ジョニー・デップ(59)が元妻アンバー・ハード(36)を名誉毀損で提訴し、勝訴判決を得た裁判の非公開文書が公開された。それにより、様々な理由で法廷では語られなかった、ジョニー側とアンバー側それぞれの新たな主張が明らかに。
ジョニー・デップ(59)が元妻アンバー・ハード(36)を名誉毀損で提訴し、勝訴判決を得てから2カ月。裁判中は非公開とされていた文書が公開され、またもや大きな話題を呼んでいる。
文書の公開を決めたのは、今回の裁判の判事を務めたペニー・アズカラテ氏。6,000ページにもわたる膨大な文書には、裁判に至るまでの様々なやりとりが詳細に記録されているという。
裁判では採用されることのなかった証言や、お互いの弁護士が証拠の取り下げを申請し判事が認めたものなど、法廷では語られなかった双方の主張が初めて公開される形になった。
そんな文書の中で特に注目を集めているのが、かつてアンバーがストリッパーをしていた、という情報。アンバーの弁護士が文書の中で「デップ氏は(裁判に)関係のない個人的なことを、証拠として出そうとしている」と主張。
ジョニー側が提出しようとしている証拠として、「(1)アンバーのヌード写真(2)アンバーの妹ホイットニー・ヘンリケスが出演するリアリティ番組のビデオ(3)ホイットニーとアンバーの過去の恋愛(4)ジョニーと出会うずっと前に、アンバーが短期間エキゾチックダンサーをしていたこと」の、4点を挙げている。
ここではエキゾチックダンサーと記載されているが、アンバーの弁護士は文書の中の別の記述で「(アンバーが)俳優になるためにロサンゼルスに引っ越してきた後、ストリップクラブで短期間働いていたということは、そのずっと後にデップ氏と交際したことや、彼から暴力を受けたかどうかには関係がない」と主張。
17歳で高校を退学し、俳優を目指していたというアンバーの過去の経歴が、思わぬ形で露呈することになった。
もうひとつ、世間の関心を集めたのが、「妹ホイットニーが出演するリアリティ番組のビデオ」という記載。ジョニー側が証拠として提出しようとしたのは、芸能界入りを目指していたというホイットニーが出演したリアリティショーの中で、ホイットニーの体にあるアザを友人が指摘するシーン。
友人が「アンバーに暴力を振るわれたのね」とホイットニーに尋ねると、ホイットニーは「話したくない」と返答。ジョニーに対し度々暴力を振るっていたという疑惑があったアンバーにとって、このビデオが明るみになるのは都合が悪い、ということだったのだろうか。
ホイットニーが姉のアンバーに暴力を受けてきた疑惑は、裁判の中でも何度も話題に。ジョニーの弁護士がホイットニーに「あなたの人生でアンバーに暴力を振るわれたことはありますか?」「物を投げられたことは?」などと繰り返し聞く場面もあったが、ホイットニーはその全てに「ノー」と答えていた。
一方、アンバー側にも、却下された証言や証拠は多くある。その中の一つが「ジョニーが勃起不全であった」という主張。文書には「そうした(ジョニーの身体的な)状態は、ジョニーが(日常的に)怒り(を露わにしていた原因であり)、瓶を使ってアンバーをレイプしたことを含めた性的暴力に関連している」と記載されている。
結果的にジョニーの身体的問題が裁判で語られることはなかったが、瓶を使ったレイプについてはアンバーが法廷で証言。ジョニー側は暴力行為やレイプ疑惑を一貫して否定していた。
ジョニー側の勝訴で幕を閉じたかに思われた一連の裁判だが、先日、アンバー側は「陪審員の不当な入れ替わり」を理由に判決の無効と裁判のやり直しを求め、裁判所に意見書を提出したばかり。もし裁判がやり直しとなれば、さらなる泥沼裁判となることは間違いなさそうだ。