイムにふさわしい雰囲気作りや、高揚感を高めることもかなうんです。香りの力を味方につけて楽しんで。
【 代表的なお茶の香水早見表 】
1...爽やかさ
2...香りの重さ
3...お茶らしさ
ティーフレグランスに合わせたいスイーツ
それぞれのお茶の香水にマッチする、「今すぐ買えるお菓子」をスイーツライターのchicoさんが厳選。新感覚のマリアージュをあなたも楽しんで













