アメリカ連邦最高裁判所が、人工妊娠中絶の権利を認めた1973年のロー対ウェイド判決を覆す判決を下した。これにオリヴィア・ロドリゴ(19)は最高裁判事を名指しで「嫌い」と語るなど、多くのセレブたちが悲しみと怒りの声を上げている。
2022年6月24日(現地時間)、アメリカ連邦最高裁判所が妊娠15週以降の中絶を禁じるミシシッピ州法を合憲と認めた。これにより、人工妊娠中絶の権利を認めた1973年のロー対ウェイド判決は覆され、中絶を禁止・制限するかは、各州によって定められることになった。
この判決に対し、全米で抗議活動が行われる中、大きな声を上げたのはオリヴィア・ロドリゴ(19)。25日(現地時間)、イギリスの野外フェス、グラストンベリー・フェスティバルで行われたリリー・アレン(37)のステージに登場したオリヴィアは、「とにかくショックで、恐怖を感じる」「多くの女性と少女たちがこれにより命を落とす」と観客に語りかけた。
さらに「次の歌を、最高裁判所の5人に贈る」とロー対ウェイド裁判の判決を覆す判断を示した5人の判事の名前を挙げ、「私たちはあなたたちが大嫌い!」と宣言し、リリーのヒット曲『F**k You』をふたりで熱唱した。
この判決に対し、オリヴィアの他にも多くのセレブたちが悲しみや怒りの声を発信。ヘイリー・ビーバー(25)は、インスタグラムのストーリーに「言葉にならない。ひどい喪失感と失望感。これは本当に、本当に恐ろしいこと」とコメント。
I’m absolutely terrified that this is where we are - that after so many decades of people fighting for women’s rights to their own bodies, today’s decision has stripped us of that. https://t.co/mwK561oxxl
— Taylor Swift (@taylorswift13) June 24, 2022
テイラー・スウィフト(32)は、元ファーストレディーのミシェル・オバマ(58)が「母、祖母、曽祖母たちが経験してきたことを、私たちも再び経験しなくてはいけない」と悲痛な胸の内を語った声明をリツイート。
そして「私たちの国の現状を知り、本当に恐怖を感じている。何十年もの間、女性の体の権利をめぐって多くの人が闘ってきたのに、今日その権利が剥奪されたのだから」と自身の思いを明かした。
「アメリカでは、女性より銃の方が権力を持っている」とインスタグラムのストーリーで語ったのは、キム・カーダシアン(41)。現在第2子を妊娠中のソフィー・ターナー(26)は、「もし人々の命を大事にしているなら、銃乱射事件が起きた後、銃規制が行われるはず。(今回の判決も)人々の命を大事にしているのではなく、女性の体と権利をコントロールしているだけ。本当におぞましい」と語る動画をインスタグラムにアップした。
判決が下される前から、人工妊娠中絶禁止に反対するキャンペーンに名を連ねるなどしてきたオリヴィア、ヘイリーといったセレブたち。今後、どのようなアクションを起こすのかにも注目が集まっている。