マライアの実父、アルフレッド・ロイ・キャリー(享年72)と結婚し、3人の子どもを授かったパトリシア。名門・ジュリアード音楽院で学び、過去にはオペラ歌手・ボーカルコーチとして活動した経歴を持つ。アルフレッドとは、マライアが3歳の時に離婚している。 マライアの天性のボーカルは母から受け継いだもので、マライア自身も2009年に出演したCBSの番組『サンデー・モーニング』で、「母は間違いなく、私にインスピレーションを与えてくれた最初の人。彼女は元オペラ歌手で、今でも歌っているわ」と話していた。 そんな母との親子関係は長年複雑な状況にあり、マライアは2020年に出版した自叙伝『The Meaning of Mariah Carey』のなかで、「私の人生のさまざまな面と同じように、母との関係も、矛盾と相反する現実に満ちていた。それは白か黒かというものではなく、虹のような感情だった」「私たちの関係は、プライド、痛み、恥、感謝、嫉妬、賞賛、そして失望が入り混じったトゲだらけのロープのようなもの。複雑な愛が、私と母の心を縛り付けている」と告白。 しかし浮き沈みはあったものの、マライアは母と番組で共演しデュエットを披露するなど、絶縁状態にはなかったようだ。また自叙伝の一部をパトリシアへ捧げており、「私の母、パットへ。私は、あなたが全てのことを通して、あなたにできる限りベストを尽くしてくれたと信じています。私はいつも、あなたを精一杯愛します」と綴っている。