シンガーのビヨンセ(41)がアメリカの奴隷解放記念日にあわせ、黒人のデザイナーによってデザインされた衣装だけで公演をおこなった。
最新アルバム『ルネッサンス』をひっさげ、2023年5月にスウェーデン・ストックホルムを皮切りにワールド・ツアーをスタートさせたビヨンセ(41)。アムステルダムでショーをおこなった6月18日(現地時間)、黒人のデザイナーによる衣装のみを着用して奴隷解放記念日を祝福した。
奴隷解放記念日は6月19日。1863年にリンカーン大統領が奴隷解放宣言をした後にも、奴隷として働かされていた黒人たちにようやく制度の廃止が告げられたのが1865年の6月19日だったことが由来。6月(ジューン)と19日(ナインティーンス)を省略し、Juneteenth(ジューンティーンス)とも呼ばれる。
ビヨンセはInstagramを更新し、公演での写真を公開。「ジューンティーンスを記念し、今夜ルネッサンス・ワールド・ツアーで私が着たものはすべて黒人デザイナーによるもの」と綴った。
ビヨンセが着用したクリスタルの刺繍が施された赤いドレスは、フェラガモのクリエイティブ・ディレクター、マクシミリアン・デイヴィス(26)がデザインしたもの。
さらにビヨンセはこの日、バルマンのクリエイティブ・ディレクターであるオリヴィエ・ルスタン(37)、オフホワイトのイブラヒム・カマラ(39)やニューヨークの新鋭デザイナーであるラクアン・スミスがデザインした衣装を着用した。
また、自身が手がけるブランドであるアイヴィーパークのコレクションとして、自らデザインしたドレスも着用した。
奴隷としてアメリカに連れてこられたアフリカの人々とその子孫に敬意を表す、かつ人権について考える重要な日として、2021年にはバイデン大統領が、奴隷解放記念日をアメリカの新たな連邦祝日に制定。
黒人アーティストがその日の重要性を訴えることも多く、ビヨンセは2020年に黒人としての自身のルーツに対する誇りや黒人たちが受けてきた人種差別の歴史について歌った楽曲『ブラック・パレード』をリリースしている。