ミシェル・オバマ、殺害されたロブ・ライナー監督夫妻と事件当日に会う約束をしていた。ケビン・ベーコンやデミ・ムーアが追悼メッセージを寄せる

12月15日（現地時間）に元米ファーストレディのミシェル・オバマ（61）は、米トーク番組『ジミー・キンメル・ライブ!』に出演。事件当日に、ライナー夫妻と会う約束をしていたと明かした。「私たち（ミシェルとバラク・オバマ前米大統領・64）は、何年も前から彼らを知っていて、昨夜に会う約束をしていたのです」とミシェル。ライナー夫妻の訃報が報じられた後、バラクは「ミシェルと私は、ロブ・ライナーと愛する妻ミシェルの悲劇的な死に心を痛めています。ロブは映画とテレビで数々の功績を残し、私たちにとって最も大切な物語をスクリーン上で生み出してくれました」などと追悼した。

ミシェル・オバマはまた、この件についての発言が批判されているドナルド・トランプ米大統領（79）について、名指しせずに言及。ロブは民主党の支持者としても有名だが、ドナルドは自身のSNSでライナー夫妻の死を「非常に悲しい出来事」としつつ、「（ロブの）巨大で揺るぎなく、治療不可能な『トランプ錯乱症候群（トランプ大統領を批判する人を精神疾患呼ばわりする表現）』という病が、他人に怒りを引き起こしたために死亡した」などと発言していた。これに対してミシェルは、「これだけは言わせてください。一部の人たちの発言とは違って、ロブとミシェルは誠実で勇気ある人々です」と話した。

ミシェルのみならず、ライナー夫妻の突然の死に深く悲しむ著名人が続出。俳優のケビン・ベーコン（67）は涙ながらに、ロブへの追悼動画をインスタグラムに投稿。

「どういうことか分からないけど、ロブ・ライナーが『ア・フュー・グッドメン』（1992）の仕事をくれたんだ」とケビン。「90年代だったと思うけど、その仕事がもらえて本当に嬉しかった。だって、みんなは知っているかどうか分からないけど、僕の一番好きな映画は『スパイナル・タップ』なんだ。監督から連絡がきたときは興奮したよ」とコメント。また、撮影当時について「現場は本当に楽しくて、毎日一緒にランチを食べていました。その場にはミシェルもいたし、僕の妻もいたんだ。夢のような時間だった」と振り返った。続けて、「だから僕は今日、彼を知っていたすべての人に愛を送ります。みんなが今日傷ついていることを知っているからです」と述べた。

『ア・フュー・グッドメン』でケビンと共演したデミ・ムーア（63）もSNSで追悼メッセージを投稿。ライナー夫妻の写真と、『ア・フュー・グッドメン』の現場で撮影された貴重な写真に、「ロブとミシェル・ライナーを失った悲しみは、言葉では言い表せません。（中略）彼らは世界をより良い場所にするために自らを捧げた素晴らしい方々でした」などと追悼した。

なお、12月14日の未明（現地時間）にライナー夫妻をナイフで殺害し、その翌日に逮捕されたニック容疑者。ロサンゼルス郡地方検事は、ニック容疑者について「複数人の殺害という特殊な状況を伴う、２件の第１級殺人罪で追訴した」と発表。有罪となれば、仮釈放なしの終身刑あるいは死刑が言い渡される可能性があるとか。

そんなニック容疑者は、過去に薬物依存やホームレスを経験しており、薬物依存症を克服するために10回以上のリハビリ施設への入所歴がある。2015年には自身の半生を描き、ロブがメガホンを取った映画『ビーイング・チャーリー』（2015）では、リハビリ施設で出会った友人と共同脚本を務めるなど、ハリウッドで活躍していた時期もあったが、ライナー夫妻が生前からニック容疑者に手を焼いていたことは有名な話。悲しい結末を迎えてしまったことが残念でならない。